第62話 ヒュドラ戦
こんな所にヒュドラがなぜ!?
パパ 「強く成ると首の数が増える、それぞれの首は其々属性が有る弱点の属性で首を攻撃しなければ再生するぞ!4属性以外の首は火で良いはずだ、基本は火に弱い」
おと 「ヒュドラの首は8本だよ」攻撃をかわしながら剣に炎を纏わせ向かって行く
パパ 「8本か洞窟のボスクラスの魔物がこんな所に出るなんてどうなってるんだ!毒も来るぞ!吸い込むなよ!さき属性分かったら弱点属性で頭潰せ!」
さき 「弱点属性ってなんだっけ?」
パパ 「火には水!水には土!土には風!風には火だ、残りは火で良い」
パパがそう叫ぶと咲は音に気を取られているヒュドラの頭全部に取り合えず火をたたき込んだ!(ボボボボボボボボーン)
見事八本の頭に命中し頭が消し飛んでいる、3本が再生を始めているがその首を(ズパーン)おとが風の斬撃で飛ばす!再生を始める首2本。
さき 「後は何だっけ?」
パパ 「水と土だな…」
さき 「分かった!まずは水!」
そう言って再生を始めている2本の首に向かって水の斬撃を飛ばす(ザパーン!ザパーン)と根元から首が消し飛んだ。
おと 「残り一本ね後は土だけど少し待たないと切る所がないよね?」
パパ 「本来ならかなり苦戦する魔物のはずなんだがな…何だかヒュドラが哀れに思えて来たよ」
さき 「ヒュドラは8本で最強なの?」
パパ 「9本で火水風土草で毒石腐で後は回復だな」
おと 「回復って再生するのにいるの?」
パパ 「弱点で攻撃された首を再生するんだよ、しかも回復は一番後に仕留めないと行けないんだ」
さき 「それはめんどくさいよね?」
おと 「じゃあ8本で良かったよね!さきそろそろ土でとどめ刺しといて」
さき 「分かった!」(ドーン)と石の塊で首を潰す。
(ビクン)と体が痙攣して動きを止めた、パパが収納して討伐完了!
ピロン! Lvが上がりました!
パパ 「ゲームの中ではヒュドラなんて洞窟の中にしか居ないんだがな、しかも8本首なんて中級ダンジョンのボスクラスだぞ対策しないと勝てなかったからな」
おと 「洞窟からあふれ出たのかな?」
パパ 「ここらのダンジョンに居たっけかな?」と攻略本を調べだすパパ
さき 「凄い大きかったね~」
おと 「あんなの咲の魔法か斬撃が無かったら届かないよね?」
パパ 「攻略本ではこの辺の洞窟にはヒュドラいないみたいだぞ?」
さき 「ゲームと全く同じって訳では無いのかな」
おと 「基本は同じで少しづつ変わってきた感じかな?」
パパ 「まあこの本もかなり古いからなその後に変わってるかもしれんからな」
さき 「これからは少しづつ違うかもしれないんだよね?」
おと 「町とかダンジョンの場所が分かってるだけでも楽できるよね」
パパ 「そうだな攻略本は参考までにしとこう、余り信用しすぎると痛い目に遭いそうだからな」
さき 「まだ先に進むの?」
おと 「初めの斬撃の時にLv上がったから何か倒してるはずなんだよね、それだけ確認しときたいよね?」
パパ 「そうだなLvが上がるほどの魔物だから何か確認しときたいな、お昼まで進める所まで進んでそれでも確認出来なかったら諦めようか」
倒した魔物を確認するために歩き出す、疲れない程度で小走りで進んでいく、小川が少し南にずれ出した頃に魔物が倒れて居るのを発見した。
おと 「これはどんな魔物なの?ミノタウロスとは違うみたいだけど牛っぽいよね?」
パパ 「これは牛頭だったかな?それだと近くに馬頭が居ると思うがすすちゃんどうかな?違うかの?」
おと 「馬頭ってどんなの?」
パパ 「いつも2匹で行動して居るんだ、地獄の獄卒、看守見たいなものだな」
さき 「じゃあ馬頭ってのが近くに居るはずなんだよね?」
パパ 「そうだな、結構時間が経ってるから何処かにいったか?それにしても牛頭も馬頭も本来ならダンジョンにしか居ないはずなんだがな?」
そう話して居るとすずちゃんが「ピ!」と鳴き魔物が来るであろう方向を見る。
パパ 「ありがとうなすずちゃん!すずが居るとほんとに楽できるよ」
おと 「私も分かったよ!結構速度早いみたいだよ、来るよ!」
さき 「分かった!来る方が分かって居れば楽勝だよね」
パパ 「ヒュドラ程では無いが強いはずだぞ上級ダンジョンのフィールドボスだ!油断するなよ?」
おと 「了解!でも一匹だけなんだよね~相方くたばってるからね」
奇襲をしてきたつもりだろう馬頭が現れた!が待ち構えているのを確認すると何だか弱腰に成って居る気がする。
さき 「なんだかビビってる?」
おと 「逃げようとしてる気がするんだけど?」
パパ 「訳も分からずに相方が一撃でやられてるからな怯んで居るのかもな?」
おと 「奇襲が失敗したからか~残念でした!」
さき 「じゃあ逃げれない様にしちゃおう!」
さきが杖を掲げ「ソーレ!」と掛け声をかける、すると当たりの木から蔓が伸びてきて馬頭を絡めとって動きが取れない様にしてしまった。
何とか振りほどこうとして暴れるが次々と蔓がからめとっていく「ヒヒ―ン!」と馬頭の悲鳴が響き渡る。
パパ 「何だか可哀そうだな…おと止め刺してあげなさい」
おと 「逃がしてあげなさいじゃないんだね~分かったよ!」
音が剣を振ると首が地面に落ちる、首チョンパが癖に成って居そうでちょっと恐いパパだった、牛頭と馬頭を収納して家に帰る事にした。
おと 「牛と馬の肉ゲットだぜ~」
さき 「ママ喜んでくれるかな?」
パパ 「きっと喜んでくれるはずだ、今日は焼肉に成るんじゃないか?」
おと 「後豚肉も欲しい所だよね?」
さき 「ボアかオーク?」
パパ 「ビックボアかハイオークの肉なら美味しいよな~」
するとすずちゃんがパパの元から飛び立ち木の枝にとまる「ピピ!」と鳴いて森の奥に飛んでいく、「きっとついて来いっていってるよな?行って見ようか」すずちゃんの後をついて行く事に、しばらく歩くとすずちゃんがパパの方に止まり「ピ!」と鳴く前の方を覗き込むと集落か?
