第46話 今後の相談

元獣王 「体は直して頂いたが衰えた体は鍛えなおさねば元には戻らんようだな」

パパ  「大分弱ってたようだからな、まあ焦らない事だな」

ママ  「ここじゃあ食事もろくに取れないでしょう?今までどうしてたの?」


岩場の横には沼地が有る、其処にジャイアントトードが生息して居て今まではそれを狩って食いつないでいた、長い間隠れて生活して居たので段々と弱り捜索隊と戦闘を重ねるうちにけが人が増えて行ってしい此処から動けなくなってしまったと話してくれた。


パパ 「桃10個有るんだけど何個持ってきた?」

ママ 「私は15個持ってるわ」

パパ 「全員には行きわたらないか半分にして食べてもらおうか」

ママ 「わかったわ皆に渡すわね」


そう言ってママが桃を半分に切り渡していく、その間にパパは食事の準備を始める、桃を受け取り戸惑う獣人たちに食べると体力が回復するからと食べさせる、またまた驚く獣人達、自分たちの体が羽の様に軽くなったとざわつく、ママが皆に桃を渡すと料理をしだした、それを見た獣人達も手伝いだしたので、どんどん食材を出していくボブにコンロの魔道具作って貰って居て助かったな。

獣人達が食事に満足して食べ終わる、「こんなに食べたのは久しぶりだと」皆に笑顔に成って居た。


元獣王 「そなた達には感謝してもしきれんなありがとう皆の笑顔は久しぶりだ」

パパ  「それは良かったよ、それとこれからの事だがどうするつもりなんだ?」


元獣王は黙り込んでしまった、皆は元気にはなったが此れから先どうすれば良いか全くわからなかったのだ。


パパ  「もしよかったらジョン達と合流するか?」

元獣王 「それは深淵の森で暮らすと言う事か?」

パパ  「そうだなここからだと歩いて2日程掛かるかなかな?」

元獣王 「そなたたちの世話になると言う事か…この人数だ迷惑ではなかろうか?」

パパ  「まあ何とか成るんじゃないかな?狭く成ったらまた広げれば良いしな」


元獣王 「皆と相談して決めても良いか?」

パパ  「もちろんそうしてくれ」


そう言い残してほしの眠っている皆の元に向かう、ほしはスヤスヤとママの膝枕で眠っていた。


おと  「パパ~どうなったの?」

パパ  「今相談して今後どうするか決めてるよ」

さき  「お家に来るの?」

パパ  「なんだ咲はみなが来るのは嫌なのか?」

さき  「又お家に帰って戻って来るのかな~と思って面倒だよね?」

ママ  「そうねえ助けるたびに戻るのは面倒ね?」

パパ  「すずかゴンに手紙を渡してジョンに迎えに来てもらうか?」

ママ  「それは良い考えね、森の入り口辺りに来てもらえれば楽だわ」

おと  「ジョンって文字読めたっけ?」

パパ  「…ジョンは読めんな、ハナとタマは読めるだろう?ドワーフ達も読めるはずだし大丈夫だろう?」

ママ  「すずちゃんもゴンちゃんも話せるように成ってるから大丈夫よ」

パパ  「そうだったな!大丈夫だなさっそくどちらかに行って貰おうかママ頼めるかな?」


ママがすずとゴンと話して居る、ゴンは昼間は飛び回れないので夜に成らないと無理だと言う事ですずちゃんに決まった、ママが豆苗を出して「お願いね!」と言うと豆苗を食べ終わると飛び立っていった、すずが飛んでいけば半日掛からないで付くと言う事だ、今からだと夕方か前には夕方には付いて居るだろう、明日の朝ジョンが出発して此方に向かうと日暮れ前には森の入り口に来れるかな?


