第34話 ペットで良いのかこれ?

おとがすずとゴンを確認するとびっくりして皆の方を見る。

パパ 「どうかしたのか?見せれる様に出来ないか?」

おと 「出来るのかな?試してみるね…オープン」


するとすずちゃんのステータスが浮かび上がる。


すず  カイム     Lv1

攻撃          15

素早さ         35

防御          15

賢さ          40

魔力          35

運           22

ユニークスキル

鳥類支配

スキル

隠密 保護色 気配察知   鷹の目 さえずり

適正 風 創造神の加護


パパ 「また載ってない職業なのか?種族なのか分からんが見てみるか」


カイム  落ちた天使、あらゆる鳥類を従える者

さえずり 召喚者にさえずる事で動物の言葉を理解させる、またステータスに補正をかける


さき 「落ちた天使って…堕天使?悪魔って事?」

パパ 「昔本で読んだことが有ったな、カイムってソロモン72柱だったかな?柱って付いてるから神様かな?これまた凄いのきたな…」

ママ 「すずちゃんそんなに高貴な方だったのね?お供え物しなきゃ」

とママが豆苗を出すと必死に突いている…体は30cm位に大きくなった、が中身は一緒かな…何だかホッとしたよ。


パパ 「ゴンも怖いけど見て置くか…おとお願い」

おと 「最後だねゴンちゃん」


ゴン   始祖      Lv1

攻撃           30

素早さ          30

防御           25

賢さ           25

魔力           35

運            18

ユニークスキル

夜の王

スキル

隠密 夜目 音波 夜の霧

適正 風 


パパ 「始祖って吸血鬼か?こりゃまた凄いの引いたな」


始祖 バンパイアの始祖、太陽光を克服し昼間でも出歩けるが能力は半減する。


夜の王 太陽が沈むと能力が倍増する、眷属を召喚し従わせることができる。


夜の霧 太陽が無い所では霧状になりどんな攻撃でも躱すことができる。


さき 「夜は無敵じゃないのこれ?」

パパ 「倒す方法あるのかな?すずとゴンはママの言う事ちゃんと聞くんだよね?」

ママ 「大丈夫よちゃんと言う事聞いてくれるって」

おと 「味方で良かったよね…」


ペット枠だったすずちゃんとゴンが凄すぎた御かげですっかり影が薄くなってしまった獣人一家で有った。


パパ 「テイムって自分より弱い魔物を従わせるだっけ?」

ママ 「確かそう書いて有ったわね、それがどうかしたの?」

パパ 「ママのステータスなら大丈夫なのかな?すずとゴンはかなり強くなると思うんだ、手に負えなくなったらやばいだろう?」

さき 「強くなっても友達だもんね~すずちゃん!ゴンちゃん!」

「「ぴィ!キー」」

ママ 「今の所大丈夫みたいよ?」

パパ 「まあその時が来たら考えようか、すずもゴンも普通に話せないのかな?」

ママ 「ふーんそうなんだ!それは楽しみね~Lvあげ一緒に頑張りましょうか」

パパ 「どうかしたのか?何って言ってるの?」

ママ 「今は生まれたての子供みたいなもんだ、Lvが上がって賢さが上がればそのうち話せるようにもなるし人型にも成れるようになるんだって」

パパ 「ほ~そりゃ楽しみだな!今日はもうLv上げはしないが明日にでもまた一緒にLv上げしようか!」

とパパが言うと「「ぴぃ!キキ―」」と返事をする、話せるように成るのが楽しみだ!


