魔物化
岐阜の各務ヶ原でパパ達家族が魔物化した鹿を退治していた頃
世界各地でも魔力の影響を受けて地球に住む動物達が魔物に変化して特殊な力を得て凶暴化し人々を襲いだした、今までは異世界から現れた魔物だけの対処で済んで居たのだが地球の動物の魔物化で魔物自体の個体数が増えてしまい各地で対処が出来ずに被害が増え混乱しだす。
家のペットが急に魔物化して飼い主が襲われる、小型動物などはまだ対処出来ても大型のペットが魔物化すると対応できないのだ。
自分達が今まで一緒に生活して可愛がって家族の一員として生活していただけに襲われても殺す事が出来ずに被害だけが増えて行ってしまう状況に陥る。
テイマーの素質が無い者には魔物は懐かない、懐かせるのにも力を示さないと言う事を聞いてくれない、今の地球の人々ではとても魔物をテイムする事など出来ないのだ。
魔物化かしたペットに襲われてただただ信じられないと無抵抗に殺される人々が増えていく、自衛隊や警察官も個人の家の中のペットの対応までは出来ない、家から出て暴れる元ペットに対応していくしかなく、魔物化しないペットも居る為に手当たり次第に殺処分するわけにも行かずにジリ貧になってしまっていた。
パパ達の後を追っていたママとほしを乗せたユキはやっとパパ達に追いついて来た。
ママ 「お待たせしたかな?もう終わって居るわね」
パパ 「ああ魔物の対処は終わったが自衛隊員をこのまま置いて行くわけにも行かずにどうしようかと思って居た所だな」
荒井は「申し訳ございません!」と言うがどうする事も出来ずに困り顔だ。
パパ 「ママこのまま皆待っててもしょうがないからさ、ここ迄来たんだお義父さん
とうちの姉さんを迎えに行って貰えないかな?」
ママ 「そうするとあなた達を乗せて帰れないわよ?」
パパ 「まあそこは走って帰っても良いしどうとでもするよ、こっちの動物たちが魔物化する状況の様だ早めに迎えに行った方が良いだろうからな」
ママ 「分かったわ、すずちゃんに連絡は頑張って貰うわね」
ママと星でお義父さん家族とパパの姉家族を迎えに行って貰う事になった、家のペットは皆連れて行って貰う事になった、何とかワイ子とグリとフォンにも乗って貰えば皆乗れるだろう、荒井さんも家族の元に自衛隊の護衛が付いて居るので説明のために一緒に行って貰う事にした、パパ達はここの自衛隊の人たちが起きて来たら家に向かって陸路で帰る事にしたのだった。
ママ達を見送ってから暇に成ったので3人でさっき狩った鹿肉を使い焼肉をする事にする、パパの収納には夜営セットや食材は豊富に入って居るので困る事は無い、火起こしも魔法で一発で起こせるし咲に頼めばかまどもあっと言う間に出来上がる。
一時間もしないうちに準備が出来て肉を焼きだすと辺りに良い匂いが立ち込めて来た、初めて食べる鹿肉に期待が膨らむ。
肉が焼き上がり音が初めに口に放り込んだ。
おと 「何だか期待していたほどじゃないかも?」
音の言葉を聞いて咲も食べて見る。
さき 「あれ?ほんとだ只の肉だね…」
2人の言葉を受けてパパも食べて見る事にす。
パパ 「あれ?ほんとだな!不味くは無いが美味しいと言う程じゃないな?」
異世界で狩った肉は魔力を豊富に含めば含むほど味が良いのだがその事は知らないパパ達だった、なので魔物の肉は旨いと思い込んでいたのだが残念ながらまだ魔力の影響を受けたばかりの魔物の肉はそれほど美味しくは無いのであった。
おと 「う~んあんまり要らないかも…」
さき 「そうだね、お腹が減ってれば食べるけど今はそれほどかも?」
パパ 「結構焼きだしちゃったんだがこれどうしような…」
おと 「さきそよ風起こして自衛隊の人に焼肉の匂いが行くようにして起こしちゃおう!きっとずっと戦ってたはずだからお腹も空いてるでしょ?」
さき 「匂い位で起きるかな?」
パパ 「もう2時間は寝て居るよな?お腹が減ってれば起きて来るんじゃないか?」
あまり美味しくは無い肉を自衛隊員に押し付ける為の悪だくみが始まり咲が匂いが隊員の方に行くようにそよ風を起こすと煙が徐々に流れていく、暫くそのままにしておくと徐々にだが隊員たちがモゾモゾト動き出して来たので声を掛ける事にする。
パパ 「起きてる人が居たら肉を焼いたから食べてくれ!ずっと戦って居たんだ腹も減って居るだろう?」
パパの言葉でまだ夢心地の隊員たちが『ハット』して起き出して来た、寝てしまって居た事で不味いと思ったのかキョロキョロと辺りを見回してお互いにどうすれば良いか迷って居る様だった。
パパ 「ここの責任者は誰に成るんだ?」
田中さんも起きたらしく此方に来てパパに話しかけて来た。