おと 「30位いるよ」
パパ 「ハイオークの集落か」
さき 「前に私がやっちゃったのが此処に来たのかな?」
この世界に来て初めて咲が魔法を放った時にオークの集落を貫いてしまった事が有った、後日その集落を見に行ったがオークたちは居なく成って居たのだ、此処の集落は見るからに作り始めたばかりの様だったのだ。
パパ 「その集落のオークだとちょっと狩るのが可哀そうだな」
おと 「そうだよね…村壊滅させられて移動先まで攻められたら末代まで祟るよね」
さき 「あの時かなり倒してるからね…」
パパ 「今回はやめておこうか…すずちゃんごめんねせっかく探してくれたのに」
そう言うとすずがまた「ピピ」と鳴いて道の方に戻って行った。
パパ 「又何か見つけたようだな?」
おと 「何だろうね?行って見ようか」
3人はすずちゃんの後を追う様に道に戻る、すずが待っていて道を超えて森の中に飛んで行った「何か居るんだろうな、とりあえず追うか」すずちゃんの後を追いかける3人少し開けた場所に出るその奥には白い巨大なイノシシが居た。
パパ 「あれは猪神様か?」
おと 「猪神様って何?」
さき 「もももけ娘に出てくるやつ?」
パパ 「その映画でも出てくるが日本の神話にも出てくる山の守り神だな」
おと 「ここ山じゃないけど山の守り神なの?」
パパ 「山から下りて来てるんだろうな、案外ここから山までは近いしな」
さき 「守り神倒して食べて良いの?」
パパ 「ん~あんまり良くは無いだろうな~」
此方に気が付いて居る猪神様襲ってくる様子は無さそうだが警戒はして居るのだろう、「ユックリ下がろうか」そう言って3人は後ずさって行く。
パパ 「今日は豚肉は諦めるか~」
おと 「そうだね、前の肉まだ有るんだよね?」
パパ 「ハイオークの肉が一匹分は取ってあるぞ」
さき 「じゃあ今日は其れで良いよね?」
パパ 「そうだな十分な肉は取れてるしな、すずちゃんありがとうな~」
おと 「すずちゃんありがとうね~あの白いイノシシは狩らない方が良さそうだからね~」
さき 「きっと黒かったら狩られてたんだろうね!白いってだけで得してるよね」
パパ 「白く成るのは成長して進化した個体だな、山に認められた個体じゃないとなれないって説明が有ったはず」
さき 「そんなのが山から下りて来てるんだね?」
おと 「山でなんかあったのかな?ヒュドラも牛頭も馬頭もダンジョンの魔物何だよね?山のダンジョンで氾濫が起きたとか?」
パパ 「その可能性もあるのか?山の何処かに新しいダンジョンが出来てるかもしれないな、今度山方面探索しといた方が良いかもしれないな」
家に向かって歩いて居るとすずちゃんが「ピ!」と鳴いた前方に巨大なイノシシが居るではないか!
おと 「ビックボア発見!さき逃がさないでね!」
さき 「わかった!任せて~いくよーそれ!」と杖を振り上げると地面が盛り上がりビックボアを貫いた!「ブギャー」と悲鳴が響き渡る!
音が走り寄り首に一太刀(ズシャ!)と鈍い音がし半分ほど首が切断されたビックボアが力尽きた。
パパは収納だけの簡単なお仕事をする。
おと 「やったね~これでお肉が揃った感じだ!」
さき 「ノルマ達成だね~」
パパ 「いやいや!別にノルマ何て無いからな?ママは喜ぶだろうが」
3人は満足したのか冗談を言い合いながら家路につく、その夜はもちろんバーべキューだ銀狼族の家族と皆で味比べをしながらお肉を楽しむのだった。
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