ゴルゴちゃん13才、冬のマクドナルドに行く。9




『さあ、五感で楽しもう』




 そういえばポスターの下には、そんな記述が入っていた。


 香りに、歯ごたえに──すべてにおいて工夫を凝らした、という自信の現れなのだろう。


 どうやらこれが「超」の秘密のようだった。



「…………フ」



 それでいて、グラコロはグラコロだった。


 味の組み立て方を変えても、そのバランスは崩していない。


 グラタンコロッケ自体の味も上げた上で、そこに合わせてソースやバンズを改良したのだ。


 これはまさに、プロフェッショナルな仕事だった。


 ──そして、塩の効いたフライポテトにもよく合う。


 こちらもできたてで、アツアツのホクホクだ。


 ふにゃりとしなびたのも、それはそれでオツなものだが。


 それらをゴルゴちゃんは、紙パックのミルクで流し込む。



「~~~~~~~~~!」



 冷えたミルクはやはり、最高の組み合わせだった。


 重くなりがちなポテトの脂っこさを消し、クリーミーなグラコロをまた新鮮に味わわせてくれる。


 おかげでグラコロは、あっという間になくなってしまった──。


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