ゴルゴちゃん13才、コメダ珈琲店に行く。2


 ドアを開ければ、からんころんとベルが鳴る。


 今時、自動ドアでないところがコメダ珈琲店のレトロなところだ。



「いらっしゃいませ! お一人様ですか?」



 入ってきたゴルゴちゃんを見て、さっそく店員がお決まりの声をかけてくる。


 ゴルゴちゃんは答える代わりに、すっと指を一本立てた。


 余計な会話は必要ないのだ。



「それでは禁煙席の、お好きなところにどうぞ」



 セーラー服を着ていたせいで、喫煙か禁煙か訊かれることもなく、ゴルゴちゃんは誘導される。


 コメダ珈琲店は、木をふんだんに使った、ログハウス風の明るい店内が特徴的だ。


 天井が高く、とても解放感がある。


 また一人がけの椅子ですら、すべて布張りのソファとなっているのも魅力的だ。


 開店直後ということもあり、空席も多く、ゴルゴちゃんは入り口近くの席に着いた。


 いざというとき、すぐに出ていけるのがいい。


 また、窓の側も避けて座る。ちらりと外を一瞥し、いつものように警戒するのも怠らなかった。


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