第89話 子供達の職業
久しぶりに子供と買い物に出かける事に成ったパパだが今回の買い物は自分の子供の分ではない、帰りにスロウの町によって冒険者ギルドのギルド長に嫌味の一つも言ってやる事にするパパだった。
服を売っている店に付き咲に服を合わせながら選んでいると店員が近づいて来て売り込みを開始してくる、店員の話を聞き流しながら手当たり次第にサイズが合いそうな服を音に渡して持たせている、音はめんどくさく成ったのか必死に話しかけてくる店員に持って居る服を渡し「全部買うから集計しといて!」と追い払ってしまった。
まあうるさく無く成って良かったかな。
パパ 「今何着目だった?」
おと 「渡しちゃったからわかんないけど?」
さき 「サイズ合わせたのは8着目だった気がする」
あと2着分服を選び子供用の靴を探す咲と同じようなサイズの靴はあまり数が無いようだったので、かかと部分と足首を紐で縛るタイプのフリーサイズであろう靴が有ったのでそれを中心に10足買う事に、不安そうな店員にお会計を聞くと金貨20枚だと言う、高い様な気もするのだがお金は正直余って居るのでそのまま支払いを済ませると店員は呆気に取られている、ぼったくりだろうが二度と来る事は無いだろうさっさと店を出て食料品を買い足しながら宿に戻る事にした。
おと 「服高かったんじゃ無いの?」
パパ 「分かってるよ、ぼったくりだろうな!」
さき 「何も言わずに買ったんだね?」
パパ 「まあ二度と行く事は無いだろうからな、店は信用を無くしただけだな」
おと 「利益を上げれて店はウハウハじゃ無いの?」
パパ 「目先の利益だけならそうだな、子供服10着も一気に買う所が他にあるかどうかだな、親切な所なら今後も」利用するだろうが2度と行く事は無いどっちが良いかは賢い者なら分かるだろう?」
さき 「何回も来てもらう方が良いよね?」
おと 「でもパパはもう行かないでしょ?」
パパ 「親切なお店なら近くに来たら買いに来たかもな?でもあの店にはもう行く事は無いだろうな」
おと 「一見さんだからぼられたんだよね?」
パパ 「初めて来た客を大切にしない店は長続きしないだろうな」
食料品を大人買いしながら宿に戻って来た3人はママとほしが頑張って子供達をお風呂に入れて綺麗になって居たので新しい服を渡して靴を合わせて行くのだった。
ママ 「これからどうするの?この子達皆はここで休めないわよ?」
パパ 「今からでも町を出て家に向かおうか?」
おと 「外で夜営を何日もしないと行けなくなるよ?」
パパ 「ママにグリフォン達を呼んでもらって子供だけ飛んで町に向かって貰おうかと思ってな」
ママ 「それだと往復しないとダメね?」
パパ 「町を出て人が寄らない場所で待機しているからママはグリフォンで子供達を運んでくれるか?」
ママ 「その方が速そうね、今から呼ぶから移動しましょうか?」
パパ 「そうだな早い方が良いだろう、今から町を出て人が来なさそうな所に向かおうか!」
家族は子供達10人を引き連れて宿にお礼を言って町を出る事にしたのだった。
町を出て取り敢えずのスロウ町の方に向かって歩いて行く人の姿は全くないまだ氾濫の影響があり人の行き来はまばらなのだろう、途中に森を発見して森の中の少し開けた場所そこで夜営をする事にして待機している。
パパ 「当たりの警戒はまりもに任せても良いのかな?」
パパが姿は見えないが居るであろうあんこに向かって言うと「がう!」と一瞬姿を見せ駆けて行ってしまった。
ママ 「ちゃんとパパの言う事も聞いてくれ良い子ね!」
おと 「パパの言う事聞かないとママが怒ると思ってるんじゃない?」
パパ 「そんなこと無いだろう?音や咲の言う事も来てくれるはずだぞ?」
ママ 「そうねえ、もう大切な家族よね!」
夜営にの準備をしているとママの元にグリフォン達がやって来た。
パパ 「来るの凄い速いよな!此れなら家まで直ぐにつきそうだな!」
ママ 「家まで一日掛からないみたいね直ぐに行ったら夜には付くそうよ」
パパ 「大丈夫か?無理しないで明日の朝一でも良いんじゃないか?」
ママ 「一気に行っちゃいましょうここでこの人数夜営は無理でしょ?」
ママに押し切られる形でグリフォンに乗る子供達、おっかなびっくりだが乗ってしまえば後はやる事が無い、ママをグリが乗せてフォンが子供2人を乗っける、後は1人づつ3匹のグリフォンに乗り出発していった。
残った子供5人とパパと音、咲、星まだ他の子供達とはぎこちないがほしが積極的に世話をしている、引き取った子供達も何かする事が無いかほしと話をしている様だ。パパ 「さき万が一を考えて周りを壁で囲ってくれるか?」
さき 「魔物も弱そうだけど必要?」
