第51話 熊族の魔法使い…
パパが人をかき分けて家族の元に向かうと少し様子が違うか?
ママが怒っている相手がお願いしているのか?パパが家族の元にたどり着くと白熊の獣人がママの足元に跪いている、パパの頭の中は?????状況が分からずに少し離れた場所にいる音達に近寄り話を聞いた。
おと 「昨日の決闘で咲の魔法が素晴らしすぎて惚れたんだって」
パパ 「惚れたって咲にか?」
おと 「そうそう!それでね嫁にくれって!それがダメなら婿に行くって」
パパ 「どっちも同じだろう…咲がいくつだと思ってるんだ?」
おと 「それがダメなら弟子にしてくれってパパが中に入ってからずっとなの」
パパ 「また変なのに絡まれてるな…ちょっとママを助けてくるな」
パパ 「ママ話は大体聞いたよご苦労さん子供たちを頼むよ、あんた名前は?」
白熊の獣人に名前を聞くパパ 「あなたはお父様ですね!私は熊族のリラと言います!よろしくお願いします!」
さき 「リラッく…「さきその先は言っちゃだめだよ?」え!なんでお姉ちゃん?」
おと 「きっと怒られることに成るからかな?」
さき 「そうなんだ…良く分かんないけどわかった~」
パパ 「…そのリラさんは咲と結婚したいと?あんたいくつだ?咲はまだ9歳だぞ」
リラ 「はいそうです!年は今年で30に成ります!もうすぐ魔法使いに成れるそうなので咲さんに魔法を習いたいのです!」
パパ 「何で魔法使いにもうすぐ慣れるんだ?今は魔法を使えないのか?」
リラ 「今は全く使えないです!周りからお前はもうすぐ魔法使いに成れるんだと言われ羨ましいと最近いわれだしたんです、そして昨日見た咲さんの魔法を見て惚れてしまいお願いしていたところです!」
パパ 「ああなるほどな…リラは皆に騙されてるんだな、残念だがお前さんの魔法使いは称号であって職ではないので魔法は使えんぞ?」
周りからは失笑が聞こえてくる。
リラ 「それは本当ですか⁉なぜわかるのですか?」
パパ 「魔力が無いからだな、今全く使えないなら魔法使いになっても魔法は使えん諦めるんだな」
リラ 「それは成って見ないと分からないのでは?」
パパ 「魔法使いの職業に成ると確かに魔法に補正は入るが全く使えないものが使える様になる訳じゃない、今使える魔法がスムーズに効率よく使えるようになるだけなんだ、ましてやあんたのは称号だ魔法は使えんぞ?そんな事も知らないのか?」
リラ 「初めて聞きました…」
パパ 「咲に魔法を習おうが使えない者は使えないんだ!諦めてくれ」
パパにそう言われて肩を落として渋々帰っていくリラック…それを見送くる、諦めきれないのかチラチラと此方を見ている。
声を掛けられるのを待って居るのだろう…
パパ 「また面倒なのに絡まれたな~」
ママ 「悪気が無いのがたちが悪いわよね…」
パパ 「皆ギルマスが読んでるんだ来てくれるか?」
おと 「又呼び出しなの~」
パパ 「まあそう言うなよこれで終わりだから」
家族を連れてギルマスの元に「何だか同族がすまんな、迷惑をかけた様だな…」
パパ 「人は良さそうだが何とか成らんのか?」
ギルマス 「奴は希少種なんだ能力は他の熊族より高いんだが一人だけ白色で気が良すぎてな皆によく弄られるんだ、自信が付けば変わると思うんだがな…」
パパ 「面倒ごとはもうごめんだよ!それより手続きをしてくれ」
皆のタグをギルマスに渡し報酬の銀貨200枚を金貨20枚で貰う、しばらくするとギルマスが戻って来て銀色のタグを渡して来た、「これでお前さんたちは一流の仲間入りだ」Bランクに成ると貴族、この国では族長だな、からも一目を置かれる事に成る、指名依頼なんかも頻度が増えるだろう頑張ってくれ!」
パパ 「指名依頼は受ける気は無いよ、今までと変わらずに討伐だけだな」
ママ 「これで用事は済んだわね、ご飯行きましょう」
ギルマスに挨拶をしてギルドを後にする。
ローニャの所に行き定職を頼むとジャイアントトードの唐揚げとフィッシュ焼きが出て来た中々のボリュームだ。
おと 「カエルの唐揚げか…美味しいのかな?」
パパ 「カエル言うな!ジャイアントトードの唐揚げだ、美味しいぞ!」
子供たちは恐る恐る口に運ぶが一口食べると「「美味しい~」」と言って食べだしていた、実物見てると確かに美味しそうには見えないな…
さき 「さっきのリラさんは何で魔法使いに成れるの?」
パパ 「あ~なんて言えばいいのかな…煩悩を捨て悟りを開くと賢者に成れるって漫画なんかで描かれていることが有るんだ、その煩悩を捨て賢者に成れるのが40歳なんだなので煩悩を捨て30歳になったので魔法使いと言われたんだな」
おと 「その煩悩ってなに?」
パパ 「う~んとな…男性が女性の事を好きに成るのが煩悩だな、なんでリラは30歳までお付き合いをした事が無いのだろう、それを周りからもうすぐ魔法使いだなって弄られているのに気が付いて居ないんだな彼は…」
さき 「モテないんだね、しかも天然キャラか」
ママ 「あの天然ぶりは凄いわよね」
ほし 「ママも良く天然だねって言われてるよね?」
氷つくパパ…ママに天然は禁句だよ?
