第101話 パン屋とギルド
フランはやっぱり朝食には降りてこなかった。
俺はルリとパン屋とギルドに行くことにした。
フランも起きたら念話で呼んでくれるだろう。
先日、パン1,200個注文したパン屋に行った。
店内の様子を
店内の一角に見慣れない何かが山になっている。
「アンタが注文したパンだろう」
おう、店長さん。
気付かない内に私の背後に廻るとはいったい何者アルカ。
「只の王都のパン屋だヨ」
発言の最後のよをヨに代えるだけでアッと言う間に中国人。
「アンタ、面倒な人だね」
さいですか~、失礼しました~。
「まあいいわ。22,000Gね」
1個20Gだけど、少しおまけしてくれたようだ。
「数えなくていいのかい?」
そう言われたら、数えるか。
倉庫に全部放り込む。
1,203個と表示される。
「1,203個ある」
「足りないと言われないための余裕分だよ。サービスだよ」
「ありがとよ」
22,000G払う。
早速1個取り出してルリと半分こする。
大きい方をルリに渡す。
「なるべく早くボンキュッボンになれよ」
ルリが微妙な顔をする。
「今はまだポニュキュッポョンくらいだからな」
ルリは自分の体形を確認している。
「でもドキュンドカンチュドンとかにはなるなよ」
ルリはチュドンとはどれくらいか腰のあたりで手を広げている。
「気を付けます」
そう言うとパンを
ギルドは昼前という事もあって比較的空いてた。
依頼板に俺宛の依頼があるか確認してたら、あった。
『ノーラタンへの護衛任務(Dランク、
他の条件は特に記載はない。
最長20日程度、報酬20万G、貢献ポイント40pt。
「そういえば俺たちのパーティは
まあルリには読めないだろうけどね。
ノーラタンへの護衛任務の受諾手続きをする
人を運ぶのではゲートや倉庫が隠し切れない。
今回はあきらめよう。
「ルリ、よく聞いて」
「これから護衛任務で護衛対象のベルナリアと言う少女とその関係者と話し合いをしてこようと思う」
「はい」
「これからその人たちがノーラタンと言う街でパーティを解散するまで君はその人たちの話が理解できるようになるし、相手も君の言う事が理解できるようになる」
「はい」
「だがその人たちは護衛対象でノーラタンに着いたら別れてしまう。その人たちに知られてもいい事、知られたら駄目な事。考えておかないと駄目だよ」
「はい」
「その人たちはゲートと倉庫の事は知ってるからね」
ルリは小さく頷いた。
一度ベルナリア達と打合せしに行こう。
連絡・情報板にこんなのが貼られていた。
王国東部にて大規模な盗賊団の活動が確認された。
注意されたし。
これが俺たちの行く手にあんな影を落としているとは……
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