ゴルゴちゃん13才、用務員室に行く。3
そんなことよりも、ようやくガンケースを畳の上に下ろせた。
中から取り出すのは、いつもと違う昼食だ。
「…………フ」
がさごそと掴み取り、ゴルゴちゃんはつい苦笑する。
手にしたのはコンビニのレジ袋に入ったままの、赤いパッケージのカップ焼きそば──『日清焼きそばU.F.O』だった。
たまにどうしても、こいつを食べたくなるときがある。
それがゴルゴちゃんにとって今日だったのだ。
そしてキッチンがあり、お湯が調達できるからこそ、この用務員室に来たのである。
ばりばり、びりり。
ゴルゴちゃんはさっそくパッケージを破る。
同時に確認するのは、必要な湯量だ。
『お湯の目安量460ml』
それが焼きそばU.F.Oの適量らしい。
「…………」
テレビの隣には、用務員が日頃使っている電気ポットが置かれていた。
その中に保温されているお湯の量は、どうやら十分足りそうだ。
が、ゴルゴちゃんは「再沸騰」のボタンを押した。
お茶などの飲み物ならば、保温された湯温でもいいだろう。
けれどもカップ麺にはやはり、きっちり沸騰したお湯を使いたいのだ。
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