第74話 サイダー発見?

町をコッソリと抜け出した家族、此処からどうするか決めてなかった。

おと 「この後はどうするの?家に帰る?」

ママ 「帰るのも良いけどマウナに向かう途中にサイダーあるんじゃ無かったかしら?」

パパ 「そう言えばそんな事を言って居たな!マウナに向行くついでにサイダー探しに行こう、さっき報奨金たんまり貰ったから町に着いたら好きな物買っていいぞ!」

ほし 「ほんとに?やったー!何かいいものあるかな~」

さき 「こっちの世界じゃゲームもおもちゃも無いからな~欲しい物が有るかな?」

ママ 「じゃあ宝石とかは?指輪やネックレスが良いんじゃないかしら?」

おと 「買っても付けて行く所が無いんじゃない?」

ママ 「宝石箱に並べて見てるだけで良いのよ!」

パパ 「じゃあさき300枚の白金貨が有ります5人で分けると1人いくら使えるでしょうか?」

さき 「馬鹿にしないでよ!簡単じゃないの1人6枚でしょ」

おと 「…さきは6枚で良いらしいよパパ」

パパ 「そうかそうか残りは皆で分けるとしようか…」

さき 「…桁間違えたかも?エへへ」

ママ 「やっぱり帰ったら少し勉強しなくちゃいけないわね~」

おと 「頑張れさき!応援してるぞ!」

ほし 「わたしは勉強したいな~」

パパ 「そうだな家に帰ったらしばらくのんびりしながら皆で勉強しようか」

おと 「皆なの~なんで~」

ママ 「じゃあ音はテストして合格したら免除で良いわ」

おと 「うへ!テストって誰が問題作るの?」

ママ 「家に帰れば昔やったテストが残って要るからそこから問題出すわね」

おと 「…さきのばかー!あんな簡単な問題間違えるからだよ!」

さき 「ちょっと桁間違えただけじゃない!」

パパ 「喧嘩はやめなさい!お前たちがやり合ったら手に負えんくなる!」

ママ 「じゃあサイダー探しに向かいましょうか!すずちゃん案内よろしくね?」

「ピピ!」すずが返事をして飛び立って行った、すずの飛んで行った方向に歩いて行くしばらくすると草原が荒れ地に変わっていく、道を進んでいくとすずが「ピピピ!」と鳴いて家族を誘導する。


