第29話 さあお家に帰ろう!
洞窟を攻略した翌日
「皆おはよ~」とテントを出てあいさつする、ジョン達家族はテントの中には入らなかった、代わりに外に9階層のボス狼マーナガルムの毛皮を出すとそれで十分だと言う、艶々ふわふわした毛皮で触り心地は中々によい。
元々夜の方が強いと言って見張りも引き受けてくれた、金色のこうもりのごんも見張りをして居てくれたみたいだな、「ありがとうなごん!」と言うと「キー」と言って星の所に戻って行った。「ジョン達もありがとう御かげでぐっすり寝れたよ」とお礼を言うが「何も起きなかったしな暇だった!」とポチがチョット眠そうに言う。
「ご飯の準備するからそれまで休んでいてくれ」今は午前6時だ、朝ご飯の準備して8時ごろに起こせばいい、肉焼いてパンに挟んで出すか、後は野菜スープでも作っとこう、町でパンや野菜、香辛料は大量に買ってある。
帰ったらまたママに種出して貰って種類を増やそう、町には米が売ってなかったな、田んぼも作りたい水をどうするか?
川から家までは半日位だったかな?今なら道も完成してるからもう少し早いか?川から水を引くと結構距離が有るのか?咲なら何とかしてくれそうだが川まで行ったら聞いてみようか。
家に帰ったら色々やらないとなジョン達にもいい暮らしをさせてやりたいしな。
考え事をしながら肉を焼きスープに野菜を放り込んでいく、肉の焼ける良い匂いがしだしてきた、すずちゃんが久々に姿を見せパパの肩に止まった野菜が欲しいのね、切れ端の野菜を器に入れ置いてあげると「ピヨ!」一鳴きして美味しそうに突きだした、ごんは何食べるんだろう?コウモリの食べ物なんて知らないぞ?虫かなフルーツ食べるのも居たかな?血だったらどうするかな…試しにオークの倒したのそのまま出せば血が出てるだろうなと思い取り出して血を器に垂らす、少し溜まったのでオークを収納してフルーツも出しておく、虫だったら自分で取るだろう…
準備が出来たころに匂いに釣られてか、うちの家族が起きだしてきた皆朝は弱いからな早く起きてきた方だ、準備した朝ご飯をだしてママにコウモリのごんは何食べるか聞いてもらうと血は少しで、フルーツが有れば問題ないとの事、試しにリンゴを切り渡すと器用に持ちムシャムシャ食べだす、キモ可愛いって奴かなそろそろジョン達も起こしてご飯食べさせようと思ったら、ジョン達も起きていた、「遠慮するなよ、早く食え」と言って食べさせる、そう言えばまだ奴隷解放してなかったな、すっかり忘れてた。
ジョン達家族にその事を言うとまだこのままで良いと言う、なんでかな?まあ良いか帰ったらもう一度聞いてみよう!
皆ご飯も食べ終わり片づけも終わった、「さあ家に帰ろうか!」
此処からは何かあっても夕方には家には付くだろう、まずは道に出て川を目指そう!
川まで順調で2時間かからなかった、道がすでに出来ているし魔物もまだ居ない、氾濫のあとどれくらいで魔物は復活するのかな?
すずちゃんと獣人家族が居れば警戒はしなくてすむので楽ちんだ。
川に作った木の橋を渡り「咲にここから家まで用水路作れないか」と聞いてみる
「道の横に作ればいいの?」と言われて「それでいい」と答えると考え込んでいる
どうしたのか聞いてみる、どうしても削った土が出てそれをどうするかイメージが出来なくて魔法が発動しないみたいだ。
パパ 「結界の周りの壁に出来ないかな?」
さき 「結界の周りグルっと囲うの?」
パパ 「そうだな結界の周りを町みたいに石塀とお堀できたら結界消えても安心じゃないかな?」
さき 「町に有った石の塀みたいな感じで結界の周りをお堀で囲う感じ?」
パパ 「そうだなそうできれば最高だな!畑の方にも水路が行く感じで出来るか?」
さき 「注文多すぎ!出来るかわかんないけど取り合えずやってみるね」
杖を持ち目をつぶって集中している杖を上に振り上げると「そうれ!」と掛け声をだす、川から道の横に1m位の窪みが出来上がり道に沿ってその窪みが進んでいく、ボコボコゴリゴリと地響きを立てながら一気に道の先まで用水路か出来上がった!
