第112話 ギルビットへ
夜の間動いていたゴースト達がそれらしい怪しい場所を絞り込んできた。
崖に開いた洞窟に人の出入りやかがり火などの設備が設置されている。
ゴースト達に中の状況と、他に裏口とかが無いかを調べさせる。
ビンゴ、間違いなさそうだ。
その間に朝の準備を済ませて、皆をギルビットにゲートで移動してもらう。
恐らく夕方までに片が付く事を話しておく。
何か問題があれば念話をしてもらう。
で、テレーゼがフルプレート鎧を着ている……
護衛を頼んだが、そこまでは頼んでいない。
適当に軽い皮鎧を着せて、フルプレート鎧は剥いでおく。
盗賊と捕われている者を区別する。
捕われている者は青色にそれ以外は黄色に。
明らかに盗賊な者は黒色にマップに表示させる。
後から黒色は殺処分、黄色はマミーの包帯で拘束する。
午前中は入り口が見える場所でチェックしながら区別していく。
ゴーストなら見られないように中の偵察が出来る。
結構、女性が捕われているな。
え、こんな小さな女性も?
まだ10歳位じゃないか?
中には50歳位の方もいるんじゃ?
やっぱりこの世界、美人が多いな。
ん?こいつがヤシガンじゃないか?
ヤシガンって副首領なんだろ?
美人3人もベッドに連れ込んで盛ってやがる
何か俺も負けてられへんな、早く3人目探さなきゃ。
午後になってしばらく
今の所、盗賊の黒色62人、青色22人、黄色15人だ。
黄色は拘束してから確認するしかないだろう。
え?ヤシガンどうするかって?
ヤシガンは問答無用の黒色だぜ。
手加減の必要性は認めてないよ。
今、ダンジョンに12体スケルトンが出動してる。
新しく拘束用にマミーを15体召喚すると、13体をスケルトンで召喚と。
これで合計40体、今の召喚限界値。
他のゴースト6体は別枠扱い。
これ位が最適かな。
すまないが、青色22人も軽く拘束する。
見られちゃいけない物があるから目隠しと腕の拘束はね。
場合によってはまともな服を失ってる事もあるかもしれないから、服代わりに拘束させてもらう事になるかもね。
スケルトンを倉庫から取り出すとマミーたちも順次召喚始めた。
スケルトンを先頭になだれ込んでいくアンデッド達。
それぞれの対象を間違えないように拘束、撃破していく。
「さてと、俺っちも少しは働きますかね」
俺はヤシガンは手出ししないようにスケルトンに指示。
連れ込まれていた3人の女性だけマミーに拘束させた。
「お前がヤシガンとかいう男か?」
ヤシガンは自分の背後から斧を取り出して構えながら答えた。
「何もんだ!」
「唯の冒険者だよ」
「何用だ!」
お前自分の状況を見て何しに来たか解るだろう?
「この状況でうんこひりに来たと言ったら信じるのかよ。ん?」
そう言いながら自分の周りの状況を確認する。
俺の得物は2m近い鉄の棒だ。
振るのに気を遣う。
ここだと上段から振ったらどうなるか怪しいな。
さてと、殺しちゃう前に鑑定ッと。
フムフム、いいだろう。
ホウホウ、これは中々の素材ですねぇ。
ヤシガンは右手で持った斧で首を狙ってきた。
俺は倉庫から鉄のクォータースタッフを取り出して左側に片手で地面に着く形で構える。
ガイーン!!と結構大きな音がして斧が止まる。
「お前の幸せな時間は既に終わっている。だが安心しろ。フランはお前が出来るより100億倍は幸せにしてやる」
『
「ちょっとギルド長、ちょっと訓練場を貸し切りにしてほしいんですが、あと御人払いも是非」
「またお前か?今度は何だ?獅子王でも倒したか?」
ギルド長は呆れた顔をしている。
「ちょっとお願いしますよ。1時間程何とかお助け下さいよ」
「後でちゃんと説明してもらえるんだよな?」
「説明できる部分は必ず」
ギルド長はしょうがねえなぁって感じでぼやくと、
「今から2時間は訓練室は封鎖だ。覗くんじゃねえぞ!」
そう言うとぞろぞろ冒険者達は出ていく。
不承不承と言った感じだが誰もギルド長に逆らわなかった。
最後にギルド長が出ていったのを確認すると、俺はゲートをアジトに開いた。
アジトに戻ると先ず価値のありそうな物無さそうな物
勿論死体も。
拘束した中から盗賊を3人残して、盗賊は全員『
女共も盗賊は処分。
それ以外は『
あとこれどうしようか?
例の10歳位だと思ってた娘。
鑑定してみたら26歳、アサシンだった。
う~ん、危険物だよな。
パーティに入れて俵担ぎが正解かな?
拘束された盗賊3人運んでっと、これで終了かな?
連れてきた女性20人(内アサシン1人)、拘束された盗賊3人、拘束された一般人5人、死体71体。
で価値のありそうな物無さそうな物も一山にする。
うん、終了。
ゲートを閉じて。
ギルド長を呼んでくる。
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