第95話 驚愕の訪問者!

ドワーフ達のせいで結局宴会へ突入してしまった。

銀狼族のジョン、コテツ、ベンにエルフのコーダ、カイト、エルザも巻き込まれボブの仕込んでいたお酒を次々と飲まされる。


コテツとベンの奥さんのモモとあずきはハナと料理を作ると言って中に消えて行った、もちろんうちのママも少し飲んで手伝いに行ってしまった。


子供達は新たな仲間が加わった事で騒いで居る、うちの子達が居ない間は銀狼族の子供のギンが仕切っている様だギンもポチの言う事はよく聞くしポチはうちの子達には逆らう事は無い年齢的には音が一番上に成るのか?


音が子供達の職業を見てあげている様で凄い盛り上がりを見せている。

「「「おおー!」」」とか「「「スゲー!」」」なんて声が時折聞こえて来た。

その後は何人かに分かれて何かしている様だ、職業ごとに分かれて特訓かな?


久しぶりに皆が楽しみ飲みすぎる大人たち、当然の様に皆二日酔いに成って苦しんで居るのだった。


朝を迎え目が覚めた、パパは創造神の加護の御かげで二日酔いには成って居なかった、ママもすでに起きており久しぶりに散歩がてら辺りを見回る事に。


ママ 「ゆきに荒らされた所ももう何とも無いわね」

パパ 「一日で成長しちゃうんだな、此れなら食料の心配はまったく要らないな」


2人で開拓が進んだ塀の中を見て回る、立派な畑に果樹園、水路が行きわたり田んぼも実り成長している。

暫く歩いて居るとすずちゃんがママに何か伝えに来て飛んで行った。

パパ 「どうかしたのか?」

ママ 「スロウの町の兵隊かしらね?森に入ろうと色々探っているそうよ数百人集まって準備しているみたいね」

パパ 「もしかして追って来たのか?」

ママ 「そうみたいねどうする?」

パパ 「これはゆきの出番じゃないか?」

ママ 「ゆきに攻撃させるの?」

パパ 「いや見えるように上空を飛んで来れば良いだけだな、それだけでびっくりして逃げ帰るだろう?」

ママ 「ちょっと脅しも入れて貰っとくわね」

パパ 「ほどほどにな?」


パパとの相談をしてママがゆきに指示をだすと(バサ!)っと世界樹から飛び立って行くゆきやり過ぎないか心配だが脅しておかないと此処まで来られたら厄介だ。


パパ 「どうなったかだけ教えてくれよ?」

ママ 「あの巨体で飛ぶと早いわね直ぐについちゃいそうよ」


ママはゆきと視界を共有して居ると言う、周りを見ながら家に戻って行く、30分ほどで家に帰ってリビングで寛いでいるとママが「もう直ぐ着きそうね」と言って来た。


地上から見やすい様に深淵の森の木の上すれすれを飛ぶドラゴン、地上から見たら迫力満点だろう!兵士達が見えて来た、気が付く様に遠めだが(グガー!)と咆哮を上げる、見上げる兵士達は慌てふためきパニックに成っている様だ、森と駐屯して居る境目に降り立つドラゴン!そこでもう一回咆哮を上げる(グガー!)わざとらしく威嚇をして睨みつけると指揮官らしき男が我先へと逃げ出した、それを見た兵士も蜘蛛の子を散らす様に逃げていくのだった。