パパ 「そう言えばまだどうするか決まってなかったな…」

ママ 「すずちゃんに銀狼族が見つかったからジョンに森の入り口の前夜営した辺りに迎えに来てって言っちゃったわね」

パパ 「早まったがまあ良いか皆が行くとは限らないコムギさんの旦那が居るみたいだったしな何人かは行くだろう?」


話していると元獣王が此方にやって来た。


パパ  「どうするか決まったか?」

元獣王 「ああ皆で話し合って決めた、戦えない者、と女子供だけでも世話になって良いか?」

パパ  「それは構わないが戦えるものは此れからどうするんだ?」

元獣王 「各地に捕まっているであろう一族の仲間を開放して回る事にした」

パパ  「解放した後はどうするんだ?また隠れて生活するのか?」

元獣王 「それは…」

パパ  「その方法だと討伐隊が組まれもっと弾圧が厳しく成るんじゃないのか?」

元獣王 「だが今でも一族の皆は過酷な状況に耐えて苦しんでいるんだ」

パパ  「助け出してもここで同じように苦しんでいたんじゃないか?もっと頭を使え!そんなんじゃ力の無い女子供がもっと苦しむ事に成る」

元獣王 「ではどうしろと言うんだ!これでも皆で考えて決めた事なんだ!」

パパ  「ジョンとポチは今の状況を変える為に来年に開かれる獣王を決める大会に出る為に必死になって強く成ろうとしているぞ!」

元獣王 「まだ半年は先だそれまで耐えろと?」

パパ  「今まで耐えてきたんだろう?もう少しの辛抱じゃないか?」


パパはそのご今は力を戻しもっと強くなり獣王に返り咲く努力をしろと元獣王を説得しパパ達が旅をしながら救える銀狼族は救って行くと約束をした。

元獣王と銀狼族総勢32名が家に来る事に成った、もう立派な村の規模に成ってしまった家族の家だった。

その後今日の夜にここから森の入り口を目指す事に成った、ゴンに護衛と案内を頼み家族は一度町に戻って明日の朝、森の入り口で待ち合わせる事に決まった。

夜の移動は獣人達は平気だがパパ達が居るとかえって足手まといだろうとの判断からだ。

ほしが目を覚ましたので帰る事に、帰りがけにキングクラブと襲ってきたジャイアントトードを狩る、これで怪しまれずに済むだろう、何も狩ってないと不審に思われるかもしれないからな。

川沿いを帰って町に近づくと、船をだし何かをしている主人を見つけた、きっと漁の罠を仕掛けているんだろう、何だかイキイキとしている様だこれで女将も安心だろう、町に戻り入ろうとすると門番に止められる。

門番 「少し聞きたいことが有るんだがいいか?」

パパ 「それは良いが何が聞きたいんだ?」

門番 「西の方にから帰って来た見たいだが誰か見かけなかったか?」

パパ 「特に誰も見なかったがそれがどうかしたか?」

門番 「凶悪犯が逃げ込んだ沼地付近の岩場で何か気が付かなかったかと思ってな」

パパ 「カエルに襲われたんで帰って来たんだ、倒したんだがベトベトして居て気持ち悪くてな」

門番 「ジャイアントトードを狩ったんだな腕は良いようだな、調理ちゃんとすれば美味しくなるぞ、引き止めて済まないな行って良いぞ」


街中に入りママがこそっと「何だか怪しまれている様ね」とパパに囁いた、そうだな「ギルドでジャイアントトードとキングクラブ納品しとこうか、そうすれば狩りに行ってたんだなと思うだろう?」そう言って今度はギルドに入って行った。


南のギルドは獣人が多く活気が有る感じだな、獣人は狩りで生活をしている者が多いらしいので冒険者の数も多いのだろうな。


納品所に行き話しかける「ジャイアントトードは納品できるか?」と聞くと中の男が「出来るが何処に持ってるんだ?」と言って来る、コーダ達の大陸は収納鞄は、ドワーフが作っているらしく一般的の様だが此処の大陸は洞窟の宝箱から出たのしか無いらしく貴重品の様なので持って居るのは非常に珍しいのだ。

パパが鞄を指さし「この中だ」と言うと中の男は中に来いと中の解体場に案内された、「ここで出せるか?」と言われたのでジャイアントトードを5匹出してやる、ついでにキングクラブも一匹だすと、「おいおい!どうやって狩ったんだ」と驚いているが出したのが前にママが真っ二つにした方だったので見れば分かるだろう…

「査定するので待っててくれ」と納品書を渡される。

ジャイアントトード5匹キングクラブ1匹と書かれていた。

解体所からでてギルドの依頼書をパパは見ている、家族は中の食堂で飲み物を頼み寛いでいた、依頼書にはジャイアントトード 納品1匹 銀貨 5枚 状態により減額とある。

キングクラブ 納品1匹 白金貨1枚 状態により減額の依頼が有った。

キングクラブはAランクらしいのでまあ妥当なのかな?そう思えばあの漁師の罠で捕らえて狩るらしいが凄腕なんだろうな。


査定が終わったようで「山内家の方いらっしゃいますか?」と受付に呼ばれたので向かう、納品書を渡し冒険者のタグも出す、此処の受付嬢は淡々と仕事をこなし白金貨1枚と金貨2枚と銀貨5枚を渡してきて「確認お願いします」と言われる「問題ないと」納品書にサインしてタグも帰って来た。

キングクラブは少し食べていたのだが満額貰えた、ラッキーだな。

普通はこうだよね、何事も無く終わって気粉が良かったので銀板を「これでお茶でも飲んでくれ」と渡すと、要りませんと突っぱねられた…「そうか…」と言って家族の元に行ってお茶を飲むママに今の事を話すと「ナンパだと思われたんじゃない?」とそうかも知れないな…そこから受付嬢の方を見るとこっちを見て居た。

顔をしかめた気がしたのだが、彼女の感情パパには分からない。

音がそれを見て 「彼女はシマッタ損したって思ってるだろうね」と笑って居た。

さき 「ぱぱがスケベそうな顔してたんじゃないの」と言ってからかってきた。


さあ帰るかと肩を落として宿屋に帰る、子供にいじられて直ぐに凹んでしまうパパだった。

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