第113話 迷惑なUチューバ―2
息も絶え絶えの吉田が池からスタート地点の足場へと這い上がる。
「こんな事して只で済むと思ってるのか!警察に通報するからな!」と叫んでいる吉田、「呼べばいいぞ!参加者増ふえるな!」とパパが挑発すると顔を真っ赤にして怒って居る、「あの門通れたらそうだな~何か景品をやるかな!何が良いかな?」とパパが言うと少し興味を示す吉田。
「なにくれるんだ?ちんけな物なら此処から動かんぞ!」
「そうだな~異世界の物が良いよな?珍しい魔物の死骸なんてどうだ?」
「死骸なんて貰ってどうするんだ!要らないよ!他のにしてくれ!」
「じゃあ此れなんてどうかな?どんな怪我でも大概が治るポーションだ!」
「何だか嘘くさいな!どんな怪我でもってどんな怪我だ?」
「部位の欠損位だったら治るはずだが?」
「なに!それは本当なのか?本当だったら高く売れるんじゃ?」
「じゃあこれにするか!効果は保証しよう!異世界で言う所のハイポーションだ!あの門潜れたらこれをやる!」
「そんな事言って絶対にクリアー出来ない物作るなよ!」
「分かった!今から残り2個のアトラクションを作ろう!合計3個だ頑張れよ!じゃあ咲後2個何か作ってくれ!」
咲が悩みに悩んで次のアトラクションを作る高さ10m程あり幅10cm位の板の上を20m渡り切るアトラクションだ、板は揺れてしかも濡れている様だ、見た目は行けそうだ。
もう一つは30度?位の坂を15m駆け上がるだけのアトラクションだった。
吉田もこれなら行けると感じた様で「これで良いんだな!約束は守れよ!」とやる気十分の様だ!
「咲これ簡単すぎないか?」とパパが疑問に思い尋ねると
「橋渡る時は少し邪魔をするしあの坂凍ってるからね?見た目は分からないけど」と悪い笑みを浮かべている。
ママ 「そう言う所はパパに似ちゃったのね…」呆れているママだった。
パパは苦笑いを浮かべながら「準備は良いか?挑戦は何度しても良い諦めたら終わりだ!おと撮影は大丈夫か?」と音に確認を入れて「それではスタート!」パパの掛け声と共に迷惑Uチューバ―吉田が「こんなもの簡単にクリアーしてやると」一つ目の足場に飛び移った!『ザッパーン』初回から豪快に落水するのだった。
「くっそ!」と言いながらゴールまで泳いで渡ろうとする吉田。
「ずるは行けませんよー」と咲が魔法でお仕置きをする「グワ!」悲鳴を上げる吉田、電撃を与え痺れさせスタート地点まで水流を起こし戻す、水の勢いが強すぎた様で水中をきりもみ状態でスタートまで戻されて行った。
「クソ!何しやがる!殺す気か!」と息も絶え絶えで足場に捕まって居る吉田。
「失敗したらスタートに戻るなんて当たり前だろう?せこい事するな!」
「ケチケチしやがって!見て居ろ簡単に超えてやるから!」
水の上の足場は初めは2か所からは4か所で2か所がはずれで10回正解を引けばクリアーだ!運のよい人なら一回で行けるだろう確率だろうか?よく見ると少し動いて居るので分かるのだが頭に血が上って居る吉田では気が付かないだろうな…
一回沈んだ足場は無く成るのでそうちクリアー出来るだろう、盛り上がる展開を頼むぞ吉田!
