ショッピングモール2

ママ達はショッピングに、パパは喫茶店で佐々木さんとモーニングを楽しんでいた。


此処には自衛隊の職持ちの精鋭が来ているらしく今まで出現して居る魔物位なら対処出来るので安心してくれと言われていた。


家族にとって怖いには魔物よりも人なのだがまあそれは置いておこう。


荒井さんが「奥様のご家族が間もなく到着いたします!」と報告してくれた。


佐々木 「山内様で迎えいたしますか?」

パパ  「頼むから山内様はやめてくれないかな?」

佐々木 「では今までの様に山内さん?で良いですかな?」

可なり不服そうだがそれでお願いするパパ、庶民感覚が抜けないので違和感しかないのだ。


ヘリが落ちたり中から懐かしい義父と義母、あと義妹さんが降りて来る。


「やあひろ君元気そうで何よりだよ!一時は皆いなくなってしまってこっちはお通夜の様に落ち込んで居たんだ!本当に良かった!」と涙ながらに再開を喜んでくれた。

「心配をおかけして申し訳ないです!なみも変わりなく元気です!子供達も変わらずに帰って来れました!」

「貴方も無事でよかったわ!一時は生きた心地がしなくってね、お父さん何てあなた達が居なく成ってしまったって大変だったんだから!」

「何言ってるんだ!娘夫婦が一気にいなくなるなんて信じれる筈が無いだろうが!」


可なり気苦労を掛けてしまった様だ、義父も義母もかなり白髪が増えてしまった様だった。

「やあヒロ君元気そうでよかったよ!」と義妹がかなり軽く話しかけて来る。

なみと妹のさとみはかなり年齢が離れている、なみが20歳の時に生まれて来た妹だ、24でパパと結婚したママは今でも連れて歩いて居ると4姉妹ですか!と驚かれる位だった。


「やあさと!心配かけたみたいだな悪かった!そっちは元気そうで何よりだ!」


自分の子供の様に離れた年齢の義妹は末っ子のパパにも可愛い存在でさともパパによくなついていた、音とも4つしか年が離れて居ないのでまるで姉妹の様に仲が良いのだ。

お正月に酔っぱらったパパがよく弄る、さとはおとのおばさんに成るんだからな!とそれを言うとさとに倍くらいの言葉攻めに合ってパパは凹む、周りは皆笑って居るのが恒例に成って居るのだった。


「なみ達は買い物に行ってますよ!まだ一階の其処らをうろついて居るはずなんで直ぐに見つかると思います!」


「そっか探しながら見て回って見るよ、行こうか」と義母と義妹を連れて建物の中に入って行った義父さん、三人とも目に涙を貯めながら再開を喜んでくれていた、パパにとっては本当の亡き父や母よりも大切な存在に成って居た。

中に入って行く義父さん達を見送って居るとヘリが降り立った。


次に来たのはパパの実の姉だった、パパを見つけると走り寄り抱き着く姉

「よかった!生きて会えるとは思ってなかった!」と号泣だ。

パパも泣きをしながら「心配かけたな!もう大丈夫何処にも行かないよ!」と感動の再開を果たすのだった、姉の旦那さんも子供達ももらい泣きをしている。


「ヒロ君本当に良かったよ!テレビや神託?でまさかと思ったけどこうやってあえてうれしいよ!」と姉の旦那さんが言うとパパも「これでまた一緒に飲めますね!」と嬉しそうにしていた。

姉の子供は二人長男長女だ、2人はもう成人して家から出て居るのだがこうしてやって来てくれたのだ、「二人とも久しぶりだな!別人に成った様でビックリだよ!」とパパが言うと「イヤイヤこっちの方がびっくりだし!テレビ見て目が飛び出るかとおもったし!お葬式迄上げて悲しんだのに並みだ返せ!」と姪っ子のさやかが言う。


「それは悪かったな!じゃあお詫びに今日はここで欲しい物買って良いぞ!おごりだ!なみにカード!渡してるからそれで好きな物買って良いぞ!」

「マジで!太っ腹じゃん!遠慮しないよ?」と言って中に走って行った。

「おじさん良いの?あいつ遠慮しんよ?」と甥っ子の壮太が言って来る。

「ああ!壮太も欲しいもの有ったら買えば良いぞ!最近メッチャ稼いでいるんだ遠慮はいらんぞ?」と言い返すと「マジか!さすが時の人だな!遠慮しいからな!」とさやかを追って走って行った。


