第75話 救援部隊
一斉に剣を抜き構える兵士達「そこに隠れている者達出てきなさい!」と隊長だろう男が声を掛けて来たのでパパが先頭に立ち姿を見せた。
隊長 「家族連れかスロウ辺境都市から逃げて来たのか?」
パパ 「まあスロウから来たのは確かだ」
スロウから逃げて来たのは確かだが素直に逃げて来たとはいえるはずもない。
隊長 「そうか遅かったか他に逃げ出せたものは居ないのか?」
パパ 「スロウに救援に向かっている様だがもうその必要は無いと思うぞ?」
副官 「残されている者達が居るはずです!少しでも助けれる者達が居るのならば行かねばなりません!」
パパ 「ああ、すまんな!言葉が足りなかったらしい、もう氾濫は制圧されて町は無事に解放された、兵士や冒険者には被害が出た様だがな」
隊長 「何だと!それは本当なのか?それを信じろと言うのか?早馬の兵士は息も絶え絶えにスロウからマウナ迄駆け抜けて未知なる魔物に攻められて壊滅の危機に瀕していると救援を求めて来たのだぞ!」
パパ 「まあ信じる信じないの判断は任せるよ!嘘を言う必要も無いと思うんだがな、あんた達の話が聞こえて来たんだ寝ずに向かって居るんだろ?少しくらい休憩しても良いと思うがな」
副官 「あなたの身分を証明できる物は無いでしょうか?」
パパ 「証明しなきゃいけないのか?まあ良いが」
パパが冒険者のタグをみせる。
隊長 「Aランクだと⁉」
パパ 「町の防衛に貢献したと認められたようでなBだったんだがAにされてしまったんだ」
副官 「隊長どうやら信用してもよさそうですね」
兵士達はここで夜営をして明日の朝に出発する事にした様だ静かだった場所が一気に騒がしくなった、パパ達も岩場の陰に隠れるように夜営をする兵士が100人ほど居るのだ気は抜かない方が良いだろう。
隊長と副官が家族の元にやって来て話しかけて来た。
隊長 「少し良いかな?町での話を聞きたいんだ」
パパ 「どんな事が聞きたいんだ?」
隊長 「未知の魔物の襲来と聞いて居てなどのような魔物だったのか聞きたいんだ」
副長 「その未知の魔物がこれから現れだすとしたら対処法を見つけないと行けない協力願えんだろうか?」
パパ 「まあ大した情報は無いかもしれんが構わんよ」
深淵の森からスロウ迄にあった出来事を話していく、スロウの先にある村は壊滅して居て生存者は女の子一人だった事、急いでスロウに戻ると門は破壊されて居てすでに町に魔物が侵入して、冒険者ギルドの前で戦いが起こって居たハイオークとレッドコブリンの群れだった、その場の冒険者と協力して後ろから奇襲して撃退にする事が出来て冒険者ギルドを開放出来た。
そのまま商業ギルドの解放に向かい火を纏った犬の魔物の群れを水の魔法で奇襲して撃退し商業ギルドを開放、そのあと蜘蛛の魔物や首がいくつも有る蛇との戦いを話を少しアレンジしながら町の冒険者と協力して撃退した事にしたのだった。
隊長 「それは一度魔物を見て見ないといけないな!」
副官 「死骸は町にあるのではないですか?」
パパはボス以外の魔物は放置してきたので話の内容は大体が有って居ると思う、ボスだけはパパの収納に入って居るのだがそれは言う必要は無いだろう。
パパ 「町に行けば見れるんじゃないか?何せ数が多いからそう簡単には処理しきれんだろう」
隊長 「そうかきつい戦いだったのだろうな!明日町に着いたら復興するまでは協力せねばならんな」
副官 「あんまりマウナを開けるのもまずい気はしますがね、今回はしょうがないですかね…」
パパ 「マウナも何か起こって居るのか?これから向かう所だったのだがな」
隊長 「ダンジョンの魔物が活性化している可能性が有る、下層から稀に魔物が上がって来る事が有るんだその処理が有ってな」
パパ 「それは氾濫の兆候ではないのか?」
副官 「今までダンジョンが氾濫した事は無いので何とも言えませんが現在は8階までは探索されています、行ける人間は限られていますがね、予想ではダンジョンは10階までとされて居るので氾濫はしないと思われて居るのです」
隊長 「もしもの為に十分な戦力は置いて来たんだ信じるしかあるまい」
