第99話 ルリ初めての夜
購入した衣装のまま、店を出る。
途端に集まる人々の視線。
フランに集まったと思ったら、次は俺に。
そしたら離れていく。
解りやすい。
やっぱりフランは目を引く美人さんなんだな。
取り敢えずルリにフォローを入れておくか。
「この国の人間は不幸だな。ルリの魅力に気付けないなんて」
わずか10万Gで手放しちゃうんだもんな。
さて、明日の予定はパンの購入と明後日のベルナリア帰還の為の打合せのみ。
明日多少起きるのが遅くなろうが平気だ。
それなら今夜がちょうどいいかもな。
「ルリ、今夜君を俺の物にしようと思う」
ルリがビクッと反応する。
「何か言っておきたい事はあるか?」
何か考える事数秒、だがはっきりした答えが返ってきた。
「いえ、ありません」
その答えには強い意志が感じられた。
「そうか解った」
ゲートを使って宿に戻る。
食堂に顔を出すと今日は王都の名物料理だそうな。
すまん、その後のデザートの事に考えが行ってしまっていて、もう不味くなければいいやって感じだった。
早々に食事を済ませて部屋に引き込み、二人に新しく買った衣装でベッドの脇に並んで立ってもらった。
やっぱりいい。
野球じゃないけどヒーローインタビューみたいに『最高です』と叫びたい。
だが正気だったのはここまでだったかも知れん。
フランとシッポリずっぽりした後、次はルリとだとルリを上に迎え脇の下から肩を抱き、いざ侵入を開始せんとしたら下半身の感覚が消えた。
これはATフィールド!?
いや違った。
フレンドリーファイア防止システムだった。
いかん、ルリが呆然と俺と自分の下半身を見てる。
俺がぼうっとしてる場合じゃない。
ルリをちょっと抱き上げて、コンソールからパーティ設定画面を出す。
「ちょっと待ってね」
素早くルリを一旦パーティから外すと今度こそ侵入を開始する。
「あsdghjkl;!?」
でルリをパーティに戻す。
「いたっ、まだ痛い!」
ちょっとルリの状態異常の回復を待つ。
「もう大丈夫だから……」
目の前のルリからGOサインが出たのを確認すると漠然と走り出す。
……
……
……
気が付いたら2時間弱経ってた。
フランに肩をたたかれてた。
「もう止めときなよ。気失ってるじゃん。私が相手するから……」
抱きしめていたルリを覗き込むと……うん、白目むいてた。
ルリを解放すると、浄化と回復を唱えようとした。
『
「ちょっ『
「えっ?……」
フランが頭を押さえてる。
いや、何か言われなくても解る。
これあかんやつや
「……俺、何かやらかした?」
フランがルリの鼠径部を……、いやズバリ言おう。
フランがルリの股間、もっと詳しく言えば『膣口』を指さした。
「OH!?」
こんなことがあるのでしょうか?
傷口と傷口が塞がって、ダムが復活している。
いや、まどろっこしい言い方は止めよう。
多少この場にはふさわしくない表現かも知れないがあえて言おう。
「処女膜が復活しているだと」
俺はこの異世界に来て、命の神秘を見て初めて感動している。
思わずライトの水晶玉を近づけて写真を撮る。
「どうして回復するならあんたのナニを抜く前にしないのよ!?」
俺はフランに突き付けられた指から体を守るように手をかざす。
「それって常識?」
フランは頷くことで返答に代えた。
俺は怖々フランに尋ねた。
「どうしよう?」
フランはルリの下腹部を指さすことで答えた。
「えっ?やれって事?」
フランはゆっくりと頷く。
「えっ?こんな状態で?」
俺は気を失ったままのルリを見て言う。
だがフランは決定的な一言を告げる。
「私は嘘は吐かないわよ。貴女はまだ処女よって言われたくないならやって?」
そんなことを言われたら俺は終わる。
俺は静かにルリに跨った。
20分位掛かっただろうか。
またルリをパーティから出し入れして、抜かずにヒールして、結局その間ルリが気を取り戻すことは無かった。
ルリの件が済むとフランが俺の体に跨ってきた。
「どうしたの?積極的じゃん?」
明かりに照らされた白い裸のフランが微笑んで言う。
「なぜかしらね?なんとなくそんな気持ちなのよ」
まだ夜は明けそうになかった。
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