ゴルゴちゃん13才、用務員室に行く。8
電子レンジは、電磁波によって水分に直接熱を与える仕組みとなっている。
それがどうやら、お湯でふやけた麺に作用し、ここまで小麦粉を変化させたということか。
つるっ。
しこっ。
「…………!」
それにしても歯ごたえもあり、素晴らしい食感だった。
3分ふやかすのではなく、2分で止めておくのが、歯ごたえの残る秘訣なのかもしれない。
うまい。あまりにもうますぎる麺だった。
しかもそれがしっかりと、香ばしいソースを受け止めているのだ。
たまらない──!
ずぞ、ぞぞぞっ。
ゴルゴちゃんの箸が止まらなかった。
この焼きそばは完成度が高すぎる。
もうインスタントの範疇を超えていた。
あっという間に完食し──皿の上にはわずかに青のりと、ソースの汚れがあるだけになる。
「…………」
ふーー、とゴルゴちゃんはしばし余韻に浸る。
安全の確保された場所だから見せた、一時の安らぎだった。
それほどまでにレンチン焼きそばU.F.Oは、うまかったのだ。
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