入学編
第33話 知らないの?
入学式当日、僕はアストラル魔法学園の門を潜った、今日から新生活が始まる…楽しみだな…さて会場は何処かなっと…
「おい!貴様俺が誰だかわかっているのか!」
突然の怒号が聞こえ僕の期待と興奮の気持ちが萎えた…誰だよこんな日に…こんなベタなセリフを言ってるのは…
声のする方を見ると恐らく同じ新入生の男子生徒が取り巻きを連れ同じ新入生の女子生徒を怒鳴っているのが見える…ナンパか?
「知らないわよ!アンタなんか!」
「俺は子爵家の嫡男だぞ!貴様、俺に無礼を働いてただで済むと思うなよ!」
「こ、この学園では身分は関係ないでしょ!実力が全てのバスよ!それに会っていきなり自分の部屋に来いなんていくら貴族でも恥知らずにも程があるわ!」
うわぁ…マジかよ…いきなり部屋にって…気持ち悪いな、あいつ……あっ、それはダメだ
「き、貴様!実力が全てならその実力とやらを示してみろ!火球!……何!?」
「それは度を越してるんじゃないか?」
口喧嘩くらいならほっといたがこんな所で魔法を使うのは見逃せないな…僕は師匠から教わった魔法破壊を使い男子生徒の魔法を破壊した
「だ、誰だ……!!!!!ア、アークライド様!?」
「ん?君…僕を知っているのかい?」
「は、はい……直接ではありませんが、以前城のパーティーでお見かけしたことが御座います」
「そう…で?君、名は?」
「俺、いや…私はブライト子爵家嫡男、イザーク・ブライトで御座います」
「……イザーク君…君さ、今何しようとしてたの?校内での魔法の使用は授業又は、修練場以外では禁止って知らないの?学生書にも校則として書いてあるよね?この学園の校則は国の法と同じで罪に当たるって事も知らない?」
「い、いや…こ、これは…その…」
「今日は入学式なんだ…皆、苦労して努力してこの学園に来て将来の為に己を磨きに来てるんだ…僕もここで学ぶ事が出来るのを楽しみにしている、それを君のつまらない自己顕示欲で台無しにされたくない…分かるよね?」
僕はゆっくりとしかし、かなりの魔力を放出して言葉を続ける…
「あ、あ、あの…」
イザークは僕の魔力に当てられ言葉も出ない様子だ…
「初犯ってことで今回は見逃すけど、次に同じ事をしている所を見たり、人伝に聞いたりしたら…どうなるかは君が考えてる事より酷い事になるよ?」
「は、はい…申し訳…ありません」
「なら、よし!あと謝るのは僕じゃないよね?それに彼女が言ったけどここでは身分は関係ない…だから君も僕に敬語とか必要ないよ…皆対等で仲間でライバルなんだから」
「そ、そのすまなかった…もうこの様なことがない様に約束する…申し訳ない…」
「い、いや…私は全然大丈夫だから…」
「うん!仲直りも済んだし僕は、もう行くね…また学園の何処かで会えるといいね!」
僕は会場へと足を運んだ
「はぁ〜〜殺されるかと思った…」
「イ、イザーク様…大丈夫ですか?あ、あの方が…」
「あぁ公爵家の跡取りでこの国、最強の剣士と魔法師の両親から教えを受けている麒麟児だ…」
「公爵家…王族なのにあんな…」
---------------------
〜???視点〜
「全く…いきなり厄介ごとに首を突っ込んで…」
「ホント…です…魔力まで…解放して…です」
「ふふふ、しかし対応としては素晴らしかったですわ…あの様な勘違いをして来る生徒も少なくはないので助かりました…さて我々も向かいましょうか…準備はよろしいですか?お二人とも」
「えぇ、任せなさい!」
「バッチリ…です」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます