第47話 暇つぶしついでに討伐

その後南町から北町の橋を渡る、冒険者書のタグを見せるだけですんなり移動できた、市場で服やら食料を買い込み明日に備える、消耗品の石鹸やシャンプーなども追加で買い込む、なんせ一気に32人も増えるのだから準備しとかないとね。


宿に戻るとまだコーダ達は戻って無い様だった、もう直ぐで日が沈むが大丈夫か?と少し心配に成って来た、夜になっても帰って来なければゴンに探しに行って貰うかとママと相談して居たらコーダ達が帰って来た、皆でそろって夕食にする、食事をしながらコーダ達と今日の情報交換をすることに。


パパ  「又何人か見かけたので明日の朝に森の入り口に向かう事にする、そこで待ち合わせだ、ジョン達にもすずちゃんが連絡に飛んでくれたので明日の夕方には迎えが来てくれると思う」

コーダ 「見つかったんだなそれは良かったよ、此方はリザードマン討伐の依頼を受けて北の町から西に向かった沼地に行っていたんだ」

パパ  「北側にも沼地が有るんだな、川を挟んで同じような場所に居たかもな」

コーダ 「そうなんだな、こちら側ではリザードマンが増えすぎてジャイアントトードを食べてしまい数が減って来てしまい、リザードマンを間引きする為の依頼らしい他にも冒険者がチラホラ見受けられた」


コーダ達にはこのままサシャ共和国方面の調査をしてもらう事にした、奴隷にされてる銀狼族を見つけたら買って保護してもらう様に頼み白金貨10枚を渡しておく、パパ達家族は明日獣人達をジョンに引き合わせたら森沿いの町を南下して行く事にした。


サシャ共和国や深淵の森に逃げ込んだ銀狼族が多いらしいのでその方がより多くの銀狼族を救えると思ったからだ。


パパ  「そう言えば冒険者書のタグはそのまま使えたのか?」

コーダ 「心配だったがそのまま使えたよ」

カイト 「こっちの大陸は冒険者の質が何だか悪い気がするな」

パパ  「そうなのか?エルフ達の大陸は職業はどうやって決まるんだ?」

コーダ 「10歳に成ったら授けの儀を受けるんだ、その時に司祭に職だけ教えられるんだよ」


エルザ 「職は分かってもスキルやステータスが分からないからね、メジャーな職だと分かりやすいけどねこの前鑑定してもらって初めて自分のスキル分かったしね」


パパ  「三人ともユニークスキル持ってるからレア職っぽいからな、此方の大陸は授けの儀も無いみたいなんだ、なので自分の職業が何か分からないまま生活しているみたいだな」

コーダ 「それでかな?冒険者の戦いを見ていて妙にちぐはぐな感じがするのは」

カイト 「自分の職が分からないんじゃそうなっても仕方が無いな」

エルザ 「魔法使いが剣持って戦ってても分からないって事だよね」

パパ  「そうだな、それで一部の運がいい奴が職にあった武器を使いランクが上がってる感じかな?」


コーダ 「だが国の戦力が下がってしまうんじゃないのか?」

パパ  「教会でお布施すると見てくれるらしいんだが、それが庶民では無理な金額らしいんだ、貴族たちはそれが出来るからな、庶民には力を持たせない様にしているのかもな」


エルザ 「貴族の考えそうなことね馬鹿馬鹿しい」


そんな話をしながらジャイアントトードの唐揚げを食べながら話して居た、ジャイアントトードの唐揚げは鶏肉と変わらず中々の味だった。


次の日の朝早くにパパ家族は宿を出て獣人達との集合場所に向かう、途中にコブリンに出会うが咲と音に瞬殺されていた、待ち合わせの森と川岸の境に付くと森の中からぞろぞろと獣人達が出て来た。


元獣王 「来てくれて安心したよ」

パパ  「まだ信用されてなかったかな?」

元獣王 「そんな事は無い!」

ママ  「変な冗談言わないの、ねえ獣王様」

元獣王 「もう獣王ではない今ではすっかり衰えてしまった」

パパ  「あはは、済まないな衰えたのは鍛えなおせばいいんだよ、ジョンも怪我も治ってこの森の中層位までなら平気で狩が出来るように成ってるよ」

元獣王 「それは凄いな…私も鍛えなおさねば!それと私の事はリキと呼んでくれ」

パパ  「分かったよリキ王様、ジョン達が来るのは夕方に成ると思うそれまでは此処で待機だな、警戒だけはしといてくれ」

リキ  「王とは呼ばないでくれ、不甲斐ない王のせいで皆を苦しめてしまっている、自分が情けなくなるんだ…」

ママ  「でも皆あなたを慕ってくれているみたいよ?汚い事をする奴らを懲らしめる為にも強く成らなきゃいけないわね」

パパ  「そうだな、先に合流した銀狼族の戦えるもの達は強く成りたいって頑張っているだろうからな」


リキ  「そうだな私も皆の為に頑張らねばな…もう一度一から鍛えなおさないといけないな」

ママ  「皆朝は何か食べたの?色々材料は買って来てるから準備しましょうか?」


ママが準備を始める、獣人達も手伝い朝食を食べる、子供たちは暇になり遊びだす音が川に石を飛ばして、水面を跳ねさせて何段跳ねるか数えているがステータスが凄いのでそのまま向こう岸まで跳ねて行ってしまった…

