ゴルゴちゃん13才、コメダ珈琲店に行く。11
「~~~~~~~~!」
たまらない、このこってり感!
コーヒーとトーストだけでは、ともすればあっさりしすぎていたところに、たまごペーストの弾丸が効く。
もともとこのたまごペーストは、ゆで玉子を潰して少し味を付けただけのシンプルなものだ。
だが甘いジャムと出会えば、バターと合わせたときよりも、不思議な強いコクを生む。
それでいて、そこに金のアイスコーヒーを流し込めば──。
「…………フ」
コーヒーの苦みが、すべてをさっぱりと洗い流した。
悪くない、とゴルゴちゃんはわずかに目を細める。
いつしかゴルゴちゃんは、金のアイスコーヒーの苦みを受け入れていた。
13才のゴルゴちゃんには少し早かっただけなのだ。
これこそ大人の味だった。
「…………」
トーストとたまごペーストを片付けると、金のアイスコーヒーが少し残った。
それを最後に飲み干せば、やはり苦みが舌を貫通する。
──やはり次からは、コメダ珈琲店では普通のアイスコーヒーかブレンドにしよう。
あれもまた、プロの仕事だ。
そう思うゴルゴちゃんだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます