前兆

おとがママにお仕置きを受けて居た頃、世界各国の上空では大小の積乱雲が彼方こちらに出現しだしていた。

家に帰った家族はテレビでその映像を見て居たのだが画像が乱れて中継も途切れてしまっていた、電波が魔素の影響を受けて居るのだろう、どのチャンネルに代えても同じ様子であった。


さき 「ネットも中々つながらない!ずっとクルクルしてるよ」


さきが携帯の画面を見ながら文句を言ってる。


パパ 「携帯だって電波だろう、もう駄目だろうな~」

さき 「ええ~また原始時代に成るのか~娯楽が無く成る!」


ママが家に帰って来たので収納してあった服をリビングに全部出してみる、凄い量だなと思いながら今いる獣人12人エルフ3人ドワーフ3人に人族の子供10人に家族5人分買ったと思うとこれ位は仕方ないのだと思う事にした。


ママ 「じゃあ食堂に皆を集めてお披露目会しましょうか!」

ほし 「やった~今日買った可愛いの着たかったんだ!」


子供達も喜んで外に出て行った、パパも暇になり自衛隊の駐屯地に情報を聞きに向かう事にする、自衛隊も各地と連絡が取れなく成ると混乱する事だろう何か助けに成れば良いがと思いながら向かう、途中にある工房が気に成り何気なくボブの様子を伺っておくことにする、何か新しい発見が有れば良いのだが。


中をのぞくと皆が必死になりパソコン程ある無線機を弄って居る所だった、ボブがパパに気が付き手招きをして呼ぶのでボブの元に行く。


パパ 「それは何を弄って居るんだ?」

ボブ 「無線機じゃな!魔石を電源の代わりにする事でほぼ半永久的に使える」

パパ 「半永久は凄いな!だが今世界では電波障害で通信機器が使えなく成って居ないか?それは使えるのか?」


ボブ 「これはな魔石を通しているから電波とは違うな、魔石でもBランクほどの魔石に成るとそれぞれが違う信号を出している事が分かったんじゃ、それを識別させれば此方の世界の携帯電話の様に使えそうなんだが、残念ながら魔石がデカイし小型化は出来そうに無いな」


パパ 「それでも各地と連絡が取れるか取れないではかなり違う事に成るな!さすがボブだな!」


ボブはわしだけでは無理だった、電波と言う概念、信号を識別して繋げると言う知識が無いとこれは出来なかった、魔石と組み合わせる時に少し力に成っただけだと言う、無線機の目途は立ったので次は難易度は上がるがコンピューターに組み込んで機械制御が出来るか試して見ると言う事だった。


無線機は今此処に居る者なら誰でももう作れるとからと専門外の者達が無線機を改造して使える様にしていく所だと言う。


パパ 「それは佐々木さんはもう知って居るのか?」

ボブ 「既に2個ほど渡しているぞ!此処と自衛隊本部を繋げると言って居たな」


ボブの方も順調のようだコンピューターが正常に動く様に出来ればかなり生存率が上がるだろう、現代兵器も少しの改造で使える様に成るかも知れない。


そんな事を思いながら工房を後にして佐々木さんの元に向かう、駐屯地も広げた敷地の中に入ってしまった状態で周りにはまだ何も無いのでポツンとある状態だ、自衛隊の隊員は現在一番外側の塀の上で警備をして居て定期的に巡回をしている。


すでに何人かが塀を乗り越えようとして捕まって居るみたいだ、広大に成り過ぎて警備が大変だと思うが頑張って貰おう…


駐屯地に入って行くと佐々木さんの元に通される、佐々木さん本部に帰らなくて良いのか?と心配に成るが今何かあった場合この場所の方が一番重要でかつパパ達に協力をお願いする事があるかもしれないので此処に居ると言う事だった。


「現状はどうなってるかな?」

各地の異変の状況がどうなって居るのか気に成って変化があったかどうか聞く。


「情報が入って来ない状況ですね、ヘリや車などの機械類も原因不明の不具合が発生しだして危なくて動かせなく成ってしまって居ます、本部とは何とかボブさんが改良してくださった無線機が機能して居てやり取りが出来ていますがほぼ情報が無い状況ですね」


連絡手段が無くなり各地との連絡が取れなくなってしまった様だ、此処からが本当の戦いに成るだろうと佐々木さんに何か進展があったら教えて貰う事にして家に戻ることにする。