それを見ていた銀狼族の子供が凄い凄いと真似をしだす、咲と星も真似するがうまく跳ねない、音が色々コツを教えている。

パパは探査と弓を鍛える為に川岸で弓を構えエルザの姿を思い出していた、魚が跳ねた所を弓矢で仕留める為の練習がしたかったのだが、そんなに都合よく魚は跳ねないしばらく粘ったが諦めて森に向かって探査の練習をする鳥でも仕留めたいパパだった。


警戒は獣人達に任せてしばらくするとすずちゃんがママの元に飛んで戻って来た、もうすぐ昼かな?ママの居る場所がちゃんと分るのは凄い、ママがすずちゃんに確認している、朝一にジョンはポチとタロウとジロウで出発しているので時期に此処に到着するだろうとの事だ。


咲が水魔法で銀狼族の子供を洗い流していた、ちょっと匂って居たらしい、その後に大人たちも並ばせて順番に洗って行く、ママがその後に服を渡していた、昨日市場で古着を買い占めていたのだ、お尻の尻尾を出す所だけ切らないと行けないがそれは各自に任せる、服を着替えさせれば一見、逃亡中とは分からないだろう。


おとがまた石を川に投げる…水を切り跳ねていく途中(ドカ゚)と派手な音が鳴り水面に人影の様な物が浮いてきた…


おと 「やばーい!パパ~人やっちゃったかもしれない!」

パパ 「マジかってあんな所人いないんじゃないか?」


人影らしき物が浮いている場所は川岸から30mは離れている、流れも速く流されて行って見えなくなってしまった。


パパ 「深さもかなり有るし流れも急だ人じゃまず泳げないな」

おと 「人じゃ無いなら良いのかな?」


そう言って居るとパパの探査に川の中に大群が居て此方に来ているのが分かった。


パパ 「皆川から離れろ何かいるぞ!大群だ」


そう警戒を促す、獣人の子供たちは川から離れ大人が前に立つ、パパ達家族も川から離れ様子を見ると水面からワニのような者が顔を出した!かなり怒っている様で「ウガー」と咆哮を上げると水面から続々と顔が出て来た、川岸に近くなるにつれて体が確認できるようになる、あれがリザードマンか?


おと 「あれリザードマンかな?石当てたから怒ってるんだよね?」

パパ 「そうかも知れんが相手は魔物だ、容赦は要らん!さき雷を川に落とせないか?」

さき 「わかった~やるね~そーれ!」と杖を振る。(ゴロゴロドカーン)と辺りが一瞬光ると雷が川に落ちた。

リザードマンが川から顔を出して来た群れの丁度真ん中に直撃したようで川に電撃が足る、(プスプス)と体から煙を上げてリザードマンが川に倒れ流されていく全滅した様だ…

ピロン! Lvが上がりました。


パパが流れていくリザードマンを収納する。


さき 「今ので何匹居たのパパ?」

パパ 「86匹が一撃で瞬殺だな…」

おと 「増えすぎたリザードマン間引きしてるんでしょ?丁度良かったじゃん」

ママ 「冒険者ギルドで引き取ってくれるのかしらね?」

パパ 「何でこんな所にリザードマンが居たんだろうな?もっと川下の沼地が生息地だったよな?」

リキ 「凄まじい魔法だな、信じられん!あなた達家族はどうなって居るのだ…」


リザードマンはⅭ級クラスの魔物で群れに成るとBクラスになる、あくまで陸に上がった状態でだ、水中ではBクラス群れではAクラスに成ると言う、リザードマンの皮が軍の防具の材料に使われるので、ある程度良い値段で買って貰えるだろうとリキが教えてくれた。

そんな出来事が有りながらお昼を食べている頃にジョン達4人が現れた。


パパ  「ジョンずいぶんと速いじゃないか?」

ジョン 「リキ王が見つかったと聞いた居ても立っても居られなくてな夜に出ようとしたらハナに叱られてな、朝一に出てここ迄急いできたんだ」


再開を喜び合うジョンとリキ、ポチも子供たちの中に知り合いがいた様で喜んでいた、タロウとジロウも仲間と話し込んでいる。


ジョン達にもお昼を食べさせ休憩させて今後の動きを確認する、ジョン達は引き続き家で皆の世話を頼み、狩りと訓練で皆のLvアップをして置くように行っておく。

パパ達家族はエルトワから森沿いを南下して森から王都を守る城塞都市のシャルバンを目指すことに一週間程の旅に成る予定で森に逃げ込んだ銀狼族を探しながら向かう予定だと伝える。

シャルバン周辺が昔銀狼族が支配していた土地だと言うのでその辺りの深淵の森を探索すれば隠れている銀狼族も見つかるだろうと言う事で決めたのだ。


リキ  「一族の為に苦労を掛ける」

パパ  「旅のついでだ楽しみながら向かうとするよ」

ジョン 「本来旅は命がけなのだがな、あなた達にとっては観光に成ってしまうな」


ジョンに昨日買った食料や服、日用品を渡しポチの背負っている収納鞄にしまう、明日の夜明けに家に向かうとの事、ハナが気を利かせてジョンに色々持たせてくれた、お米と桃がうれしいよね、ハナのバフが聞いているのか世界樹の木が成長したからなのか、収穫した作物も次の日にはまた実っているらしい、32人増えても食料は全く問題無いだろうと言う事だ。此処はもうジョンに任せればよいだろうと家族は町に戻る事にした。


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