パパ 「ここらじゃ人の方が怖いだろうな、襲われて皆はぐれてしまったら助けようがなく成るから念のためだな」
さき 「分かったちょっと大きめに囲っとくね?」
ママが戻って来た時の目印に成る様に少し大きめに囲って貰って中の安全を確保する、まりもに警戒は任せてパパは食事の準備寝床の確保と忙しく動いて居た女の子が2人食事の用意を手伝ってくれている、1人はパパが助けた女の子だった。
おと 「パパーこの男の子聖騎士だよ!」
おとが男の子3人を見た様だった。
パパ 「聖騎士か!それは良い職引いたな!」
キールと言う男の子が聖騎士だと分かって残りの男の子を音が見てみる、職と名前しか分からなくなってしまったようだが今はそれで十分だ、商人と狩人だと教えてくれた、1人は両親が商人でもう1人も父親が狩人だったと言う、親から引き継いだ職だろう事がわかった。
パパ 「女の子2人の職も見て置くか?」
おとがパパが助けた女の子を見る「その子賢者だ!」と驚いている。
パパ 「レア職がポンポン出るな!」
もう一人の女の子は剣士とでたらしい、剣士や狩人でも転職さえ出来れば上級職に成れるので頑張って強く成ろうと音が子供達に言って居る。
子供達も強く成って魔物に負けない様に成るんだ!と張り切っている様子だ、まだ10歳かそこらの子供が親を亡くして辛い目に遭って来ただろうにとパパは涙腺が緩みっぱなしだった。
何とか泣かない様に他の事をしようと狩人の子に弓を教える事にするのだった。
聖騎士と剣士の子には音が剣の使い方を教えて、賢者の子には咲が魔力を感じ循環させることを教えている。
商人の子はほしとご飯の火を二人で見て貰って居た、狩人の男の子の名前はグレンと言うらしい、弓は既に父親から習って居た様で木に向かって撃たせてみるが中々筋が良さそうだった。
パパ 「父親の教えが良かったようだな中々筋が良さそうだ!」
パパがそう言うとグレンは嬉しそうにしパパが与えた弓を抱きしめるのだった。
聖騎士と剣士の子は音に素振りの仕方から習っている、聖騎士のキールは剣士の女の子に比べて剣筋が鋭く流石レア職だと思わせる、剣士の女の子も呑み込みが早く成長が楽しみだ、後は咲の教えている賢者の女の子なのだが魔力の循環がすでに出来ている様だ、直ぐに戦力になりそうな予感がする、後はイメージなので咲や星の魔法を見せるのが良いだろう。
そうこうしていると、ほしが「鍋が出来たよー」と言って皆を呼び食事をとる事にするのだった。
食べ盛りの子供ばかりなはずだが今まで食事を満足に食べれて居なかったのか皆食が細いきがした、家の子共の半分位しか食べれて居ない、無理に食べさせる事は無いが心配に成ってしまう、少しずつ量を増やして行こう。
おと 「ママが居ないだけで何だか寂しいよね」
ほし 「ママ速く帰って来ないかな~」
パパ 「帰って来ても又すぐに行って貰わないとな」
さき 「その後は私達も待って飛んでいくの?」
パパ 「それはダメだなあんこは飛べないから歩いて向かう事に成るな」
おと 「ママ抜きで歩いて向かうの?」
パパ 「今回はそうなるかな?戻って来るかどうかはママと相談だがそれまではパパだけって事に成るな」
おと 「ここに残ってる子供だけ見たけどレア職多すぎない?」
パパ 「そう言えばそうだな先に戻った子供も見てレア職居たら少し異常だな」
さき 「レアな職業は世界でどれ位いるの?」
パパ 「勇者や聖女、聖騎士なんか特別な職業は世界で1人だけなはずだ」
おと 「勇者、賢者、聖騎士がすでに居るね星も居れたら4人いるじゃん!」
さき 「後は1人だけの職業って何が居るの?」
パパ 「聖が付く職が世界で一人だけかな、ゲームでは主人公パーティーに入って来るメインキャラがそうだな」
さき 「賢者は何人でもなれるの?」
パパ 「レア職なのは変わらないけどな、賢者は攻撃と回復両方出来るぞ、聖が付いてる職はほぼ特化型だな」
おと 「後は剣聖と何が有るの?」
パパ 「それ位じゃないか?勇者が聖騎士と聖女と剣聖連れて後は大魔導士か賢者選ぶ感じだったから」
おと 「じゃあ剣聖居ればパーティー完成だね!」
ほし 「私も入ってるの?」
さき 「聖女様は必須だよね~」
パパ 「あの子供達のLvも上げて独り立ち出来るようにしてあげないとな」
おと 「え!追い出す感じ?」
音が追い出すと言った瞬間に話を聞いて居た子供達がギョッとして怯えている様だ。
パパ 「追い出す訳無いじゃないか!大人になった時にやりたい事が出来るように応援する感じだな!大人になった時に選択肢が増えるようにな」
パパは皆を安心させる為聞こえるように大きな声で話すのだった。
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