「ヒロ良いの?無理しないでよ?」と姉が心配してくる

「ああ心配いらないぞ!姉さんも明夫さんも好きな物買って暮れて良いぞ!」とパパが答える。

「ヒロ君マジなのか?」と義兄の明夫さんが聞いて来た。

「今日はここか仕切りですよ?一杯私らで買わないとここの店の人赤字です」

と笑って答えると明夫さんも「分かった遠慮しないで買いまくるよ!」と子供達の後を追って行った。

「姉さんちょっと話が有るから待ってくれる?」

「そりゃ話は幾らでも在るけどなに?」

「今日兄も来るらしいんだどうする?会う?」

少し悩んだ姉だったが「あんたは会うんだろう?見届けるよ、言ってやりたい事も有るしどの面下げて会いに来るのかも見て見たいしね」

「やっぱ気に成るよね?どの面下げて今更会いに来るのか、しかも奴ら結界に入れなかったみたいだしな、姉さんたちは入れて安心したよ」

「なみちゃん達のお父さんたちは入れたの?」

「ああ向こうも問題無く入れたみたいだよ、後で皆には職を得てもらうよ」

「私も職を得ないといけないの?」と困惑気味だ。

「これからの世界の混乱を乗り切るには得といた方が無難かな?」

「どんな職に成るのか分かるの?」

「それは成って見ないと分からないんだ、得意な分野の職業になる感じかな?」


そう言って居るとヘリが地数いて来た。


佐々木 「お兄さん家族が到着した様です此処に呼びますか?」

パパ  「嫁さんと子供達は良いかな兄だけ読んでくれれば良いよ」

佐々木 「分かりました、他のご家族方は彼方のレストランで食事をしていただきますね」

パパ  「気を使わせて悪いねそれでお願いします!」

姉   「嫁は分かるけど、10年合って無いと子供達は分からないかもね?」

パパ  「まあ面影は有るだろうが向こうはもう覚えて無いだろう?会わない方が良いかもな」


ヘリが降り立ち案内されて行く兄の家族、兄だけがこっちに案内されて不服そうな顔で此方に来た。


「やあヒロにアイ元気にしてたか?」と何食わぬ顔で話しかけて来る兄


「ああこっちは元気にやって居るよ兄も元気そうで何よりだ!」

ヒロが普通に話し掛けたのを見てほっとした様子の兄

「それで今日は何しに来たの?今更仲良くしよう!なんて言いに来たなんてことは無いよね?」姉は兄の悪びれた様子も無い態度に切れ気味だった。


「いきなりな挨拶だな!何をそんなに怒って居るんだ?」

「あたりまえでしょう!無断で実家売り払って連絡もつかない怒らない方がどうかしてると思わない訳?」


「俺が相続したんだどうしようが勝手じゃないか?本社に転勤が決まったんだ住まない家を処分しただけだ」


呆れて者が言えなくなってしまった姉、怒りを超えて泣き出してしまった。

姉の肩をそっと撫ぜてパパが話し出す。

「それで今まで連絡しても無視して居たのに何で来ることにしたんだ?」


「そりゃお前今の世界がどうなって居るかなんて馬鹿でも分かるだろう?少しでも安全な所に行くのは当たり前じゃないか?」


「そりゃ当たり前かもしれんが質問の意味が分かって居るか?どうして会いに来ることにしたんだって事だが?」


「テレビの情報や神託を受ければお前の近くが一番安全だと思うだろう?」


「そうかも知れんが結界に入れなかったんだろう?結界に入れない者は助けようがないんだがそれは神託でも神様が言って居るはずだか?」


「血の分けた兄弟なんだぞ?見捨てるのか?」


「兄弟だと思って居ないんだが?兄らしいこと今までしてきたのか?」


佐々木さんがそっと耳元で情報を教えて暮れた。


兄は某大手車メーカーに勤務して30年順調に出世していた様だが会社の業績不振の煽りを受けてどうやらリストラされてしまった様なのだ、それで今回の自衛隊の話を受けて藁でもすがる思いでどうやら此処に来た様だった。



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