パパ 「いつ見ても咲の魔法は規格外だな…」
さき 「出来たと思うけどもうダメ…」と言って座り込んだ、さきが魔力切れ?ママが慌てて収納鞄から桃を出して咲に切り分けて食べさせる。
パパ 「さきごめんな無理させたみたいだな」
おと 「またやり過ぎてる予感はするけど…」
ほし 「さき姉ちゃん大丈夫?」
さき 「桃食べたら治ったかな?まだちょっとだるい気はするけど」
ママ 「さき歩ける?無理はしないでね?」
パパ 「少し休憩するか?昼まで休憩しても暗くなる前までには家に付くだろうし」
さき 「じゃあちょっとだけ休憩しようかな」
ママ 「そうね無理しないで休憩していきましょう」
さきが回復するまで川辺で休憩することにし、暇になったハナが何か草を集めだした、気に成って聞くと、薬草はポーションの原料になり、マナ草はマナポーションが出来るとハナはポーションが作れると言う、帰ったら作り方を教えてもらおう、薬草とマナ草を教えてもらいナイフを使い集めだす、根っこを残しておけばまた生えてくるそうだ、そうなると子供たちも気に成って一緒になって採取しだす、この辺りは荒らされてなく質のいい薬草やマナ草が豊富みたいだ。
採取した薬草とマナ草を収納しておく、さき以外の8人で集めると結構な量になったハナにこれでどれ位のポーション出来るか聞くと、こんなに大量なら店が開ける位あると言う2株で一個ポーションが出来ると言う事だ軽く100個は出来るだろう…
用水路にも川から徐々に水が流れ込んでいっているここら辺は順調みたいだな。
少し早いがお昼を用意し食べたら出発しようか。
毎回ご飯が焼肉になる…旨いのだがピザなんかも食べたくなるな、チーズ作れるかな?乳牛かヤギこの世界に居るのかな?探す旅も面白いかな。
パンに肉にスープが最近の定番だ、家に帰ったらご飯も炊いて収納に入れて置けば何時でも炊き立てが食べれるな、色々調理して収納しておこう、いざと言う時に直ぐに食べれる様にしておけば安心だ。
さきも休憩してご飯を食べたらもう平気だとの事、水路の様子を見ながら帰るとする。咲の作った用水路は順調に水が流れて行っている、帰ったら確認して水が逃げる道も作らないとダメだろう。
さっきから水路に透明なゼリー状の物が流れている気がする…気に成って見ているとジョンが「それはスライムだ」と教えてくれた、森の掃除屋と言われているとの事、水も浄化してくれる便利な生き物だと言う、水辺に集まってくるらしく池などに入れて置けばきれいな水にしてくれるので水が汚い所にはスライムを放り込んでおくとの事だ、異世界あるあるのスライムトイレもこれで出来るか?うちは浄化槽なのでそこに放り込んでおくか。水を家の水道で使えるように出来たら良いのにな、と考えながら歩いて居ると、巨大な石壁が見えてきた…さきよ町の石壁よりかなりデカい気がするんだが?
おと 「咲、あれ家の周りに作った石壁?」
さき 「わかんないけどそうじゃないかな?」
パパ 「かなりシッカリしたのイメージしたんだな…」
さき 「ママがさたまにしてたゲームのお城の石塀とお堀イメージしたの」
ママ 「中国の奴かしらね?倒しまくるのかな?」
さき 「そうそうそれ!お堀泳いで渡って壁よじ登って跳ね橋降ろす場面有ったじゃん!そこイメージしたの!」
パパ 「あのゲームの堀って5mはあったよな…石壁も10mの厚さ3m位は有ったが…それ作っちゃったのかな?」
さき 「ダメだったかな?やり直す?」
パパ 「ダメじゃないよ?ちょっと大きいだけだから…」
おと 「ちょっとね、ちょっと…」
壁の前に立つ、三階建ての高さはある壁と深さ5m以上はあるかな?幅も5mはあるお堀が出来上がっていた水はまだチョロチョロと水路から入って来ている状態だ凄い量の水が必要だろうな、土を掘って作ったんだよね?なんで石の堀と壁が出来上がってるのかな?しかも大理石みたいにつるつると一枚岩で出来ている感じがする…
ママ 「さきこれ何処から入るのかしら?」
さき 「あ!入口作るの忘れちゃった…」
パパ 「堀も渡るの考えないとな…跳ね橋作れれば良いが作り方なんて分からんしな…入り口は作れるのかさき?」
さき 「やってみるね…エイ!」と杖を振り上げた。
すると目の前に幅3m高さ2m位の円形の入り口が出来上がった、此処に木を置けば渡れるか、と形をイメージして深淵の森の木を取り出すと、中々イメージした感じの木の板が出てきた幅1m厚さ10㎝長さ6m位だこれ置けば渡れるだろう渡ったら収納しておけば良い5mの堀なら中々渡れないだろう、まだ結界も有るし結界が消えるまでに考えれば良いだろう。
久々の我が家に帰って来た!水路の溝は家の近くまで行っているまだ水は来ていない、あの堀に水が溜まらないと此処迄水は来ないからな当分先だ。
畑も異常なし、果樹園も、出かける前にママが植えた米、麦、胡椒も収穫するだけになっている、成長が早いし果樹園の実も落ちたり腐ったりはなさそうだ、畑の作物も干からびたりしていない、一番の食べごろで成長が止まっている?これもこの先調べないとダメだろう。
まだ日が暮れる前だ夕方16時頃だな、ジョン達は結界内を見て呆然としている、さっきは石塀と堀を見て呆然としていた、最近は驚くことばかりだと皆で話して居る。
家が出来るまでは和室でも使ってもらおう、明日から家づくりだな、皆は家の中に入りくつろいでいる。パパは丸太を収納から取り出すときに加工して角材にしたりべニアにしてジョンと相談しながら必要な分を出していた、大まかな加工なら出来るみたい、他には切り裂いた毛皮がつながって出てきたりもする、収納スキルだよね?便利過ぎないかな?
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