第43話 やっぱり名前は犬っぽい

ママが早速モー牛にミルクを貰いデザートにホットケーキに生クリームを作って持ってきた、子供たちが群がり食べている、モー牛が恨めしそうにその光景を見ていた、ママが残りの生クリームが付いた容器をモー牛に差し出すと争ってなめだした、喧嘩はしちゃだめよ?ママの一声で分け合ってなめている。

モー牛もママが怖いみたいだな…


ボブが倉庫から樽を出してきてパパに中身をコップに出して進めてきた。

お酒を仕込んで置いたのがもうできたので飲んでみてくれと言うのだ、そんな1日で出来ないでしょ?と思いながらも飲んでみると見事に日本酒に成って居る!

なんで?とびっくりしてボブに聞いたら、あそこに湧く水を使って作ったらすぐに出来たと言うのだ、賢者の石の入っている樽だった。

確かボブは錬金術持って居たがまさか錬金でお酒が出来たのか?

錬金は素材を自由に変化させるだったかな?思い描いたお酒を造れるのか凄いな…

冷蔵庫の奥に一本だけ残っていたビールもボブに飲ませこれを作ってとお酒を造る工場で貰ったパンフレットを見ながら説明する、「これは冷やして飲むと最高に旨いな!エールなぞもう飲めんさっそくやってみよう」と樽をまず作ってとさっそく準備をしだした、これでこの世界でも旨い酒が飲めるようになるなと喜ぶパパだった。


さきがジョンに頼まれて家の土台を作って居る、ジョンの指示で獣人の男たちも手伝い木材を加工している、パパは追加の木材を出して置いておく。


カイト 「パパさん町に行くのはどうする?」

パパ  「そうだな~今すぐに行くと怪しまれるか?」

コーダ 「ジョン達を連れて行くのは危険かもな」

エルザ 「銀狼族とバレるとやまずいんでしょ?」

パパ  「そうだな街中で囲まれたら逃げれないかもしれないな、次は川の反対側から町に行くか、ジョンとポチも獣人たちの世話をして貰わないと行けないから留守番だな」

カイト 「反対側からも入れるのか?」

パパ  「川を挟んで町が有るんだが北側はサシャ共和国で南がランプ獣王国が支配しているんだ、北側からの方が入りやすいかと思ってな」

コーダ 「人族は北側からの方が町には入りやすそうだな」

パパ  「コーダ達もフード被って耳隠せば人と見分けはつかんだろう」

エルザ 「それで次はいつ向かうの?」

パパ  「夜にでも皆と相談して決めるか」


その日の夜皆でボブが作ったお酒を飲みながらこれからの事を相談する。


パパ  「ジョン達はしばらくここで仲間の面倒を見てやってっくれ慣れるまでは知り合いが居たほうが良いだろう」

ジョン 「そうだな皆の家も作りたいしな、それと確認なんだがこの人数此処に住んでしまっても良いのか?」

パパ  「もめ事起こさなければ問題無いかなどうかなママ?」

ママ  「他に行く所も無いんでしょ?子供が可哀そうよね、問題無いわ」

タロウ 「ありがとうパパさんママさん、このご恩は必ずお返しいたします」

パパ  「そう言えばまだ皆に名前聞いてなかったな?名前教えてもらえるかな?」


タロウが代表して皆を紹介する、まずは弟の次郎。

5人家族の父ベン、妻のあずき子供男ばかりで上からギンにシロにクロ。

3人家族の父コテツ、妻のモモ、娘のちび。

次は母親のコムギ、娘二人でサクラとカエデ。

最後に女性のコハルと紹介してくれた。

(どの名前も犬っぽいなと思った家族だった)


パパ  「一気に覚えれるか分からんな、間違えたらすまん!」

ジョン 「またエルトワの町に向かうのか?」

パパ  「そうだな今度は北側の町から向かおうと思うが」

タロウ 「人族がいきなり南から入ろうとすれば怪しまれるかもしれません」

パパ  「町の中の北と南は行き来するのは難しいのか?」

ジョン 「警備は要るがタグ見せれば良いだけだな、身分証明が無いと面倒かも知れんが」

パパ  「北から入って冒険者ギルドで依頼でも見て南に向かえば良いか」

タロウ 「依頼を受ければ町の出入りも怪しまれずにできますね」

パパ  「町にはコーダ、カイト、エルザ、にうちの家族で向かう事にする」

コーダ 「次はいつに出るんです?」

パパ  「早めに行こうか人数増えたから生活用品足りなくなるだろ?買い溜めしないとな、魔物の素材も要らないの売りたいしな」


ボブ  「売れるのはレッドウルフやビックボア当たりだな、洞窟の魔物はやめたほうが良いぞ騒ぎになるだろう」


パパ  「少しづつ森の魔物出すようにするよ、絡まれるのはこりごりだ」

カイト 「それはフラグと言うやつじゃないのか?」

ママ  「そうね~また絡まれそうよね・・・」

ベン  「ここでは仕事は何をすれば良いのですか?」

パパ  「う~んそうだなあ…畑の世話に家畜の世話は餌やり位か?特にないか…Lv上げて強くなっておくくらいかな?ジョンとポチが付いてればこの辺りの魔物はもう大丈夫だろう、皆でLv上げて強く成っておいてくれ」


コテツ 「Lvですか?魔物を狩って居れば良いと言う事でいいんですよね?」

パパ  「ああそうか皆は見れなかったな訓練して魔物狩って居れば強くなるよ、武器はビルに頼んで好きな物作った貰えばいい、防具はレオに用意してもらってくれ、装備が整うまでは訓練してれば良いよ」


