ゴルゴちゃん13才、サークルKに行く。6


 サークルKを後にして、さて、とゴルゴちゃんは足を止めた。


 無事に入手した焼き芋を、まだ熱々のうちに食べるのが一番なのだが──このまま歩きながら片付けるのも、味気ない。


 せっかくの石焼き芋なのだ。ゆっくりじっくり食したいところだ。


 だがゴルゴちゃんの持つ、いくつかのアジトの一つに立ち寄ろうとしても、ここからでは少し距離があった。


 うっかりしていたのだ。


 つい、入りやすいサークルKの発見を優先してしまったせいだった。



「…………」



 それでもゴルゴちゃんは、慌てふためくことなどない。


 標的が予想外の動きを見せることなど、多々ある。


 ならばどうすればいいか?


 仕留めるまで、臨機応変に対処する。それだけだ。


 ──そういえば。


 ゴルゴちゃんはふと、ある場所を思いついていた。


 そこならここからほど近い。


 なら、もう迷う時間が無駄だった。再び歩き出す。


 目指すはさらに裏の通りだ。


 煌びやかなネオンの輝きすら届かない、とある雑居ビルの地下だった。

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