第26話 私の想い
〜アメリア視点〜
お師匠達に相談してから私は自室に篭っていた…いくら考えてもシュウやお師匠達の言う事がわからない…私が今のシュウ…アークを見ていないなんて…そんな事…あるはずないのに…でも自信を持ってそうだとも言えない…あぁダメだ…どんどん思考が沈んでいく…
コンコンッ
誰か来た様だ…でも今は誰とも会いたくない…1人にして欲しい…
コンコンッコンコンッ
やめて…ほっといてよ…
コンコンッコンコンッガチャガチャバキィ!
………え?
「開いた…です…」
「だ、誰よ!扉壊したの!?ってアルじゃない!なんでここに…ッ!!」
旧友のアルシェールがそこにいた…何故ここに…いや、それよりもどうしてそんなに鋭い目で私を睨んでるの?
「アメリア…一体…何をやってる…です?」
「皆…心配してる…です…ソロモンさん…アーク様も…」
「貴方…シュウに「アーク様…です」……え?」
「いつまでその名で呼んでいるのです?いい加減に現実を見るのですシュウ様は死んだのです
アーク様はシュウ様の代わりじゃないのです!」
これは本気で怒ってるわね…アルはキレると話し方が速くなる、そんなことよりも
「私が現実を見てないですって?どう言う意味よ!」
「そのままの意味です!貴方がしている事今を生きているアーク様を否定するものです!そんな事もわからないならアーク様の側にいる資格はないです!今すぐここから去るのです!」
「私がシュウを否定するわけ…「アーク様なのです!」
なんとかアルの言ってる事を否定しようとするとアルが膨大な魔力を解放した…
「そろそろ私も限界なのです!1番の難敵だと思ってたのにです!今の貴方はアーク様と居る意味すらないのです!」
「ちょっと!そんな魔力、こんな所で放出しないでよ!」
「ならさっさとここから消えるです!」
アルは一体何を怒っているの…シュウとアークは別人?シュウは死んだ?でもアークがいるじゃない…あぁ!もう!わからないわ!でも!
「絶対にイヤよ!…ぐっ!」
私が拒否した瞬間アルに殴り飛ばされて窓を突き破って外に投げ出される、なんとか体勢を直して着地するとアルも出てきた…大剣を構えて
「アル…本気なのね…でも私だって譲れないわ!今!ここでは!」
「ウジウジしてるアメリアなんて見たくないです!ぶちのめされる前にさっさと目を覚ますです!」
アルは一瞬で距離を詰め大剣を振り下ろすも、私はテレポートで回避…ッ!テレポートした場所にアルの足蹴りが私を捉える
「ガハッ!……な、なんでテレポートの座標が…」
「テレポートは移動先に僅かに魔力が展開されるのです…それを感知したのです…もう終わりなのです?」
「ぐっ!…舐めんじゃないわよ!」
私は体に魔力を巡らす、体のあちこちから稲妻が迸る
「今の貴方が何をしても私には勝てないのです」
「だから舐めんじゃないって言ってんのよ!」
私はアルに向かって稲妻を纏った拳を振う…アルも大剣を振り抜いた
「はい、ストップ!」
「「!!!!!」」
突然、私達の間にアークが現れた
う、嘘でしょ…私、今全力で殴ろうとしたのに…アルも本気だったはずなのになんでこんなに涼しい顔して止めてるのよ
「さて、2人とも周りを見て?」
そう言われて辺りを見渡す…割れた窓…ビビの入った地面…燃える木…
「何か弁明はあるかな?」
……どうしよう、アークが笑ってるけど凄く怖い…アルなんてさっきの勢いをまるで感じさせないくらい震えている…
「2人とも、覚悟はいいね?」
「「ヒィぃ!」」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます