自衛隊と公安警察1

自衛隊の警護のもと近くの本栖湖の街に来た家族パパが荒井さんと約束した結界を張りに来たと名目の久しぶりのショッピングを楽しむ事に成ったのだ。


パパ 「まずは先に結界を張ってしまおうか!そうすれば後は昼まで遊べる!」


家族を納得させて荒井さんに連れられて来た建物に入る。


荒井 「この建物に張る事は可能でしょうか?裏側にバスが止めてあります」

パパ 「出来ると思うけど此処の職員は大丈夫なのか?」

荒井 「此処に居る職員は皆結界の中に入れる自衛官で構成されております」

パパ 「なら大丈夫だな!ほしお願い出来るか?」

パパがほしにステッキを渡してお願いをする。


ほしがリズムを取りながらクルクル回って「えい!」の掛け声で結界が広がって行く綺麗に建物だけを包み込んだ結界が出来たのだった。


ママ 「四角い結界もできるのね」と感心している。

荒井 「これで作業が楽になります!ありがとうございます!」

そう言って敬礼して居る。


パパ 「じゃあお昼まで自由に過ごさせてもらうな!」

荒井 「出来ればまとまって行動してください!邪魔には成らない様に遠巻きに警備は致しますがバラバラに成られると警備しきれませんので」


パパ 「分かった!気よ付けるよ!皆行こうか」


待ってましたとばかりに子供達が外に出て良く、ここら辺は観光地で賑わっている様なので飽きる事は無いと思う。


家に合った此方のお金を皆に1万円ずつ渡し好きな物を買って良いと伝えるパパ

「ママは多すぎない?」と言って居たがママには5万円渡すと何も言わず受け取った、このお金はパパがコツコツとお小遣いを貯めていた物で10万円貯めていた、もしもの為にと思って貯めていたがもう溜めて置く必要も無く成るだろうと今日全部使うつもりでいたのだ。


パパ 「見なあまり離れるなよ!」

おと 「分かってる!」と言いながら段々と足早に離れていく子供達久しぶりのショッピングでウキウキして居るのが分かるのだった。


おみやげ屋さんを何件か見ながら靴屋を発見したパパ


パパ 「靴買って行かないか?」と皆に聞くと悩んだ末に皆買う事にした様だ。


レオが靴も作ってくれ履き心地は良いのだが靴底も革で出来ているので慣れるまでは痛いのだやはりゴムの様には行かなかった。


皆が靴を選びお会計を済ませていると荒井さんが走って来ていた。


荒井 「すみません!忘れて居ました、買い物にはこのカードを自由に使って下さい!」と黒いカードを手渡して来た。


パパ 「良いのか此れ…見た事ないけど制限が無い感じのか?」

荒井 「そうですね!私も渡されて初めて見ました!国からの支給の様なので気になさらずにバンバン使って下さい!」


ママ 「そんな事言っても良いのかしらね」と言いながら顔がにやけているぞママ!

荒井 「武器や防具にポーションの代金だと思って貰えば良いと佐々木が言っておりましたので派手に使ってやってください!」


おと 「派手に使って良いの!一回やって見たかったんだ!この店の商品全部くれって!言うやつ!」と興奮気味に言う


さき 「オオーそれは派手ですねえ!素晴らしい!」


荒井も子供達の話を聞いて苦笑いを浮かべている。


パパ 「さっきの駄菓子屋さんに行って全部暮れってやって見るか?」と提案するが

ママ 「駄菓子屋さんじゃカード何て使えないでしょう?」と突っ込みを入れられるのだった。


荒井 「まあ好きに使って良いとの事なので大丈夫でしょう!ではお昼に先ほどの建物でお待ちしております!」


荒井さんはカードだけ渡して帰って行ってしまった。


「みんなに可愛い服を買ってあげたいわね!どうかしらパパ?」

「それは良いんじゃないか!まりもの糸で編んだ服は丈夫だがお洒落とは言えないからな」と言いながら探すがお土産屋さんや食べ物屋さんは有るのだがお店が見つからなかった…


お土産屋さんに話を聞くとここいら周辺は観光地でそう言ったお店は無いとの事、地元の人は週一回買い出しに近くの富士宮や甲府に出かけるそうだ車で30分ほどかかると言う事だった。


パパ 「このカードの使い道は無さそうだな…」

ママ 「荒井さん知ってたわよね⁉今日からお酒はださないわ!」とご立腹だった。


まだ時間は有るがお店も無さそうなので早々に引き上げようとした所にスーツ姿の男2人組が此方に向かって歩いてくる、どう見ても観光客では無さそうだ、家族皆が警戒をしている。

近寄って来た二人組は警察手帳を見せてきて「国家公安警察の者です、山内ひろさんですよね?」と聞いて来た「そうだが何か?」と答えると「心当たりは有ると思いますが?ご同行願います!」と言って来た自衛隊の警護がそれに気が付き走り寄って来て「何ものだ!」と銃を向けた。

落ち着いた二人組は「我々は国家公安警察だ」と手帳を向けている。

警備の自衛隊員が辺りを取り囲み物々しく成って来た、知らせを聞いた荒井も走って来たようでも言い合いに発展して居る。

公安警察も応援が近くに控えて居た様で一触即発とはまさにこの事だった。


パパが荒井さんを止めに入ると「公安警察はだれの指示で動いて居るんだ?」と聞くが「誰の指示など容疑者に話す必要はない!」と興奮して言ってきた。


「我々自衛隊は国の指示で要人を警護して居るのだがその要人を国の許可も無く連れて行くとはどのような権限だ?」と荒井さんが聞いて居る。


「公安調査庁の判断だ公安は独立した組織だ、破壊活動防止法に基づいて国会でのテロ行為を行った山内ひろの身柄を拘束尋問する様にとの指示を受けている」


「神のイカズチの事か?あれ私がした事に成ってるのか?」

「誰が見てもそうだろうが!」

「イヤイヤ!人が雷起こせるならあんたがして見せてくれよ見せて暮れたら大人しくついて行こう!」

「お前たちは不思議な力が有るのだろう?その力を使ったに決まって居る」

「魔法の事か?私の使う魔法は精々これ位しか出来ないぞ!」とパパが水の魔法をだし近くの木に当てる、木は揺れるが何ともない状態だ。

「しかも建物を貫くイカズチ何て使えるわけが無いだろう⁉どうやったら私がやったと立証するつもりなんだ?」


「何か力を隠しているに決まって居る、拘束し尋問すれば分かる事だ!」

「拘束尋問か良いだろう尋問すれば良いぞ!神のイカズチが怖くないのならな」

思い出して少し怯むが「それは脅迫して居るのか?今日は屈しないぞ!」と強がっているのが分かる。


辺りでは自衛隊員と公安警察が睨み合って居る状況だった。


すずがママの肩に止まった。


「おと!気が付いて居るか!荒井さん!魔物が来るぞ!」とパパが警告をする

「お!パパも気が付くの早いじゃん!森から来るよ!」


荒井 「お前たち聞いたか警戒態勢だ!陣形を組め!」


此処に居る自衛官は30人かまあ大丈夫だろう。


公安警察を無視して警戒をする。


パパ 「荒井さん剣出して良いか?そこの人らが銃刀法とか言い出さないか?」

荒井 「こいつらは皆職持ちです!まあ見ていてください!」

パパ 「そっかなら大丈夫そうだな!おと撮影したらどうだ?」

おと 「お!それいいね!咲お願いリポートするから取って」と言って携帯をさきに動画を取れる状態にして渡していた。


パパ 「コブリンとウルフが来るぞ!コブリン20ウルフ20だ!」とパパが言うと森の中からウルフに乗ったコブリンが姿を見せるのだった。


「では撮影開始!」と森から出て来る魔物を映し自衛隊の姿を映し出す、斜め後ろに陣取って邪魔に成らない様にしている。


公安警察たちは纏まって警戒はして居るがどうすれば良いのか分からない様だった。


パパ 「あんたら突っ立って居るだけだったら市民の避難でもさせたらどうなんだ!」とパパの言葉を受けるが「そんな事は私らの仕事では無い!その隙に逃げるつもりだろう見張りが必要だ」と何もしない様だ。


辺りでは自衛隊と揉めて居る事から何事かと結構な数の野次馬が出来上がって居るのだが市民を守ろうともしないのか役に立たん奴らだなと思うパパだった。



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