塀の上から椅子に座って寛ぎ見物して居る家族。
「偉そうにしやがって後でぶっ殺す!」と言いながら渡り始めた一か所目!成功まあ残り一個しか無いからな、何だかどや顔の吉田が2か所目の足場に飛んだ『ザッパーン』見事に落水した…運は無いようだった、又咲にスタートに戻される。
繰り返す事8回目そろそろ飽きて来た、「おーい吉田さん!そろそろクリアーしてくれないと飽きて来たぞ!」とパパが煽る。
さき 「吉田の方見ている人も飽きて来てるね、見ている人減って来たよ!」
おとの方は暇に成ったのか吉田の奮闘をバックに様子を見に来たエルザとカイトを紹介して居る様だった。「此方が異世界で知り合ったエルフのカイトさんとエルザさんです!美男美女でしょ!一言貰えますか?」と言うと何をして居るか分からないエルザとカイトは携帯に近寄り「おとちゃん何をしているの?これはなあに?」と不思議そうな顔を画面にアップして覗き込んでいる。
コメントが凄い速さで流れて行く、おとが「コメントが早すぎて追えないわ!皆興奮して居るようですね~」と吉田ほったらかしだった。
やっと吉田が9回目にしてやっと1個目の(通称試練の池)咲が命名したのをクリアーした。
おとがそれに気が付いて「中継の途中ですが吉田選手がやっと1個目をクリアーしたみたいです!え?皆さん興味なく成った?まあそう言わずにもう少しお付き合いをエルフのお二人には後ほど又出演をしていただきます!」
視聴者的には吉田よりエルフの方が気に成って居た様だっだ。
パパ 「随分お疲れの様だが大丈夫か?そのままやれるか?」と聞いて居る。
吉田は疲れ果てて座り込んで返事は無い…
パパが仕方なく「これ飲んで見ろと」吉田の前に普通のポーションを収納から出して置いたのだった。
吉田は此方を見ると初めの勢いは何処かえ消えてしまった様で何も言わずにそれを飲んだ。体が薄っすらと光ると疲れが取れた様で体を見渡している。
「変な薬飲ませたんじゃ無いだろうな⁉」とパパに悪態をついて居る。
「元気に成ったようだな!今飲んだのは普通のポーションだ!渡すのはその上級だぞ!どうだやる気が出ただろう?」パパが言うが早いか吉田が2個目に挑戦をするようだ。
「やっと来たか」咲が悪戯をする時のパパのの様な悪い笑みを浮かべていた。
ママ 「手加減はするのよ?さきはやり過ぎるんだから」
さき 「何だかさっきから調子が良いのよね!細かい魔法が使えるの!」
確かに苦手だったはずの威力が弱い魔法が使えていると思うパパだった、異世界では手加減出来ずに雷の魔法でパパを殺しかけているのだ、それがこっちでは吉田を少し痺れさせる程度まで弱めている。
パパ 「神様が要らないデバフ消してくれたのかもな?良かったな咲」
さき 「そうなのかな?これで悪戯しほうだいだぜ!」と慎重に橋を渡っている吉田に弱い風を当てた様だ、手を振りバランスを崩し落ちていく吉田を見てクスクス笑って居る咲、その映像を撮って「簡単には渡らせるつもりは無いようですね!悪い妹です!」と音が呟いていた、そんな光景も5回も続けば飽きて来る。
「へいへい吉田さん!へばって来てるよ!」と煽りを入れるおと。
「うるさい!黙って見て居ろ!」と叫んでいる吉田だったが「Uチューバ―が黙っちゃったら駄目でしょう?」と音が返すと「そんな事は分かって居る!」と切れていた、完全に言い負けて顔を赤くしている状況だった。
さき 「吉田さん!視聴者がメッチャ減ってるよ!頑張れ!」と咲が言うと自分の頭に付いて居るカメラを確認して「うお!やば!」とやっと状況を確認した様だった。
「さっさとクリアーして報酬貰ってあの中の秘密を暴いてやると」急に強がり出す吉田だった。
「吉田さんの御かげでこっちは視聴者急増中だよ!ありがとね!」とおとが親指を立てている、それが煽りに聞こえたんであろう吉田「そう言って居られるのも今のうちだぞ!」と言いながらゲームは続ける様で橋を渡り始めた。
「さきそろそろ渡らせてあげなさい」とパパは音の近くで見ている人に聞こえる様に言うのだった「え!良いの?」と聞いて来るが「みんなもう飽きてるだろう?次に行こう」と言うと「確かに!」と納得するのだった。
「さき最後の坂は全部凍って居るのか?」とパパが咲きに聞く「そうだよ!」と自信満々に答える咲
「それは無理そうだな、上の方だけで良いぞじゃないと終わりそうに無い」
「分かった!じゃあそうするね!上から1mだけにしとくね!」
いつまでも帰って来ない家族を心配して自衛隊に報告に言ってくれたジョンが皆を連れてぞろぞろと様子を見に来た。
ジョン 「これは何をしている状況なんだ?」
パパ 「侵入者にお仕置きだな!見て行ったらどうだ?中々笑えるぞ!」
ついて来た獣人の子供達が「何だこれ!面白そうだな!」と興味津々の様だった。
「ん?やって見たいのか?さきあの池の沈む足場って復活する様にできるか?」と聞くと「もちろんできるよ!あとランダムに代えれるよ!」と言って来た。
「じゃあそれでお願い!遊んで来てもいいぞ!」とパパが言うと獣人の子供達は競い合って塀を飛び降りて行くのだった。
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