ママ 「いや~ね、誰が言ってるのかしら?星ちゃん今度ママの事天然ってる人が居たらママに教えてね」
ほし 「分かった~」
パパ達は素知らぬ顔でご飯を食べだすのだった…
女将に明日にはこの町を離れる事を伝える、「また何時でも来てくださいね~」と主人も出てきてお見送りされた、キングクラブの料理は最高だ!「また近くに寄ったら食べに来る」と伝え店を後にする。
少し早いが宿に戻り明日ここを引き払う事を伝え部屋で休む事に、明日はご飯食べたら町を出よう。
― コーダサイド ―
朝一で奴隷商に顔を出す、すると店の主人が出て来た。
主人 「昨日はどうも、今日はどういったご用件で?」
コーダ 「実はな昨日買った奴隷の事なんだがな…」
主人 「まだ躾前でしたからね、何かやらかしましたか?」
コーダ 「奴隷に成った原因に問題があってな…売りに来た物が実は私たちの仲間なんだよ」
主人 「成るほど!それは経緯を知って居れば買いませんわな…」
その時店の扉が乱暴に開かれて護衛を連れた貴族が入って来た
主人 「これはようこそ代官様今日はどういったご用件で?」
護衛 「ここに白虎族の男が入荷されたと聞いたが何処にいる?」
主人 「それは申し訳ございません!入荷は致しましたがもう売れてしまいました」
代官 「なに?わざわざ足を運んだと言うのに売ってしまっただと?何処のどいつに売ったんだ!今すぐ連れて来い!」
主人がコーダに申し訳なさそうにしながら「こちらにいらっしゃいます」と代官に教えた、コーダを見る代官見た瞬間に息を飲むのが分かった。
コーダ達3人はエルフにしてみればいたって普通の容姿だが人族から見れば絶世の美男美女なのだ、装備も整いはたから見ればどこぞの貴族と思われても不思議ではない、代官もそう勘違いしたのか、「そなた達が買ったのか?いくらで買った?その倍出すので譲ってほしいと」言ってきた。
コーダ 「白金貨10枚だ!だがそちらに譲ろう白金貨10枚で良い」
コーダは此処で代官相手に商売をして値を釣り上げて恨まれるよりは厄介払いも出来損もしなければ良いと代官にも恩を売れると判断した。
代官 「それはありがとうございます!今後とも良い関係で有りたいものですね」
と護衛に指示をだし袋を渡して来た。
コーダ 「登録はそちらでして貰ってくれ」
店主が手かせ足かせを付ける、コーダが奴隷を開放して引き渡す。
コーダ 「あとは好きにしてください」とサッサと店を後にするエルフ3人
店の中では代官が「あれは何処のどいつだ?」と店主に聞くが店主は「昨日ふらっと現れたんです、腕はかなりの者みたいですよ、彼らが決闘騒動の連中ですからね」
「そうかそれでは無理だな、あの三人を奴隷に出来たらと思ったが話を聞くと嘘のような話だったが目撃者が何人も居たからな、今はこいつで我慢しとくか!生意気な白虎族め!獣人のくせに偉そうにしやがって」と茶々丸を殴りつける。
普段から白虎族が無理難題を言って来ると代官はご立腹の様だ、その鬱憤を白虎族の茶々丸で晴らそうとしているらしい。
主人 「あの三人なら高く売れるでしょう奴隷に出来たらぜひ私共にお任せください」と代官と悪だくみをして居るのだった。
コーダ達はその会話が聞こえていた、コーダは風の精霊に頼んで声を運んでもらって居たのだ。
カイト 「獣人も人間も何処にでも屑はいるもんだな」
エルザ 「早めに町を出た方が良さそうね」
コーダ 「そうだな今日中に準備してパパさん達と同じく町を出て北に向かおうか」
コーダ達も町を出る為に買い出しをして次の町の情報を集めながら準備を進めるのだった。
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