ゴルゴちゃん13才、用務員室に行く。5
だばだばだばだば。
ぼこん! といった無様なステンレスシンクの悲鳴を上げさせないよう、お湯を流しながらも、蛇口から冷水を出すのを忘れない。
「…………」
それにしても感心するのは、焼きそばU.F.Oの湯切りのしやすさだ。
きっと、かなり研究されているのだろう。湯切り口から麺が飛び出すこともなく、しっかりとすべてのお湯を捨て終えた。
そこから手早く、まだ半分くっついていたフタをきれいに剥がした。
そして──平皿を手に取り、かぶせる。
くるり。
そのままひっくり返して、円盤形のカップ容器を外せば、中身が全部皿の上に移された。
もちろんぽこぽこ容器の底を叩いて、くっついたキャベツや肉を落としきるのを忘れない──。
さて、あとは電子レンジの出番だった。
「…………」
レンジは頻繁に使っているのだろう。一緒にラップフィルムの細長い箱が転がっていた。
もちろんゴルゴちゃんは、作りかけの焼きそばが入った皿にラップをかけて、レンジの中に放り込む。
600Wで、2分もチンすれば十分だろうか?
ぶーーーーーん。
安っぽい電子レンジが、中で皿を回転させながら温め始める。
その間、ゴルゴちゃんは少し離れて見守った。
はたして本当に、うまくいくだろうか?
──チーーン!
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