ゴルゴちゃん13才、コメダ珈琲店に行く。12


「ありがとうございました~」



 すっかり落ち着いた胃袋を感じながら、またからんころんとベルを鳴らして、ゴルゴちゃんはコメダ珈琲店を出る。


 時刻はもう8時過ぎだ。


 コメダ珈琲店ではついつい長居をしてしまう。


 それは常に緊張を強いられるゴルゴちゃんにとって、一時のやすらぎだった。


 そろそろあちこちに、ゴルゴちゃんと同じ制服に身を包んだ、学生の姿が見られる。


 ゴルゴちゃんの足取りもその中に混ざった。


 徹夜だが、このまま学校に向かうのだ。


 よくあることだ。仕方がない。


 もう慣れた。


 それに正体を隠すためにも、絶対に必要なことだった。


 ゴルゴちゃんの表の顔は、あくまで13才のどこにでもいる中学生なのだから。




 いつも大きなガンケースを持ち歩いているのが、玉に瑕なのだけれど。



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