ふと思いついた事がありママに相談する事に。


「ねえママ、すずちゃんに各地の情報調べて貰えないかな?」


すずちゃんの鳥類支配が使えれば各地の色々な情報が得られるのではないかと思ってママに相談をしてみる。


「ちょっとまってね」


ママはそう言うとすずちゃんと話して居る、暫くすると「じゃあそれでお願いね」と言って窓を開けるとすずちゃんが家の外に飛び立って行った。


「どうだった?」

「自分で見た所以外で他の鳥に調べさせた所は何となくこんな感じと言った事しか分からない見たい、取り敢えずそれで良いからお願いしといたわ、すずちゃんもここら辺は調べてくれるって」


すずの鳥類支配で得られた情報ではここら辺に人がい居るとか魔物が居ると言った何となくの情報しか分からないと言う事だった、それでも情報が何も無いよりはあった方が良いだろう。


「それで十分だありがとうママ助かるよ」

「新しい畑はどうする?」


ママに咲が新しく広げた敷地内をどうするか聞いてくる

「ハナは何て言ってるんだ?」


管理を任せているハナに聞いてみたが、今でも十分すぎる量が収穫出来ているので現状どれ位の人数を養えるのかは良く分からないと言う、家の畑は収穫しなくても食べごろで実って居て腐る事が無い、食べない分はそのまま放置して居るとの事で、収穫しても次の日にはもう実って居しまう、なので現状の最大でどれ位収穫できて何人くらい養えるかはやって見ないと分からないそうだ。


「難しいもんだな駐屯地の反対側の半分を畑の予定にしようか?多くて困る事はないよね?」


「そうねえ、ほぼ放置で勝手に実ってくれるし腐らないからでも結界の外はどうなるか分からないわよ?」


前回広げた箇所はほしに結界を張って貰っている、今回は範囲が広すぎてどこまで結界を広げれるか分からない現状だ。


「まあ一度やって見ようかやって見ない事には分からないからな、失敗しても結果が分かればそれで良いからな」


ママは納得して明日に咲に頼んで畑と田んぼに分けて作って貰う事にする様だ。


「それとお父さんたち一度帰って荷物準備して来るって言って戻って行ったけど迎えに行ける?」


今現状はヘリが動かせないので迎えに行く足がドラゴンのユキしかいない状況だ。


「現状だとワイ子とグリとフォンがこっちに来たら迎えに行くしか無いかな?」


ハナに畑の話を聞きに外に出ていたパパとママ


「そうねえグリ達居たらすぐにでも行けたのにね…」


ママがそう言って考え込むしぐさをた瞬間に地面に魔法陣が現れ光り輝いた。

光が増し目を逸らすと魔法陣の中に何かが出現したのが分かった。

慌てて収納から剣を出し構え警戒するパパだがママが「あらまあグリちゃんじゃない!」とまだ光って居る魔法陣に突っ込み抱き着いて居た。


「ママ今何かしたのか?」

「グリちゃんが居たらな~と思って居たらグリちゃんが来てくれたわね!」


ママはグリの首元に抱き着いた状況でワシャワシャモフモフと撫ぜまわしていた、グリもママに体を擦り付けて喜んでいる様だった。


「ママの新しい力って召喚かもな?」

「召喚って呼び出す魔法?」

「そそ自分の眷属を呼び出せるんじゃないかな?」


そうなのかな?と考えているママが「じゃあフォンも呼べるかしらね?」と言って集中して「フォン来て!」と言うと魔法陣が現れて光り出し中からフォンが現れてママにハグをされていた。


「これは決まりだ!ママ凄いじゃないか!これでいつどこでも呼べるぞ!」


ママは脳筋なのを少し嫌がっていたので魔法が自分もつかえた事に喜んでいる様だった、「ワイ子来て!」と嬉しく成って召喚をしている。

「オー助」と言ってオーガのボスも呼んでしまった、現れたオーガのオー助は突然の事で混乱して居る様だった。

「あ!これはダメね…」といってママが座り込んでしまった、調子に乗って召喚し過ぎて魔力切れに成った様だった、パパが慌ててママにポーションを飲ませ魔力を回復させるその後に仙神桃を食べさせると回復した様だった。


「強力な魔物呼ぶと魔力消費がデカいんじゃないか?グリもフォンもワイ子もオー助もかなり強い魔物に成るからなどの子もAランクは超えて居るだろう?」


「そうなのかしらね?嬉しくって調子に乗ってはしゃいじゃったわ」


パパの言葉も理解してくれているので今呼び出した4匹には砦からは出ない様に言っておいた、自衛隊員がオー助を見てビックリしていたがオー助が音を見かけたら音の前に跪いていた、「ちょっとやめてよね!虐めてるみたいじゃない!」と音が叫んでいて笑ってしまった。


荒井さんを見かけたのでオーガのオー助の説明をするとどれほどの実力か知りたがったので腕試しをする事になったのだが、オー助の無双で自衛隊員では全く歯が立たない事が判明したのだった。

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