子供たちは違うテーブルで集まってワイワイ騒ぎながらご飯を食べていた。


コムギ 「子供のあんな笑顔を久しぶりに見ました、皆さんには感謝してもしきれません、このご恩は決して忘れません」


ママ  「今までつらい思いをしてきたんでしょうね、此処で伸び伸び育ててください、子供の笑顔は見てるだけで幸せにしてくれますよね」


パパ  「そうだなしばらくはのんびり今までの疲れを取ってくれれば良いよ」

ボブ  「ここは良い場所だぞ!良い酒は出来るし飯もうまい!好きな事を存分に出来るし安全だしな!」


レオ  「見た目は怖いが頼もしい警備が要るからな、まりのが捕まえた魔物の素材をくれるんだよ、肉は食われてないがな」


パパ  「ここのペット枠はみな強いからな…」


ペット枠のすずとゴンにまりもをママに呼んでもらう、まりもは初めゴンの眷属だったのだがママが名前を付けたら上書きされてママにテイムされたみたいだった。

ゴンはママの役に立つのなら問題ないと気にして居ないようなのでそのままにしている、まりもはママにこの周りの警備を任されている、魔物が寄って来てもまりもにやられてしまうのだ。

皆に3匹を紹介する、まりもを初めて見た獣人たちは尻尾が巻かれて完全に怯えている、ママが平気よとまりもをヨシヨシするが効果は無い、これは慣れてもらうしか無い様だ、「皆と仲良くしてね」とママが言うと皆一鳴きして去って行った。


エルトワの町には明日の朝に出発することにした、夜も更けて来たので獣人たちは其々の家に分かれて寝てもらう事にしてその日は皆ねる事に。


朝は早めに起き、ジョン達にここは任せて出発する。

今回は川の向こう岸に渡り町に向かう事にした、途中で一角ウサギやオーク、ボアと今までより少し弱いかな?と思う魔獣が現れだした、前の氾濫から少しづつ森の生態が戻って来ているのだろう。

特に苦戦する魔物も現れずに進み前回来て夜営をした川岸の反対側に到着した。

まだ行けそうだが森を抜けた当たりで夜営をする事にしてテントをはり準備をする、警戒は昼はすずちゃん夜はゴンがしてくれているので皆安心しきって居る、ほしの結界も有るしね。

準備がおわり時間を持て余し皆で川を見に川辺いく魚でもいないかな?取れたら久々の魚焼きでも食べれるかと探すが見つからない、音も川の中までは分からないらしい、パパ自分のスキルすっかり忘れていた探査を使ってみる。

探査は水の中でも使える様だ川の中には魚は居るみたいだ深くて良く分からないが移動して居るのがわかる、魚がその時跳ねて飛びあがった、エルザが咄嗟に矢を放つと見事に魚を射抜いた「「「おお~凄い」」」パチパチパチと皆でエルザの妙技を称える。魚は矢が刺さった状態で浮いて流れていく。


エルザ 「どうやってあの魚を取るかが問題ね」


パパが「任せろと」収納でしまって手元に出した今度はエルザが「おお~!便利なものね」とパパを褒めていた。

するとパパの探査に何かが引っ掛かったらしい、「大きい魔物がこっちに来るぞ、気よ付けろ!」と警戒をうながす、川岸から少し離れて魔物が来るのを待ち構えると(ザパーン)と水しぶきを上げて大きな蟹が現れた!高さ2m横幅は足を延ばせば6mは有るだろう蟹だ。

コーダが「キングクラブだ、逃げろ!」と叫ぶパパが矢を放つが弾かれた、「甲羅が硬いんだ!並みの武器じゃ歯が立たんぞ!」とカイトが教えてくれる。


逃げろと言われるがうちの家族は「カニだ!美味しそう♡」食べる気満々だ…音に創造神に貰った剣を渡す、ママもミスリルのハルバートから持ち替えていた。

キングクラブが川から上がって来た、動きはあまり早くないかな。音が炎の斬撃を飛ばすが(ジュー)と蒸気を上げて消えてしまった、相手は水属性だとエルザが叫ぶがママがお構いなしに後ろに回り込みハルバートを振り下ろした!(スパーん)

ピロン!Lvが上がりました。真っ二つにされたキングクラブだった。


コーダがキングクラブが一撃だと!信じられんなと驚いているがうちの家族は「今日はカニ鍋ね!」とはしゃいで居る。こんなデカイ蟹どうやって鍋に入れようか悩むパパだった。

収納に仕舞うとなんと実だけ取り出せたのでそのまま鍋に、足の先の身だけで鍋が一杯に成ってしまう、「お変わりはいくらでもある!食え食え!」と少し早い夜食が始まった。「久しぶりのカニ鍋ね~」とママもご満悦だ。


子供たちも「アッアッ」と言いながらもガツガツ食べている、コーダ達は遠慮がちだまあいくらでもあるから追加で出せばいいかと気にせず食べる。


さんざん食べてもうお腹いっぱいと言いながら最後に雑炊を作るママ、「これは別腹なのよね~」とデザート気分で雑炊を食べていた。


エルフ達3人は初めて雑炊を食べたのかあまりの旨さに目を見開き一気に食べて空いた器を眺めている、ママに「何遠慮してるの食べなさい」と言われ「もう食べれません」と言うまで食べて満足げにしていた。


苦しくて動けんとカイトが横に成って居た、「こっちの大陸には美味しい物がたくさんあるわね」とエルザも満足したみたいコーダも隠れて「けっぷ」と食いすぎたみたいだった、クールにすましている感じがしていたが案外かわいいとエルフの印象が少し変わった家族だった。

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