ゴルゴちゃん13才、サークルKに行く。4


 ゴルゴちゃんは乙女なので、焼き芋に目がない。


 さらに石焼き芋こそが、最高のサツマイモの焼き方なのだと思っている。


 まさにプロフェッショナルの仕事なのだ。


 しかし石焼き芋を入手するにのは通常、「運」が必要となる──。


 専用の軽トラックで走り回る、石焼き芋屋と遭遇しなければならないのだから。


 だからこそ、こうしてコンビニで販売されているということがありがたかった。


 最近は『ローソン』といった他のコンビニでも、同じように石焼き芋を販売している店もあるらしい。


 だが、ゴルゴちゃんはサークルKの石焼き芋を愛していた。


 おそらく、使われている芋の品種だ。


 ──紅はるか。


 近年広まってきた、新しいものである。


 これがたまらなく好きなのである。



「……これを一つだ」



 ゴルゴちゃんは迷いなく、残っていた焼き芋を指さして店員に告げる。



「はい、焼き芋ですね。他には……」



 いらない、とゴルゴちゃんは首を振った。


 余計なものは必要ないのだ。


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