残った駐屯地をブレスで焼き払って帰って貰った。


ママ 「良い感じじゃ無いかな?これで暫くは来ないでしょう!」

パパ 「完璧だな!此れでも来ようとしたら今度はブレスを一発入れてやるか?」

ママ 「物騒な事言わないで、きっと来ないわよ」

パパ 「そうだな来ない事を願うしかないな」


ママがご飯の準備に取り掛かると子供達が起きて来た。


パパ 「おはよーゆっくに寝れたか?」

おと 「高い宿のベットよりやっぱり家のベットが一番よね」

ママ 「そうねえ慣れた枕が一番よね」

さき 「皆おはよー」


ほしはまだ寝ている様だがゆっくり寝かせてあげよう。


パパ 「そう言えば昨日皆の職業見てたのか?」

おと 「初めはギンが見てくれって言ってきたの、その後にシロとクロが見てくれって言って来てね、後で町の残りの五人も見てみたの」

パパ 「どうだった?珍しい職業いたのか?」

おと 「ギンは槍士でシロとクロは剣士と弓士だった、町の子は農家に僧侶、魔術師に弓士に剣士が居たよ」

パパ 「剣聖はいなかったんだな、居るかと期待したんだがな」

おと 「剣士が二人いるから転職したら成るかもよ?」

パパ 「まだ可能性は有るか…もし転職で剣聖でたら最強パーティー出来るよな」

おと 「何気に僧侶初めて見たんだよね」

パパ 「そう言えばそうだな、回復職は貴重なのかな?」

さき 「どこ行ってもけが人ばっかりで回復魔法使ってる人見なかったよね?」

パパ 「確かコーダが少しなら使えると言って居たよな?」

ママ 「ご飯食べちゃって!ほし起こしてくるから」


ママに促されて朝食を食べ始めるとほしもママに起こされて起きて来た。

ほし 「おはよ~」

まだ眠そうにして居るが席について半目に成りながらご飯を食べている。


パパ 「後でコーダやジョン達に聞いてみるか回復魔法の事」

おと 「私達は子供達に色々教えるんだけど槍使える人は誰かいるかな?」

パパ 「それも聞いてみようか使えそうなのはコテツかベン位しかいないけどな?」


家での家族団らんやはり落ち着くと皆でのんびりと会話を楽しんでいると(ピンポーン)と異世界初日にしか鳴る事の無かったインターホンが鳴るのだった。


パパ 「ん⁉誰だ子供達の悪戯かな?」


パパがそう言って居るとママが「はいはーい!今行きますね~」と扉を開けた!


ママ 「あらお久しぶりね~!もう休憩はおわったのかしら?どうぞ入って!」


そう言って誰かを招き入れたのだった、その来客者がリビングに姿を見せる。


!!!なんと現れたのはトラブルの女神だった!


パパ 「あんた力を使い果たしたから眠りにつくって行ってなかったか?」

女神 「パパさんにトラブルの女神と付けられた時は何してくれるんだこのカス!いつかぶっ殺す!と思ったのですが案外トラブルを願い祈る方が多くて前以上に力をつける事が出来ました、今では流れてくる神力が多くてウハウハですよ!」


この女神はパパ達家族を異世界に連れて来た時にパパにトラブルの女神と名付けられていた、力を使い果たしたことで暫くは休眠をしているはずだったが、信者ではないが世界でトラブルを願い神に祈る者があまりにも多かった様だ、働きに行きたくない何かトラブルが起きて行かなく成らないかな?見たいな事を神に祈る者があまりにも多く神力が流れ込んで今ではかなり神々しい姿に成って居る。


パパ 「それは良かったな!力が溢れているんだろう?何か世界に良い事でもしたらどうだ?」

女神 「それは出来ません!創造神にこの世界に干渉する事を硬く禁止されております!」

パパ 「まああんたはやり過ぎるみたいだからなその方が良いだろうな!」

女神 「そこでですね元々この世界の住人ではないあなた達になら良いと思いここまで来た次第でして」

パパ 「イヤイヤ!何をするつもりなんだ?何もしなくって良いぞ?」

女神 「初めに此処に来た時に元の世界に帰りたいとおっしゃっていたではないですか!今なら元の世界に返す事が出来ます!」

パパ 「初めの時はそうだったが、今ではこの世界の暮らしも気に入って楽しんでいるんだ返さないで良いぞ?今更帰った所で死んだ事に成って居るんだろう?」

女神 「そう遠慮なさらずに時間は戻せませんが場所は完璧に戻せますよ!どうですか?今なら無料で出来ますよ!」

パパ 「お前たちは向こうの世界に帰りたいか?」


パパがママと子供達に聞くが誰も戻りたいとは言わなかった。


パパ 「ほれ誰も戻りたいとは言わない!余計な事はしなくってこのままこの世界に居させて貰えばいいぞ!」

女神 「そう言わないでくださいよ~!この有り余る力を使いたくって仕方が無いんですよ!一回だけで良いんです!ね?ね?」


トラブルの女神の真骨頂が出て余計な事をしてしまう悪い癖が出てしまった。


パパ 「いや!ほんとなんもしなくて良いから!」

女神 「もう!嫌も嫌も良いの内ですね!わかりました行きますね~!」


パパが何を言おうがもうやる事は決まって居たのだろう、女神が光り輝きだす。

女神 「むむ!向こうの神が抵抗して居るのかな?小癪な!最高出力だ!」


当たりが光に包まれ何も聞こえなくなり目も開けて居られない状態になった。


暫くすると光が弱まり目を開けると女神の姿はどこにもなく成って居た、家の中に誰かが駆け込んできた様だ。


ジョン 「何が有った?皆大丈夫か?」

パパ  「ジョンか!ああ大丈夫だ何ともないぞ」


パパはジョンが駆け込んできた事で転移はして居ないと思いホッとするのだった。


ジョン 「凄い光と音がして何事かと思ったんだが何も無さそうだなすまん!」

パパ  「特に何も起きていない様だな、良かったよ」


子供達もキョトンとして何が起こったか分かってはいなかったのだが、ポチが中に駆けこんできた「大変だ!なんか大きなものが空を飛んでいるぞ!」


ポチにそう言われて家の外に出て見るとなんと飛行機が飛んでいるではないか!


パパ 「飛行機か!ここは何処だ!」


辺りを見渡すが周りはいつもと変わらず畑や果樹園がある。


ママ 「パパ大変よ!すずちゃんと視覚共有して居るんだけど富士山があるわ!」

パパ 「ママテイムして居る子達を此処に集めて動かない様に言っておいて!」

ママ 「皆繋がっているから今すぐに呼ぶわね!」


なんと家族は拠点ごと元の世界に戻って来てしまったのだった。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る