おと  「職業確認も出来たしこれからどうするの?何か予定は?」

パパ  「何も無いかな明日はまた、転職した皆のLvあげでもしようか?」

さき  「町の方は魔物いなかったけど、どこでするの?」

パパ  「南の方のファイアーアントが作った道でも見ながら南に向かってみるか?」

ママ  「南って魔物が強いのよね?」

パパ  「うちら家族なら余裕だ、ジョン達はきついが一緒に居れば勝手にLv上がるだろう、Lv上がればジョン達に任せる感じかな?」

ポチ  「どれ位Lv上げれば山まで行けるんだ?」

パパ  「レア職ばかりだからなLv20も有れば山までは行けるんじゃないかな?山の中はLv30超えなきゃ無理だ」

おと  「じゃあうちらは大丈夫なんだね、それまではパワーレベリングだね!」

さき  「もりもり上げてあげるね!」

ジョン 「頼もしい限りだが、何だかすまないな…」

ぱぱ  「まあ気にするな、うちら家族はここらじゃもうLv上げるのは無理だろうからな、ジョン達がLv上がったら楽させて貰うよ」

ジョン 「ああその時が来たら任せてくれ!」

さき  「今日はもうやる事ない感じ?」

パパ  「そうだなやる事ないかな?自由時間だ!って咲に頼みがあったんだった!石壁に階段作ってくれ!」

さき  「分かった!登りにくいもんね何処に作る?」

パパ  「う~んと…4か所有れば良いかな?北の入り口の所から作って東、南、西って作って行こうか?」

さき  「わかった!作っちゃうね」


と言って杖を持ち目をつぶって杖を掲げた「えい!出来たよ見て来てねパパ!」

パパ 「マジか!凄いな!…見てくるよ」

と言って一人トボトボと歩き出す、ママが可哀そうと思ったのか「皆自由時間ね」と言ってパパを追って行った、ほしが向かおうとするがおとが「星ちゃん一緒に遊ぼうか?」といって気を利かせて家の中に入って行った、おとは空気を読む達人なのだ!


久々のパパとママが二人きりのデートをしている階段まで向かい確認、塀の上に登り森の方を見ながら腕を組んで歩いて居る、「こうやって二人で歩くの久しぶりだな」とママを見る「そうねえ音が生まれてからは今日まではなかったかもね」と久々のデートを楽しんでいた。

「ここに来た時はどうなるか不安だっけど何とか生きていけそうだな」ママがパパを見ながら「ええ貴方が居れば何とかなるわ」と子供たちが見たら何を言われるか分からないほどにのろけている。

ママが居ればこっちの世界でも余裕でやって行けるだろう、それ位の能力をママは持って居たパパも転職してやっと皆に追いついてきたが音の半分位しかステータスは無いのだ。攻撃力はママはパパの約4倍ある、スキルが発動したらパパはママの1/10に成ってしまう、夫婦喧嘩でも起きたらパパはどうなってしまうか分からない…

しかしママはパパの言う事は何故かよく聞くベタ惚れなのだ!どこが良いのか周りは良く分からないのだがそれはまあ良いだろう。


「こっちの世界の方が私は幸せなよ!家族との時間が増えて新しいことだらけで楽しいの貴方だけが頑張る事はないわ。皆で協力して行きましょう」とニコニコしながらパパに言う、仙神桃の御かげかママは若返って綺麗になった、パパはその笑顔にドキッとしながら「ああそうだな頼りがいのある家族だ頼もしいよ」と甘いひと時を過ごすのであった。


そんな久々の休息を満喫した次の日の朝


パパ  「皆準備は良いか?」

ママ  「準備出来たわよ」

「「「出来たよーパパ」」」


パパ 「よしジョン達はもう待ってるから行こうか」


皆が家を出てジョン達の元に、


ジョン 「役に立たないが今日は頼む」

パパ  「Lv上げれば良いだけだ、警戒だけは頼むよ」

ポチ  「それは任せてくれ!早く強くなって役に立ってみせるよ!」

パパ  「まあ焦らずにな、それじゃ行こうか」


皆で南に向かう、氾濫を起こした洞窟がどうなったか確認するために昨日の夜に皆で話し合って決めたのだ。

南の石壁の元にたどり着く、さきが入り口を作りパパがお堀に橋を架ける、ファイアーアントが作った道を進んでいく、身体能力が皆高いのでかなりの速さで進んでいくこの道沿いも生き物の気配があまりしない、ファイアーアントが食い荒らし逃げ散った後で、まだ戻って来てない様だった。


