第81話 ここでも氾濫か?
怒号が聞こえて来たので慎重に進んで行くパパ
相手を確認すると階段の前にある少し広い部屋のように成って居る所で戦闘が起きている様だった。
パパ 「通路から部屋の様に成って居る所で戦闘が起きている、確認出来る所まで行こうか」
ママ 「慎重にね!」
パパは部屋の中が確認出来る所まで進んでいくと結構な人数の冒険者が階段方面に向かって構えている様だった。
パパ 「ここで待っていてくれ確認してくる」
パパが部屋の中を覗き込んで確認すると階段から魔物が上がって来ている様だ。
後ろの方にいる指揮をとって居る冒険者に話しかける事にしたパパかなり相手は疲れている様だった。
パパ 「済まないな!ちょっと状況を確認したいんだが良いか?」
パパが話しかけると冒険者の男は驚いた様子で声を上げてしまった。
パパ 「驚かして済まない、この状況を知りたいんだが良いか?」
冒険者 「俺たちは下の階を探索して居たんだが魔物の数が異常でな、他のパーティーを見かけては声を掛けてここ迄撤退してきたんだが此処で追いつかれてしまって迎撃して居たんだ、階段からなら少しずつしか上がって来れないからな落ち着いたら撤退しようとしたたんだがかなりの時間此処で戦って居る状態だな」
パパ 「説明ありがとう!皆かなり疲労して居るようだな、此処は私たちが受け持とう!暫く休憩すると良い」
パパがそう言って家族を此方に呼んで状況を説明する。
冒険者 「まだ子供じゃないか!危険だぞ!大丈夫なのか?」
パパ 「安心してくれうちの子供たちはかなり強いぞ!」
パパが冒険者にそう言ってタグを見せた。
冒険者 「Aランク!!それなら安心だ、これなら助かりそうだな、皆に合図を送って引かせるので前に出てくれ!」
パパ 「分かったタイミングは任せるぞ!」
パパは指揮をとって居る冒険者に合図を任せて身構える
おと 「先頭は任せといて!うち漏らしは任せるからね~」
さき 「おと姉先頭だとやる事なく成らないかな?」
ママ 「それならそれで良いじゃない?」
緊張感が全くない家族、冒険者の男が魔物が倒れた瞬間を見計らい合図をし一斉に引く冒険者達、おとが走り込み階段前に陣取るり魔物を迎え撃つ、ゴブリンの上位種やオーク、グレイ狼が隙間なくおとに襲い掛かって来たが音は一刀で倒して行く。
「あんな子供が何て言う強さだ!一撃で刈り取って居るぞ…」と後ろから聞こえて来ていた。
パパが指揮をとって居た冒険者に話しかける
パパ 「今のうちに休憩してお居てくれ怪我をしている者はいるか?」
冒険者 「私はBランクパーティーの竜の顎のリーダを務めるケンと言うものだよろしく頼む」
パパ 「私はAランクパーティーの山内家のヒロと言う見ての通り家族でパーティーを組んでいるよろしく頼む!これで怪我をしている者を治療してやってくれ」
パパは上級ポーションを10本ケンに渡す、ケンは仲間に合図を送りポーションを渡して治療を任せる様だった。
パパは辺りに散乱して邪魔に成って居る魔物の死骸を収納してしまう。
おと 「パパありがとう!邪魔だったんだ!」
パパ 「パパのいつもの仕事だ!気にしずに暴れて良いぞ!」
ケン 「お宅の子供は強すぎないか?」
パパ 「そうだな私もそう思う、私以外の家族は皆化物だアハハハハ」
ケン 「皆あんなに強いのだな…それは頼もしい限りだな!」
パパ 「それでこれからの相談なのだがな、此れはダンジョンが氾濫を起こしたと見て良いだろう、休憩したらこの事をギルドに知らせて欲しいんだが任せて良いだろうか?」
ケン 「何人か走らせれば良いと思うが?」
パパ 「その疲弊して居る状況でパーティーを分けるのは危険じゃないか?」
ケン 「この場には3パーティーのメンバーが居るんだ残りの2つはCランクなので私が指揮をとって居たんだ」
パパ 「では一番疲弊して居るパーティーに報告を任せよう、援軍が来るかどうか分からない状況だ外に家族や恋人が居る物は一緒に外に出ると言い」
ケン 「あなた達はどうなるんですか!無事に済むとは思えません」
パパ 「伊達にAランクに成って居るんじゃない事を見せれば良いかな?下の階には誰も居ないか?」
ケン 「私達以外は居ないと思います上級パーティーは5階にテントを置いて探索して居るのですが昨日地上に引き上げて行ったようです」
パパ 「では遠慮要らないな!咲~階段の奥に向かって魔法打ち込めー遠慮はいらんぞ!」
さき 「マジで!やったー!思いっきり行くね!」
咲の言葉で不安になったパパはすぐさま止める事にした。
パパ 「やっぱり駄目だ!此処に被害が来ない程度に頼む!」
さき 「そんなの分かってるよ!私を何だと思ってるの!」
おと 「破壊者!」
さき 「おと姉それ酷くない!」
おと 「じゃあ殺戮者!合図して退くから!」
さき 「わかった退いてー」
おと 「はや!ちょい待って!」
さき 「おと姉退いたら打つからいつでもどうぞ!」
ケンは子供たちのそんな会話を聞いて少し不安そうな表情だ。
パパ 「皆壁際に下がって居てくれ」
ケン 「そんなに下がるのか?」
パパ 「あいつは加減を良く間違うからな…ママやばそうだったらほしにお願いして階段塞いで」
ママ 「分かってるはパパ!ほしちゃん咲がやらかしたらお願いね!」
ほし 「うん分かった!階段塞いちゃえば良いんだよね?」
ママ 「そうねそれでお願いするわ」
ほし 「はーい!」
音が咲に合図を送り跳び退いた!咲は杖の上に30㎝程の火の玉を作って居た。
パパ 「あの青い火の玉は初めて見るんだがやばそうだな…」
パパがそう呟いた瞬間さきが「エイ!」と火の玉を階段の奥に向け放った!
