第94話 久々の集合
激戦?の次の日のお昼前に成り外が少し騒がしい事に気が付き起きて来たパパ。
まだママ以外は寝ている様だった、ママが食事を用意して寛いでいる。
パパ 「ママおはよう!外が騒がしい様だが何かあったのか?」
ママ 「パパおはよう!良く寝れた?外はジョン達とボブ達にコーダ達も帰ってきた様ね、さっき声が聞こえて来てたわ、パパ達が疲れているからってハナに言われて起きてくるの待っている様よ」
パパ 「そうなんだな軽く食べたら話に行ってくるよ」
パパはママの用意した食事を軽くつまんで外に出て行った、外の家の前のちょっとした広場では銀狼族のジョン、ポチ、ドワーフのボブ、ビル、レオ、エルフのコーダ、カイト、エルザがいる、パパの姿を確認すると皆がパパの方に視線を向けて来た。
パパ 「やあ待たせたみたいだな、皆久しぶりだな!元気にしてたかな?」
ジョン 「お久しぶりですパパさん私たちの方はボブさん達の御かげも有り順調に行っておりますよ」
ボブ 「やあパパさん!久しぶりだな、さっそく試飲をするか?」
パパ 「寝起きなんだまだ早いよ夜まで待ってくれ…」
コーダ 「パパさんお久しぶりです此方は報告が幾つかあります又後でいたします」
今回皆が集まったのは山内村の方角から凄い戦闘音?が聞こえて来たので皆慌てて此処に戻って来たと言う、戻って来たらドラゴンが世界樹の上で待ち構えていて度肝を抜かれ少し騒いでしまった様だ、外が騒がしかった訳が分かったパパだった。
ハナから大体の経緯を聞いてここでパパ達が起きてくるのを待っていたらしい。
パパ 「コーダ達とボブ達に報告が有るんだった、洞窟の転移の罠にかかってエルフやドワーフが住んで居る大陸まで行ってきたんだ」
コーダ 「!!それは本当ですか?どうやって戻ってこられたんですか?」
パパ 「ママがワイバーンとグリフォンをテイムして居てなそれに乗って帰って来たんだ空の上を3日ほど飛んで帰って来たが遠くてつらかったぞ!」
コーダ 「向こうの様子はどうでしたか?魔族の侵略は進んでいましたか?」
パパ 「エルフの長老は統制が取れずに苦労して居そうだったな」
パパはエルフの里での出来事を説明する。
飛ばされたダンジョンから出た途端にエルフ達に囲まれ一週間ほど閉じ込められた、ママに獣魔を呼んでもらって騒ぎを起こして外に出ると又囲まれた所に長老が現れ話をしている最中にトーマと言うエルフが現れて自分が指導者に相応しいと過激派を先導してクーデターを起こそうとして居た事。
パパ達に攻撃して来ようとしたので打ち取った事、そのまま家族は此方に帰って来てしまったので詳しい事は何も分からないと説明した。
コーダ 「トーマが…そうですか、待って居れば次はトーマがリーダーだっただろうに馬鹿なやつだ!」
コーダは少し寂しそうにしながらそうっ呟く。
パパ 「そうだ世界樹とコーダ達の事は説明しといたぞ」
コーダ 「そうですかそれは有難うございます、世界樹が復活したと知れば皆喜んだでしょう…」
パパ 「直ぐに逃げ帰ってしまったからなその辺は分からんがコーダ達が帰りたかったらママに頼めば帰れると思うぞ?」
ボブ 「わしらは此処に残るぞ!帰ったら良い酒が造れんくなるからな!」
カイト 「俺も此処に残るぞ!世界樹はここに在るんだからな」
エルザ 「私も残りたいかな」
コーダ 「私は一度戻ろうと思います、里の様子が気に成るので」
パパ 「ママ話は聞いて居たよな?グリフォンにお願い出来るか?」
ママ 「ボブさん達にワイバーン用の鞍みたいなの作って貰ったらもっと早く飛べるんじゃない?グリ達はかなり気を使って飛んでいた見たいでスピードが出せなかったみたいなの」
パパ 「ボブ作れるかな?」
ボブ 「ワイバーンか?実物を見て見ない事には何とも言えんな」
ママ 「分かったわじゃあ今から呼ぶわね?」
ママがワイバーンを呼ぶと10分ほどで山からワイ子がママの元にやって来た。
パパ 「随分早いんだな」
ママ 「空では一番早く飛べるらしいわよ?」
戦闘力はドラゴンには勝てないが飛ぶスピードに関しては最速で飛べると言う。
ボブ 「近くで見ても良いか?」
ボブがママに確認するとワイバーンが腰を落とし頭を地面につけた。
ボブは興奮した様子で「ワイバーンをじっくり見れる事など無いだろうな!」とはしゃいで居た、それでも大きさをはかり頭から胴体迄をジックリと観察して見ていた。
ボブ 「ママさん背中に乗せるのと胸に抱える感じだと何方が飛びやすいか聞いて貰えるか?」
ママが確認を取ると何方でも構わないと言って居るらしい。
