第64話 銀狼族の者達
時はジョンとリキ王がパパ達の御かげで合流出来た頃。
リキ王達はジョンに連れられてパパ達の住んで居る拠点に向かって居た。
ジョン 「リキ王様少しお待ちください魔物が来たようです、ポチ行くぞ!」
リキ王達を守る様に前に立ち道に出て来たデスグリズリーを相手取るジョンとポチ
「デスグリズリーだと!ジョン!ポチ!逃げろー!」リキ王が叫ぶがジョンとポチは挟み込むように走り込んでいく、ジョンがデスグリズリーの気を引くために前に出てけん制する、ポチは回り込様に移動する。
ジョンが上手いぐわいにデスグリズリーの気を引いて居る、子供とみて警戒をして居ない様だった、ポチが後ろから走り寄り剣を一閃(ズッパーン)と首を跳ね飛ばしたのだった、「ポチ良くやった!」とジョンが褒めると「あれだけ無警戒なら簡単だよ」と照れ臭そうにしている。
「デスグリズリーが一撃だと」とリキ王他銀狼族の者達は驚いて居た。
デスグリズリーが森から出て来てしまったら、本来なら軍隊が出動する案件である深淵の森の中層の魔物とは一匹でも森から現れれば被害が甚大になってしまうのだ。
ジョン 「ご安心くださいここら辺の魔物ならポチと二人で対処出来るようになりました。」
リキ王 「それは凄い事だな!私の全盛期よりもよっぽど強く成って居るではないか!」
ジョン 「あの家族の御かげですね!リキ王もあそこで生活して一緒に狩りに出かけ訓練すれば直ぐに私なんかより強くなりますよ」
ジョンにそう言われたリキ王だが今のジョンとポチに追いつける気が全くしないのだった、向かって居る拠点に向かう途中にレッドウルフの群れに襲撃されるがタロウとジロウが皆を守りレッドウルフをけん制そうして動きが止まればジョンとポチが次々と倒してしまうのだ、タロウとジロウも協力してレッドウルフを討伐出来るまでに成って居る、銀狼族の者達はその強さに尊敬の眼差しで4人を見ていた。
リキ王 「タロウとジロウもすでに私より強く成って居るな…」
タロウ 「そんな事は無いですよ!リキ王も直ぐに昔の感を取り戻せます!」
ジロウ 「そうですよ!あの拠点で生活している戦士たちはすでにこれ位は出来るように成ってるんです、元々の素質が違う王ならばあっと言う間に強くなってしまいますよ!」
「まさかな…その者達なら誰でも決定戦を安心して任せられるな」
リキ王は自信なさげにそう呟く、誰にも聞こえないくらいの呟きだったジョンはそんなリキ王を察している様だった、今は何より体力を取り戻させて昔の皆が憧れた自信と力が満ち溢れた姿に戻って貰えるように努める事が肝心だと思うのだった。
其れには一刻も早く拠点に戻り、体力を回復させなければ成らない焦る気持ちを抑えて慎重に森の中の道を進んでいくのだった。
そこからは何事も無く進み夜の野営もママがゴンを派遣してくれたので安心して過ごす事が出来た、次の日の日が暮れる前には拠点の家に到着するのだった。
リキ王 「これは砦なのか?」
ジョン 「そう思いますよね…家族の生活している家だと言って居ましたね」
タロウ 「初めに見たときはそりゃあ驚きますよね」
この家族の家と言う名の砦に成るだろう立派なお堀と石壁を見れば誰もが『何処が家やねん!』と突っ込みたくなるだろう。
リキ王 「誰が深淵の森の中にこんな立派な拠点が有ると思うだろうか…」
ジロウ 「家族のペットの凄い護衛も居ますから安心して生活を出来ますよ」
ポチ 「先にまりもを紹介しておかないと驚いて攻撃でもしたらえらい事だ」
ジョン 「そうだなハナに頼んでまずはまりもを紹介しておかないとな、皆今から紹介する家族のペットの大蜘蛛を紹介する、驚くだろうが此処の守り神だと思ってくれればいい、間違っても攻撃はしない様に頼むぞ!」
皆に注意を促し跳ね橋を渡る一行、留守番の銀狼族の者達も出迎えをして再開を喜び合って居る。
「コムギ!サクラにカエデも無事でよかった!」と再会を喜ぶ「あなたも無事で何よりです」とコムギが涙を流し旦那と抱き合って居る、「「とうさん!」」とサクラとカエデも父親に抱き着いて涙を流しながら喜んでいた。
ベン 「リキ王無事で何よりです!ここに居れば安心して力を蓄えれます」
コテツ 「ここは信じられない様な所です、此処で出来た作物は我々に力を与えてくれるのです、リキ王も直ぐに昔を超える力を手に入れれる事でしょう!」
ジョン 「まずは皆ゆっくりと休んでもらいます、ハナ!まりもを皆に紹介しておく事にしよう」
ハナ 「分かったわ呼んできますね、食事の用意は皆さんに任せますね」
ハナがまりもを呼びに行き、他の皆は再開を喜び合いながら食事の用意をしだす。
ドワーフ3人が現れて「話は聞いて居たのでまずは休めるように一棟の大きな家を作り出してもうすぐ完成する、そこから皆それぞれの家を建てて行こうか」と告げる。
リキ王 「それはわざわざ我らの為にありがとうございます!この群れの代表のリキと申します!今後ともよろしくお願いいたします」
