ゴルゴちゃん13才、コメダ珈琲店に行く。7


 金のアイスコーヒーはなんと、普通のアイスコーヒーのような甘味が加えられていないのだ。


 どういうことだ? とゴルゴちゃんの心がざわつく。


 いや、すぐに動揺は押さえ込んだ。


 そして冷静になったゴルゴちゃんは、今になってあることに気が付いた。




『ストレートでお楽しみいただくスッキリとしたアイスコーヒー』




 金のアイスコーヒーの小さな広告には、そんな紹介文がそえられていた──。


 うっかり見落としていたのである!



「…………」



 仕方ない。ゴルゴちゃんはそのまま、金のアイスコーヒーを楽しむことにする。


 しかし、やはり苦かった。


 確かにかなりこだわった風味なのは理解できた。


 コーヒーが冷えているぶん、より鮮明に舌へ訴えかけてくるものがある。


 だがゴルゴちゃんは乙女であり、少し甘めが好みだった。


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