すずちゃんが「チチチ」とママに何か話して居る。

ママ 「ここから先にビックボアが居るみたいよ」

パパ 「それは狩らないとダメだな!すずちゃん何処に居るの?」

ママ 「もう少し先に行くと右手から丁度鉢合わせる感じで出会いそうだって」


ジョン達もまだ分からないと言う、警戒しながら1kほど歩いたかな?するとジョンも「前方の右手から来るぞ」と身構える、皆が戦闘態勢だ、ガサガサと巨大なイノシシが道に出てきた、辺りを見回し此方に気付くとビッグボアも身構え突っ込んできた!パパが矢を放つが刺さってもお構いなしに突っ込んでくる。

さきが水の玉を放つがちょっと加減しすぎたのかビッグボアに当たり弾け飛んだ、少し怯みはしたがそのまま突っ込んでくる。

音が風の斬撃を放つ少し低いか?ビックボアが飛んで躱そうとするが、躱しきれずに前脚の蹄の上あたりに斬撃が辺り切り飛ばす、バランスを崩し顔から地面に突っ込むが勢いが有りすぎて此方までスベッテ突っ込んでくる、ドガ!!!ママのハルバードが振り下ろされて地面に突き刺さる、ビッグボアも頭が真っ二つに成りその場で止まった。

ママ 「これでまた美味しいお肉が食べれるわね」


ママが満面の笑みで皆を見る、パパは前倒した奴の肉まだ有るよ?とは思っても言えなかった…


ビッグボアを収納して前倒したビッグボアのお肉をママの収納鞄に渡しておく、切り分けて渡せるから一度パパの収納にしまった方が後が楽なのだ。


ジョン達の収納鞄も手に入れたいなジョンに聞いてみるか


パパ  「収納鞄は町に売っているのか?」

ジョン 「魔道具屋にたまに売っているのは容量は小さいな時間停止もついてない」

パパ  「時間停止の付いた収納鞄もあるのか?」

ジョン 「有るには有るがダンジョン産だなごく稀に宝箱から出るらしい」

パパ  「そうかこれから行く南のダンジョンで出れば良いな」

ジョン 「そう簡単に出る様な物じゃないぞ数年に一つ出るか出ないかだ」

パパ  「運だけは良いからな期待していてくれ!」


それからはまたしばらくは何もなく進んでいく、すずちゃんが鳥類支配で広範囲にわたって警戒出来るのが分かったので安心して進むことが出来た、2時間も歩くと小川があり少し休憩することに、家のお堀の水此処に逃がすように出来れば良いかなと皆に話し咲きにやってもらう事に成った、家の周りの田んぼを回ってお堀に流れて個々のお堀に水が流れる感じと咲に話す、こっちが低すぎると田んぼに水が行かずに此方に水が直接来るように成るから注意してと言っておく。

咲が杖を持ち目をつむる、「よし行ける、それ!」と杖を掲げると地面がズズズズズと凹んでいき水路が出来上がっていく、相変わらずに規格外だな。


出来上がった水路は川から家に流れる水路の深さが半分くらいに成って居る、これなら溢れずにいい感じで流れそうだ。

さきに疲れはどうか聞くが全然大丈夫!と言って居るので出発することに、途中でデスグリズリーに遭遇するが音が難なく倒す、昼休憩を挟み山の麓迄到着しファイアーアントが通った後を辿り洞窟にたとりつく、夕日が沈みかけているので今日は此処まで、星に結界を張って貰い野営準備をし食事を済ませると日が沈んで暗くなった。

夜の警戒はゴンが任せろと言っているようなので任せる事にして、皆眠りにつくのだった。

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