ゴルゴちゃん13才、冬のマクドナルドに行く。10



 グラコロ、二つ頼むべきだったか。


 そんな思いがゴルゴちゃんの頭をよぎるが、つい小さな苦笑が頬に宿った。


 それはあまりに無粋というもの。


 少し物足りないくらいが、ちょうどいい。


 最後に残ったポテトを片付けながら、ゴルゴちゃんはそう思う。


 それに──もともと、空腹を満たすためにグラコロを求めたわけではないのだ。



「…………」



 気が付けばもう、右手の震えは止まっていた。


 やはり今回も嘘のように、グラコロを食べたことで指の痺れは消えたみたいだ。


 ゴルゴちゃんはほっとする。


 どうやら「超」にリニューアルされても、グラコロはグラコロだったおかげらしい。


 不思議なものだが、これが現実だ。


 グラコロはなぜかやはり、ゴルゴちゃんの不調に効くのである。


 ──それはそうとポテトLは、ちょっと頼みすぎたようだ。


 じわり、と満腹感が押し寄せてくる。


 こっちも、少し足りないくらいにしておくべきだったか。


 ミルクも先に飲み干してしまい、後悔するゴルゴちゃんだった。


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