ボブ 「ボブだ硬い挨拶は抜きだ!我らも居候だ、楽にして貰わんとこっちが肩が凝ってしまう!」
各々自己紹介をし、食事の用意や休む場所の確認をしている。
ハナ 「皆さん!まりもを連れてきました!安全なので驚かないでくださいね!」
そう言ってまりもを紹介、まりもが姿をあらわすと皆見事に固まってしまった。
ジョン 「この拠点に魔物が寄ってきたら退治してくれているまりもだ!すごく頭がいいのでパパ達家族の仲間だと認識されれば襲われることは無いので安心してくれ」
リキ王 「あの家族はとんでもないペットが居るんだな…まりもさん此処に居る者達は家族に助けられ此処に来た者達だ、これからよろしく頼む!」
リキ王がそう言って皆を紹介すると、(ギギ!)と鳴き片足を上げてから姿を消してしまった。
ハナ 「まりもさんは頭が良いので皆を怖がらせない様にあまり姿を見せません一日に一回糸を渡しに来てくれるくらいですね」
食事を済ませ塀の内側を見て回る事に、数日休憩したら皆にも働いてもらうとやりたい事を聞いて割り振りを済ませる、戦える者は強く成る為に交代でジョンとポチ、タロウとジロウの組に分かれて狩りでLv上げだタロウとジロウ組は拠点の北側でジョンとポチは南側で狩をする、あいた時間は戦闘訓練をして行く事に。
武器屋防具はドワーフの3人に言って合いそうなものを見繕って貰って居た。
リキ王達は戸惑いながらも品質の良い武器や防具に目を白黒させて驚き、魔物のつよさに初めは腰が引けていたが段々と慣れて相手が出来るように成って来た、流石はリキ王、数日で一人で北の魔物は難なく討伐出来るようになった、より強く成る為に北で余裕が出た物が南組に、もう少しの者が北組で分かれるようになった。
リキ王 「ここの生活は今までの概念を覆す、食べ物は上手くより力が溢れるようになった、魔物を倒せばより一層力が付いて行く気がする、今までには感じた事が無い不思議な感覚だな」
ジョン 「リキ王はここ数日で見違えるほどに強くなりました、体も大きく成ったような気がしますよ」
リキ王 「まだまだジョンの足元にも及ばんよ、もっともっと精進せねばな」
此処にいる銀狼族の戦士たちは今までに無い位のスピードで成長して居た、そしてジョン達に成らい毎日一回創造神の木像に祈りを捧げる様になった、Lvが上がって居る者は知らず知らずのうちに転職し、より一層の力を手に入れて居る事には気が付かないが毎日の成長がわかりやる気を漲らせ競い合って成長していくのだった。
ジョン 「何やら森が騒がしい気がするな」
ポチ 「西の方から何かが来てるな」
リキ王 「魔物たちも此方に逃げて来ている様だな」
ジョン 「一度拠点に戻り皆に知らせて置こうか」
リキ王 「そうだな今無理に狩りをすると逃げてくる魔物に囲まれる恐れがある」
南の狩りの部隊は一度拠点に戻り森が落ち着くまで様子を見る事にする、拠点に帰り北の狩り部隊にも情報を共有し、しばらくは訓練と拠点の警護に力を入れる事に話をまとめた、ジョンが南の警護に付いて居ると森がより一層ざわつき出す、何が起きるかと警戒ポチに皆に知らせに走らせた。
南に続く道を見つめるジョン、しばらくすると森のざわつきが収まった、何か来ると直感したが何か安心する気配だった、『これはパパサン達が帰って来たのか?』と道を見つめていると人影が此方に歩いてくるのが見えた、『この匂いはやはりパパサン達だな』と跳ね橋を上げて迎え入れるのだった。
家族から銀狼族の隠れ村の存在を聞かされる豆吉が皆を率いていると聞いて皆少し安心する、豆吉はジョンの後に親衛隊長になった者だった。
親衛隊はリキ王が襲われて囮に成った時に王を守り従うも者と危険を知らせる為に銀狼族の者達に知らせに走り守るものとで分かれていたのだ。
リキ王 「そうか豆吉が残ったものを率いて今まで守ってくれていたんだな」
ジョン 「リキ王どうされますか?パパさん達が出来る限りの援助はしてくれたようですが、此処の物資も提供して良いと言って下さっています」
リキ王 「では出来る限りの物資を持ち村に向かうとするか、来るものと残る物が居るだろう、残る物はパパ達家族の為に此処に残って働いてもらう、村に行くものは此れから戦う事に成るかもしれないよく考えて決めてくれ!」
リキ王が今後の方針を決めて皆に選ばせる、初めは皆が同族の為に戦うと言っていたが、パパ達への恩返しも忘れてはいけないと、家族が皆揃って居る者には残って貰う様にした「私達の恩人の為に此処に残って少しでも恩を返してくれ」と残る者達も大切な使命であると言い聞かせるのだった。
色々な事を決めパパに許可を貰った隠れ村も(豆吉村)と命名もして貰って喜ぶ銀狼族の者達ははやる気持ちを抑えて豆吉村まで向かうのだった。
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