第13話 友達ができたのじゃ!
いいのう……二人は仲が良さそうじゃ。
もしかして、既に仲良くしてもらっているのじゃろうか……。
そんな
「なんだ?
何かあるのか?」
と聞いてきた。
「お前たちは楽しそうじゃのう」
と聞いてしまう。
「はい、ご主人様と一緒だと楽しいです!」
無条件に嬉しそうに言うグレア。
「まあ、俺も一人よりもグレアと居たほうが楽しいぞ」
そう言ってグレアを撫でるアリヨシ。
うっ、羨ましい……。
あの撫で……。
そして、小さな声で我の事を話してしまう。
「あのな、えとな、なんじゃ、その……
話を聞いたアリヨシとグレアがウンウンと頷く。
「山の洞窟に一人でな、たまに来る冒険者を相手にする程度なんじゃ」
再びアリヨシとグレアは頷く。
「冒険者は
楽しくないのじゃ」
そう言い終わった後、
すると、アリヨシは納得したように、
「ふむ……要は寂しいのか?
ボッチって奴だな」
と聞聞いてきた。
心を見透かされたようで恥ずかしいのじゃが、
「そうじゃ、寂しいのじゃ」
と言う
続いて、
「
それも
そして、その後それよりは小さいが大きな魔力を持つものが一緒になった」
「その後、何か作り上げて、そこに魔力が溜まったのじゃ。
多分誰かの魔力が流込んで溜まったのじゃろうな」
「それは、俺の魔力が流れ込んでいるんだろうな」
アリヨシが苦笑い。
「ご主人様の魔力は優しい魔力ですぅ!」
それを尻尾フリフリでアリヨシを見上げるグレア。
話を続けて、
「ちょっと気になっての、飛んで来たらの、良質の魔力が溜まった温泉だったのじゃ。」
と言うと、
「回りくどいな。遠回りしすぎだろ?」
アリヨシがフンとため息をついた。
そして、
「要は寂しいから友達になって欲しいと?」
と再び、
「えっ、まあ、何だ、そういう事になるかの」
すると、
「いいぞ?」
アリヨシは答えた。
まさか……でも……。
「いいや、無理にとは言わないのじゃ」
「だから、いいぞ?」
「いいや、無理にとは言わないのじゃ」
「いいって言ってるだろ?
な、グレア」
とグレアに聞くアリヨシと、
「はい、友達になりますよ?」
尻尾を振るグレア。
そしてアリヨシとグレアが
思わず、
「良いのじゃな、
と念押しして聞いてしまう
「だーかーらー、良いって言ってるだろうに!
くどいぞ!」
アリヨシはイライラして頭を掴んできた。
あとで聞くに、アイアンクローと言う攻撃だそうな。
「イダダダダ、痛いのじゃ」
「友達になってやるから、いつでも遊びに来い!」
そういうアリヨシに
「わかったのじゃ、遊びに来るのじゃ」
このままでは帰らねばならん。
でも、
だから、
「ちなみに泊まっても良いのか?」
と聞いてみると、
「おう、泊まればいい。
お前が来るとホールが狭くなりそうだが、それなりに広いんで何とかなるだろう。
とアリヨシが頷いたあと、
「ただ、食べるものは無いぞ?
グレアと何とかしてくれ。
解体ぐらいはする」
思わず、
「アリヨシわかったのじゃ」
と頷く
これは友達じゃ。
やった!
友達ができた!
「友達ができたのじゃ!
嬉しいのじゃぁー!」
数日後……。
「なんであれからずっと俺の所に居る?」
困った顔で
「泊っていいのだろ?
そう言っていたではないか!」
「そうは言ったが、あれから家に帰らず、ずっと泊まり続けるってどういう事?
お前の家はどうなっているんだ!」
と聞くアリヨシに、
「我が家より居心地がいいのじゃ。温泉もあるしの。
温泉は最高じゃ」
と言いながら温泉を思い出して空を見上げる
「まあ、友達って言った手前もあるが、たまには家に帰れよ?」
と
「考えておくぞ」
と
だって帰れば一人じゃし……。
そんな
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