パパ 「ダンジョンに探索に入るつもりだったんだ何かあれば協力するよ」
副官 「Aランク冒険者が協力していただければ心強いですね!」
隊長 「そうだな!Aランク冒険者など滅多にお目に掛からんからな!」
パパ 「そうなのか?この国にはAランクは何人いるんだ?」
副官 「タルト帝国全体でAランクが所属して居るのは5パーティーのはずですね」
パパ 「パーティー単位なのだな5人と言う事なのか?」
隊長 「元は5人組のパーティーだったんだがなAランクに皆が上がった時にそれぞれが後輩の育成のためにパーティーを作って教育しながら人材を育てているんだそうだ、もしもの時はいつでも5人集まれるようになっているそうだ」
パパ 「確かに見込みが有りそうな人材を育てるなら効率的だな」
副官 「その中の1パーティーが今マウナのダンジョンで修行して居るのですよ、なので町を離れて救援に向えているんですよ」
パパ 「中を間引いて貰えれば氾濫も防げるしな町に着いたらまずはダンジョンの様子を見て回る事にするよ」
隊長 「それはありがたいな!よろしく頼む!」
副官 「あまり長居してもお邪魔でしょうからそろそろ退散しましょう!」
隊長 「そうだな長々とお邪魔した!貴重な話を聞けて良かったよありがとう!これで失礼するよ」
此方が目の届く範囲に隊長が陣取って休憩をしだした、此れなら他の兵士が此方に何かちょっかいを掛けて来る事も無いだろうと安心するパパだった。
辺りが暗く成り今日はほしの結界は無しで過ごすもしもの為パパは早めに休み夜中にママと交代する事にした、ゴンはもしもの時の為に娘達とテントの中で今日はすごして貰う事にした。
ママ 「今日は窮屈かも知れないけどよろしくねゴンちゃん!」
ゴンは静かにテントの上にぶら下がって居る、このコウモリが最強の護衛とは誰も思わない事だろう、夜中12時を超えた頃にママと見張りを交代するパパ兵士たちの方を見ると何人かが見張りをしている、此方には近づいて来ないが気はにはしてくれている様だった、パパが警戒して居るのは兵士なのだが素知らぬ顔で探査をし辺りを警戒をして焚火に火をくべていく、すると中からゴンが顔を出し一方を見つめだす。
パパ 「ゴンちゃん魔物が来たのか?」
「キキ」と返事を返して魔物が来る方を見つめている。
パパ 「ありがとうゴン!中を頼む!」
立ち上がり弓を構え警戒をするパパ、それを確認した兵士達にも緊張して辺りを警戒しだす。
パパの探知にも数匹の魔物が確認できたので火の魔法の矢を魔物が居るであろう方向に放つと暗闇の辺りを火の弓矢が照らし魔物の群れを確認出来た。
狼の魔物の様だ20匹程が忍び足で近づいてきていた様だ、パパが確認した狼に矢を放ち傷を負わせていく「ギャンギャン!」と悲鳴を上げる狼たち、出鼻を挫かれて勢いを失い戸惑って居る所をパパの矢が襲い掛かる「ギャンギャン!」と数を減らしていく狼達、その頃には兵士達も体制を整えて待ち構えていた、正面を兵士に任せて後ろに回り込んでいた狼が探査に係ったのでそちらの迎撃をパパがする。
一回り大きい狼がパパに向かって走り込んできた、弓を収納に入れミスリルの剣を出すと狼に向かって走り込み切り倒した「ギャン!」とボスの悲鳴が響くとボスをやられた狼たちは統率を失くして10匹ほどが逃げ出していく。
これでもう襲っては来ないだろう、初めに狼が襲ってきた方角も狼が逃げ出した様で戦闘は終了して居た。
1人の兵士がパパに近づいて来た「A級冒険者と聞いて居たが流石の腕ですな、早期に迎撃して頂いた御かげで被害を出さずに済みましたありがとうございます!」とお礼を言うと離れて行った。
パパが倒した群れのボスはコッソリ収納していた、グレイウルフと言う魔物の様だった、向こうでは倒した狼を集めて解体をしている様だったのでパパは焚火の元に戻り見張りを続けるのだった。
パパは心の中で『何だか絶好調だったな!』自画自賛をして自分の腕前に少しびっくりして居たのだった。
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