ママ 「向こうに水辺が有るらしいわ、サイダー有るか探してみましょうか」

おと 「サイダーって湧いて居る物なの?」

パパ 「天然のサイダーも有るぞ、それに味付けをしないと美味しくないけどな」

さき 「見分け付くかな?」

ママ 「シュワシュワしてるから分かるでしょ?」


水辺に近づくすずちゃんはこのまま真っ直ぐ向かえば良いと言って居るらしい、水を確認していくが普通の水だ。


パパ 「中々見つからないな?」

おと 「少し前方に魔物の気配がするよ、結構大きいかもしれない」

ママ 「警戒してたらサイダー見逃しそうね倒しちゃいましょう」


ママの一言で倒す事にした、岩陰に隠れながら慎重に近づくと魔物の姿を確認した。


パパ 「サイだ!突進に注意だな!」

おと 「うそでしょ!おやじギャグじゃ無いよね?」

さき 「何がギャグなの?」

パパ 「サイだ、サイダー…」

ママ 「うふふ、道理でコテツさんとベンさんが不思議そうにしてる訳よね」

ほし 「あれがサイダーなんだね?」

パパ 「そうだなサイだ…」

おと 「楽しみにしてたのに!」


家族が騒いで居るのに気が付いたサイは緊張感の無い家族に危険を感じ逃げ出していた、音が八つ当たりの風の斬撃を飛ばし逃げるサイを切り裂く。


さき 「哀れなサイだー!」

おと 「イラつくからやめて!」

パパ 「マウナ迷宮都市なら何か美味しい物が有るかもしれんぞ向かうか?」

ほし 「何が有るかな~ハンバーグが食べたいな~」

さき 「私はアイスが食べたいな~」

ママ 「かき氷なら咲が手伝ってくれれば直ぐに出来そうだけどね」

おと 「ああかき氷~食べたい!さき早速ママを手伝って!」

ママ 「ここじゃあ無理よね~町に着いたら咲が氷を作ってくれれば出来るんじゃないかしら?」

パパ 「氷削るの大変なんじゃないか?」

ママ 「そうね~家に帰れば機械が有るのにね」

おと 「あ~あれあるの忘れてた!帰ったら作って見よう!」

ママ 「味付けはフルーツ絞れば良いけど練乳あったかしらね?」

さき 「練乳って作れないの?」

ママ 「家に帰ったら本に作り方あるか見てみましょうか」


家族はサイダーを諦めてマウナ迷宮都市に向かう事にした。

ほし 「次の場所にはどれ位でつくの?」

パパ 「スロウの町から歩いて3日の距離だったはずだからな此処からだと普通なら2日ほどかな?」

おと 「今日は無理として急いで明日中には着いてしまう?」

ママ 「そんなに急いでどうするの?」

おと 「町で高級な店でやけ食いしたいかな?」

パパ 「高級な所はマナーがうるさそうだ」

さき 「美味しければ高級な所じゃなくても良いかな~」

ほし 「美味しいものあると良いよね!」

ママ 「探すのも楽しそうよね~」

パパ 「迷宮には入らない感じか?」

おと 「う~ん暇に成ったらで良いかも?」

さき 「冒険は面白そうだからしたいかな」

ほし 「また宝箱開けたいね~」

パパ 「迷宮都市のダンジョンはかなりの冒険者が潜って居そうだからな宝箱ももうないかもな」

ママ 「町の冒険者はどれくらいの階層迄潜れるのかしらね?」

パパ 「攻略本は20階層までって書いて有るな、出る魔物が10階がハイオークってあるから10階くらいまでは行けてそうだがな」

おと 「でもジョンさんやポチが倒せるようになったの転職した後だよね?こっちの人は倒せるのかな?」

パパ 「職業や転職方法知らないときついかな?ひょっとして5階くらいまでしか行けない感じかもな」

さき 「じゃあ私たちが制覇しちゃおうか!」

おと 「お!それいいね~ボスはどんなのか楽しみだ!」

パパ 「ボスか~少し物足りないかもしれないぞ?山の新しく出来て氾濫起こしたダンジョンの方がLv高そうだからな、マウナは中級ダンジョンのはずだからな」

おと 「そっか~まあ相性的に苦戦する魔物も居るかも知れないから油断は出来ないけどね」

さき 「そこのボスは何が居るの?」

パパ 「10階はコブリンキングと護衛だ15階にオークキングと護衛が出るな20階はオーガキングと護衛だな」

ママ 「何だか聞くだけだと簡単そうよね?」

パパ 「まあな~階層が深いから20回まで行くのが大変そうだがな」

おと 「どれ位の広さが有るの?」

パパ 「ここは地図が有るから迷わず行けるけど探しながらだと1フロアに1日は掛かると見て良いかな」

さき 「じゃあ20日掛かるかもしれないんだねダンジョンの中に20日は気が滅入りそうだね」

ママ 「そうね~迷宮型ばかりだと嫌よね~」

パパ 「ほぼ迷宮型だな5階10階15階20階は大きな空間が有るだけみたいだな」

さき 「5階はボスみたいなの居ないの?」

パパ 「5階は何もいないみたいだな安全地帯って奴かな、10階15階20階もボス倒せば丸1日は安全地帯に成るな」

ママ 「地図有るなら一気にその安全地帯まで行って夜営にすればいいわよね?」

おと 「そうすれば4日で制覇出来ちゃうね!」

パパ 「そろそろ夕方だな今日はこの辺りで夜営にしようか」


パパに言われて今日はここ迄皆で夜営の準備に取り掛かる、準備を終えて寛いでいるとすずちゃんが「チチチ」とママに合図を送った。


ママ 「マウナの方から人の集団がこっちに来てるみたいだわ」

パパ 「あの岩陰に隠れて様子を見ようか」

せっかく夜営の準備したのを片づけて岩陰に隠れて様子を見る事にした家族、声が聞こえてくると武装した集団がやって来た、パパ達が火を使った形跡を発見し立ち止まる「まだ新しいなすれ違わなかったと言う事はスロウに向かって居るのか?」と聞えて来た、「隊長そろそろ休憩しないと皆へばってしまって戦いどころではなくなってしまいますよ!」と身なりの良さそうな人物に話しかけている。

「だが一刻も早く救援に行かねば救援を待っている者達が居るのだぞ!」と声を荒げる隊長「だからと言ってヘロヘロに成って到着して全滅では元も子もないではないですか!食事と休憩位させてやらないと、ここ迄2日間歩きっ放しです!此処からならもう1日掛からないでしょうちゃんと戦えるようにしておかないとやられに行くようなもんですよ!」と副官だろうか一歩も引かずにまくし立てている。

まあ話を聞いて居たらどちらの気持ちも分かるが戦いに行くならちゃんと休憩を取らねばダメだろうな。

「ハ~くしゃん!」とほしがクシャミをしてしまった。


一斉に身構え剣を抜く兵士達だった。

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