ゴルゴちゃん13才、伝説のすた丼屋に行く。8


 なるほど、確かに情報屋が勧めるはずだ。


 すた丼屋のチャーハンは、信じられないくらいうまかった。


 このレベルのチャーハンを出す店は、中華の専門店でもそうはないだろう。


 さらに、端っこにそえられている紅ショウガも嬉しかった。



「…………」



 ゴルゴちゃんは、ちょいと紅ショウガにうるさい。


 それはともすれば個性が強すぎて、味を壊してしまうからだ。


 牛丼に紅ショウガは問題ない。


 しかしたこ焼きに紅ショウガは──よほどうまく使わなければ、ゴルゴちゃん的にはナシだ。


 チャーハンも、薄味ならば紅ショウガは邪魔になるだけだった。


 けれどもすた丼のチャーハンは、しっかり味がついていて、米の自然な甘さを引き立てている。


 そこにしょっぱい紅ショウガを混ぜ込めば、ああ──!



「~~~~~~~~!」



 舌の上で、米のうまさがいっそう踊った。


 さらに、そこに豚汁を流し込めば、くどくなりがちな油の重さを洗い流す。


 このコンビネーションは正解だった。


 ミニでも十分な量があったチャーハンを、ゴルゴちゃんはあっという間に完食する。


 そして豚汁も最後まで飲み切った。


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