第79話 マウナのダンジョン挑戦

宿の料理を堪能した翌朝

おと 「今日はどうするの?」

さき 「町の市場も見ちゃったしねやる事ないかな?」

ほし 「ほしい物も無かったしね」

パパ 「じゃあダンジョンにサイダーでも取りに行くか?」

ママ 「やる事ないからそれが良いわね」


朝食を食べたらダンジョンに行く事にした家族、宿の受付にダンジョンに潜るので帰りはいつに成るか分からないと告げてからダンジョンに行く。

ダンジョンの前の門で受付をしている様だった、列に並び順番を待つ、タグを確認して何階層まで行けるかの確認をしている様だ、Fランクは1階層のみ、Eランクは3階層まで、Dランクは5階層までCランクは7階層迄、BランクとAランクは特に決まって居ない様だ、並んでいる冒険者達はCランク以下の者達ばかりだ殆どの者がD

とEたまに新人と分かる初々しい初心者丸出しのFランクを見かける。


ママ 「可愛いわね~音や咲位の年齢じゃ無いのかしらね?」

パパ 「そんな年齢から危険なダンジョンに向かわないといけないんだな」

おと 「私達も向かうよ?」

パパ 「こっちは保護者同伴だ向こうは子供達だけだろ?」

さき 「私達もおと姉とほしと三人でも良いよ?」

ママ 「ダメに決まってるでしょ!」

パパ 「そうだなお前たちだけだとやり過ぎると思うからダメだな!」


そう話して居ると並んでいる列を無視して冒険者達が受付に向かって行くパーティーメンバーなのだろう、受付に何か話すとそのまま中に入って行ってしまった。


おと 「あの人たち何で列に並ばないの?」

さき 「順番ぬかし禁止ー!」


そうぼやいて居ると前の冒険者が話しかけて来た「あの人たちはC級冒険者パーティーの烈火の剣の人たちです!此処に並ぶのは下位の冒険者パーティーだけですよ?」

そう教えてくれた。

パパ 「そうなんだな初めて何で知らなかったよ、教えてくれてありがとう!」

おと 「じゃあ私たちは並ばなくって良いんだね?」

ママ 「パパ聞いて来て貰っても良い?初めてだから並んでおくわ」

パパ 「聞いて来てOKだったら呼ぶな」


パパが列から抜けて受付に向かって行く、受付に来ると列を担当していた受付とは違う人がパパに話しかけて来た。

受付  「此方はCランク以上の方に成ります、それ以下の方は列に並んでくださいね」

パパ  「今日初めてなんだが此れなら良いのか?」

パパがタグを見せると受付の人がタグを見て固まった、「お~い!通って良いのかな?」とパパが聞くと『ハッ』と意識を取り戻し「まさかAランクの方とは知らずに失礼しました!どうぞお通り下さい!」と大きな声で敬礼して居る…周りがざわつき出した「Aランクだって!?どこのパーティーだ?」「初めて見るな?」ざわざわしだしたのでママ達を呼びタグを見せてサッサとダンジョンの中に入ってしまう事に。

受付の人は「パーティー全員がAランクですか!?」とまた大きな声で言う。

パパ 「情報をそんなに大きな声で漏らすのはどうなんだ?後でギルドに苦情を入れさせて貰うからな!」と一喝してダンジョンの中に入った後ろでは「すいません!動揺して!」とか言い訳をしていたが許すつもりは無いので無視して歩いて行く。


ママ 「また面倒な事に成らないと良いわね~」

おと 「面倒って何が起きそうなの?」

パパ 「Aランクはこの国に5パーティーだけらしいからな、私達で6パーティーだしかもそのメンバー全員Aランクと知ったらお偉いさんがどう思うかな?」

さき 「話がしたいとか言われる?」

パパ 「その可能性が高いかな、ギルドマスターには呼ばれると思うけどな?」

おと 「何で呼ばれるの?」

パパ 「他では出来ない依頼とか顔を知って置く為とかかな」

ママ 「何せお偉いさんとのお話は面倒よね」

パパ 「それが嫌でここ迄来たようなもんだからな、面倒に成ったら家に帰ろうか」

ママ 「それが良いわね~一度ジョンさん達にもあれからの話を聞きたいしね」

おと 「じゃあここは何処まで行く?」

さき 「え!制覇しないの?」

ほし 「最後まで行こうよ?」

パパ 「まあ宿に戻ってもやる事ないしな行ける所まで行っちゃおうか?」

ママ 「そうなると思ったわ」


目的は決まったまずはサイダーを確保してから攻略を目指すことにした家族はダンジョンの地図を出して進んで行く、たまに戦闘して居るパーティーの邪魔に成らない様に進むのは時間が掛かった、1階層で戦闘して居る物が案外多い気がした。