「お久しぶりです!危ない所を助けていただきありがとうございました!此処の指揮をとって居たのは一様は自分に成ります」
田中さんは階級もあがり職を得た初期メンバーと言う事も有り戦闘の指揮をとっていたと言うので「じゃあ食事を採って体力を回復させるのも仕事だろう?」とパパが悪い笑顔で言うと「食事の用意迄していただきありがとうございます!」と言って率先して焼肉を食べだした。
さきにかまどを新しく作って貰い網と鉄板をだしてジャンジャンと鹿肉を出していく、自衛隊員もお腹が減って居たのだろうガツガツと食べだす。
パパ 「この肉は今まで戦って居た鹿の肉だ!食べつくしてしまえ!」と笑って焼いていた、音と咲もこの鹿肉は要らないので焼くのを手伝い自衛隊の人に渡していく、笑顔で受け取って旨い旨い!と食べている自衛隊の隊員を見て音は作戦成功とニコニコしていた。
「お姉ちゃん悪い笑顔が出てますよ?」咲が音の笑顔を見て言うが「咲こそ笑いが抑えれてませんよ?お主も悪じゃのう!」と言いながら二人で肉を焼きながら笑って居る、それを見ていたパパ『変な所だけが似るんだよな~』と心の中で思い苦笑いをするしかなかったのだった…
食事も一通り落ち付き田中さんとどうするか相談をする事に、自衛隊員は一度基地まで戻り体制を立て直し本部と連絡が付くか試して見ると言う事だった。
パパはボブ達が改造して魔石で動く通信機を持って居る事を伝えそれを基地で渡す事にする、此れで荒井さんとの連絡が取れると田中さんも一安心の様だった。
車両は不調で動かすのは危険と判断して此処に置いて行く事に弾薬などの物資は担いで運ぶと言うのでパパがさっと収納に仕舞ってしまう、驚きを隠せない自衛隊員だがこれが魔法だと言って強引に納得させるのだった。
普段から鍛えられていて身軽に成った隊員の足取りは軽く基地までは問題無くたどり着く、基地に着いたら通信機を何処の出せば良いか聞き指定された机の上に出すとさっそく連絡を取り出す、その場は任せて他の隊員に食料の保管してある場所に案内してもらい鹿肉の残りも渡してしまう事にした。
可なりの量に成るがサバイバルの訓練を居受けている人たちの団体だ上手く保存する為に総出で作業しだしていた、食料も補給が出来ずに不足気味だったようで皆が笑顔でせっせと作業して居る、燻製にしたり干して乾燥させる、塩に漬け込むなどの作業を手際よくこなして行っている。
他にも野菜や米麦などの食料も保管できるギリギリまで渡して感謝される事に成るのだった。
一通りの食料を渡し回収してきた弾薬などの物資も渡し終わった頃に田中さんがパパの元にやって来た。
パパ 「本部との連絡はできたか?」
田中 「おかげさまで指示を得る事が出来ました!」
パパ 「それは良かった!まあ無理はしないようにな、命さえあればうちまでこれば直してやるから何が有っても戻って来るんだぞ!」
田中 「はい!私の判断でこれ以上は無理と思えば撤退する様にと指示を受けております、まあ此処は航空自衛隊の補助位の規模でしかありませんので」
「あいつらはどうするんだ?」パパは航空自衛隊の方を指さして聞いてみる。
「我々と協力する気は無い様なので放置で良いそうです」とサラッという田中
「佐々木さんは全部のトップ何だろう?良いのか?」
「連絡も取れない、言う事を聞かない、協力しない所を気にする余裕も無いそうなので独自に動いて貰えば良いそうです」
現在は佐々木さんが自衛隊のトップなのだが空と海の自衛隊のトップが言う事を聞かない様だ陸上自衛隊のトップは荒井さんが成ったので問題は無いとの事だった。
パパ 「いまだに権力に固執している様じゃあ空と海の自衛隊はダメそうだな」
田中 「上の者だけが反発して居て下の隊員は従って居るだけですが迷惑な事です」
此処の隊員は最悪の場合は愛知県にある守山陸軍駐屯基地まで撤退する様に指示を受けたそうだ、そこまで行けば陸軍の規模が此処とは違うので安全だろうとの事だったそこには初期メンバーの鈴木さんが司令官として居るとの事だった、それなら安心できそうだなと思うパパだった。
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12月に入り忙しく全く書けていません、書き貯めて置いたのもこれで最後に成ります、仕事が落ちつくまで暫く休養させていただきます。
ここ迄読んでいただきありがとうございます、なるべく早く再開出来るように頑張ります。
気が付いたら家族で異世界に… @potegorou
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