出て来た魔物が火の玉に触れた箇所が炎の熱で溶かされて死んで行く放たれた火の玉が階段を超えて下の階層に着弾した!階段の下から(ドゴ――――――ン)と凄い爆音が聞こえて来て爆風が階段を上って来た!パパが叫ぶ!「ほし―結界だ!」
パパの声を聴きほしが階段に結界を張った!凄い衝撃と炎が結界に当たって跳ね返されている。
ほし 「ちょっとやばいかも?結界壊れそう!」
ママ 「それは大変ね何個も張ったらどうかな?」
ほし 「あ!そうか!5枚くらい張ればいいかな?」
ほしが結界を追加すると初めの結界が(バリーン)と破られたのが分かった。
おと 「やっぱりやり過ぎてるじゃん!」
さき 「おと姉が変な事いって怒らせるからでしょ?」
パパ 「これじゃあ破壊者とか殺戮者と言われても言い返せんわな…」
ママ 「そうね~ほしの結界が無かったら皆無事には居られないわよね?」
周りの冒険者達は咲の余りにも高威力の魔法を見て口をポカーンと開けて目を見開き呆然として居た。
パパ 「これで分かったかな?ここは私達Aランクパーティーの山内家が引き受ける、あんた達は撤退してこの事をギルドに報告しておいてくれないか?」
ケンが我に返りパパに反応した。
ケン「これなら大丈夫そうだな!!俺達じゃ足を引っ張りそうだな皆撤退しよう!」
パパ 「ダンジョンを行ける所まで進むつもりだ帰りが遅くなっても心配はしなくて良いからな!」
ケン 「それもギルドに報告しておくよ!」
ケンの号令で撤退を始める冒険者達、ケンが最後まで残りパパにお礼を言って帰って行く。
パパが冒険者達が居なく成るのを確認する。
パパ 「皆帰ったようだな、じゃあこのまま奥に進もうか!」
おと 「物足りなかったからさっさと奥に向かおう!」
さき 「もう魔法は解禁して良いの?」
ママ 「威力を弱めれない様だからまだ駄目ね!こっちに被害が出ちゃうわ!」
さき 「さっきはおと姉が余計な事言うからじゃん!」
パパ 「それ位で威力が調整できない様じゃあまだ駄目だな!」
さき 「ええ~嫌だ~暇ジャン!」
ママ 「暇だからって前見たいになったらどうするの!いい加減にしなさい!」
ママに怒られてパパに魔法を当てた事を思い出した咲はしょぼくれて「はーいごめんなさい」と大人しくなった、直ぐに調子に乗る咲の悪い所だった。
パパ 「もう少し周りの状況考えて魔法を使わないと自分の使った魔法で家族が全滅するかもしれないって事を自覚しろ!遊びじゃないぞ!」
おと 「直ぐに調子に乗るんだから!咲は当分魔法禁止ね!」
皆に総突っ込みを入れられてシクシクと泣きだす咲、ほしがヨシヨシと咲の頭を撫でて励ましている。
ほし 「ほしが守るから大丈夫だよ?」
パパ 「ほしが間に合えば良いんだ、間に合わずに皆に怪我させたら嫌だう?」
咲は無言のままシクシク泣きながら皆の後をついて歩いていく、階段を降りると其処は魔物達が無残に焼けただれて倒れている状況だった、此れがもし人だったらと思うとゾッとする家族だった。
ママ 「さきこの状況ををよく見なさい!貴方にはこれだけの力が有るの!むやみやたらに使って良い力じゃ無いのよ?その事を分かって頂戴ね」
パパ 「この力を権力者が知ったら戦争の道具にされかねない、力に溺れ自分に酔ってしまったら身を滅ぼしてしまう、力は誇示するんじゃなく最小限で良いんだ、軍隊に向かって大量虐殺するのは嫌だろう?」
さきは泣きながら周りを見て静かにうなずいて居た。
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