2階層目指して進んで行くが1階でFランク以外も狩りをしている様だ。


パパ 「大した魔物は居なさそうだが皆この階で狩をして居るのかな?」

ママ 「Fランクだけにしては人が多いわよね?」


込み合って居る1階を抜けてやっと2階層にやって来れた、1階よりは人は少ない様だがまだまだ込み合って居る。


おと 「凄い人多いよね」

さき 「休みの日のデパートより多いよね」

ほし 「また時間かかりそうだね」

パパ 「さっさと抜けてしまおうか」

ママ 「パパ先導お願いね!」


パパが地図を見ながら3階層を目指して進んで行く、戦闘を邪魔しない様に進むのだが何せ戦闘がへたくそだ思わぬ動きをして来る時が有るので注意が必要だった。


おと 「ウサギ相手に頑張ってるね~」

さき 「中々倒せないみたいだね?」

ほし 「咲姉ちゃんがこの階水で埋めてしまえばスッキリするよ?」

ママ 「ほしちゃん他の人が居るからそれはダメね!」

パパ 「避けながら進んでも何故かこっちに寄って来るんだよなー」

おと 「さっきぶつかりそうになってたよね」

パパ 「よけた方にわざわざ来るからな困ったもんだよ」

前方に戦闘中のパーティーがいる通路で戦闘して居るので終わるまで待つしかないが中々終わる様子が無い…

パパ 「ちょっと様子を見て来る」

おと 「もう10分は待ってるからね」


パパが様子を見に向かうと6人パーティーがコブリンと戦闘中だった。

コブリンがパパから見える範囲で5匹見えた通路は4人並ぶと一杯位の通路だへっぴり腰で剣を振って居る冒険者達、コブリン達は馬鹿にして居る様子で「ギャッギャ!」と笑っている様だった。

戦って居るパーティーの後衛の人物に話しかける「ちょっといいかな?中々倒せない様だが大丈夫なのか?」すこし話しかけられた事にビックリして居たが「すいません手こずってしまって2階層でコブリンがこんなに出るなんて無かったのに」と困惑している、前衛の者達も少し息が乱れてへばっている様だ。

「済まないが奥に行きたいんだいつまでも待っている訳にも行かないので手を出しても良いか?もちろん倒した魔物はそちらの物で構わない!」

「倒して頂けるならありがたいですが簡単には出来ませんよ?」


パパは了解を得たので弓を構えて冒険者達の隙間からコブリンの顔めがけて矢を放った、「ギャー」と一匹のコブリンが倒れる警戒し固まるコブリン「伏せろ!」とパパが叫ぶと冒険者達は頭を抱えてしゃがみ込んだ。

コブリンの姿がばっちり見えた!パパが矢を4連続で放つとコブリンの頭を見事に射抜く倒れるゴブリン、呆然とする冒険者達。

パパは家族に「行くぞ!」と声を掛けてコブリンに刺さった矢を収納して回収すると先に進むのだった。

さき 「やっと通れたね~」

パパ 「あいつらにはまだ早そうだな死ななきゃ良いけどな」

おと 「今ので凝りて引き返すんじゃない?」

ママ 「どうかしらね?案外後を着いて来るかもしれないわよ?」


音はママが何を言って居るのか良く分からなかったがその後の冒険者達の行動を見て納得するのだった、パパ達が通りすがりで倒して進む魔物の素材をちゃっかり自分達の物にして居るのだ。

おと 「逞しいよね…」

パパ 「まあ何処まで着いて来るかは知らんが後は自己責任だな」

ママ 「そのうち持てなくなって引き返すでしょ」

さき 「放置してるとは言え人が倒した魔物の素材を取るのって良いの?」

パパ 「こっちが何も言わなきゃ良いんじゃないのか?ウサギの肉だけは回収してるから今更他の素材は要らんだろ?」


知らん顔してさっさと階段階段を探す、パパ達のペースについて来れる筈もなくあっと言う間に見えなくなった冒険者達欲をかかなければ死なないだろう。

前で戦闘して居る物が居なくなった事により一気にペースを上げる家族、先方にさっき先に入って行ったCランクのパーティーが見えた、この先が下に降りる階段が有る様だった、休憩をしている様だったので先に降りる事にした家族、その家族のパパに向かって一人の男が剣を向けて前に立ちふさがるのだった。

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