ボブ 「では背中側の方が乗る側が楽なのでそっちにするか、直ぐに作るので待っていてくれ」
パパ 「それ作ってくれたら一杯やろうか!」
レオ 「それは手伝わないとダメじゃないか!」
ビル 「ボブ何して居る!早く指示を出さんか!さっさと作ってしまうぞ!」
ボブ 「パパさんはわしらの使い方が上手いのう!ではさっさと作ってしまうぞ!」
ドワーフ3人は走って作業場に向かって行った、此れなら直ぐにでも作ってしまうだろう。
コーダ 「わがままを言って済まないな」
パパ 「元々帰る方法を探して居たんだ良かったじゃないか」
コーダ 「話は変わるんだがパパに報告が有ったんです、此処から北に向かうとダンジョンが有りますよね?そこをサシャ共和国のゴドワの領主が開拓に乗り出しています、アインと言う者が責任者の様でその者からパパさんに伝言を預かっております」
『ダンジョンに男爵の気を向けてパパ達家族の事をあやふやにして居る、暫くは町には行かずにダンジョンと湖の間の開拓村に私を訪ねてくれれば必要な物は用意する迷惑をかけてすまん!』
コーダ 「アインからの伝言に成ります」
パパ 「分かったコーダありがとう、暫くはここでゆっくりして居るつもりだ」
ジョン 「では私からも少し報告があります」
りき王が各種族の長と連絡を取り協力を約束してくれた事、白虎族にしぶしぶ従って居る金獅子族の者達との接触、赤猿族の手助けも有り協力の約束を取り付けてあるとの事、此れで黒熊族の代表、赤猿族の代表、金獅子族との連携が取れるようになった、3種族の関係者を一度稲荷の居る村に招いて密談を交わしたのだが村の要塞と言っても良いほどの備えに驚いて居た、この村がもう一つ在るとも伝えて兵士を訓練して居る所も見せそのLvの高さを3種族の使いの物に見せつけた。
此れで裏切られる事は無いだろう、裏切られて攻め込まれても今なら返り討ちに出来る戦力が整って居る、皆がLvを上げて毎日の御祈りを欠かさずに行って居る少しだが転職したものも出て来た。
パパ 「順調そうで何よりだな、最後まで油断はしないようにな」
ジョン 「あちらはもう大丈夫でしょう私たちは此方に戻り時より資材を送るついでに様子を伺いに行く程度にします」
パパ 「心配だろう?無理はしないで良いんだぞ?」
ジョン 「私が出来る事は既にありません、後は同胞を信じて待つだけですね、それにリキ王から此処を守れとの命令も受けてしまったのですよ」
パパ 「そうか家族も此方に居るしな気のすむ様にしてくれれば良いよ」
ハナとタマが食事を用意しテーブルに並べだした、もう昼過ぎだ皆で食事をしながら午後からは昨日の跡片付けでもするかと食事をしているとボブが走ってやって来た。
ボブ 「出来たぞ!一度ワイバーンを作業場まで来させてくれ!後は微調整だな」
パパ 「え!早くないか?一時間もかかってないぞ?」
ボブ 「素材が良いからな!細くて軽くて丈夫だ作るのも楽でいい!」
まりもの糸とブラックドラゴンの皮で出来たワイ子専用の鞍をセットして微調整をして居る。
ボブ 「ママさん一度飛んでみて気に成る所や邪魔に成る所を聞いてくれないか?」
ママが指示を出すと(バサッ)とその場から飛び立ち上空に上がって飛んでいる戻って来てママに何か伝えている様だ。
ママ 「羽ばたいた時に少しお腹の方の紐が突っ張るのが気に成るそうよ?」
ボブ 「そうか伸びるのが少し足りないのか?」
3人で相談をしている、お腹の皮のベルトをまりもの糸を編んだものに交換すると問題は解決した様でワイ子も問題無いとママに言って居る様だ。
パパ 「これでコーダもいつでも帰れるな」
コーダ 「方角が全くわかりませんが大丈夫ですか?」
ママ 「ワイ子が一度行って居るから大丈夫だって2日で着くって言ってるわよ」
パパ 「それは又随分と早く着くんだな!コーダが補助を掛ければもっと早く成るかもな?」
食事を済ませて畑や果樹園を見に行くがすでに片づけられて後は植えるばかりに成って居た、ママが種を植えて終了してしまった。
パパ 「今日の予定が無くなったな…」
パパが呟くとドワーフ3人は目を輝かせてパパに詰め寄る
ボブ 「それでは持ってくるから待っていてくれ!」
ボブがビルとレオを連れて酒樽を取りに行ってしまった。
ママ 「ほどほどにね?」
パパ 「ほどほどにしたいんだがな…許してくれるかな?」
ママ 「無理そうねえ…」
ママも言って見た物のドワーフ達の様子を見て諦めるのだった。
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