7節 街と言う名の国と、情報と、再来する危機の予感(2)

 これは、昔々のお話です。


 ユミリア。此処も元々は街として存在していました。しかしある時、とある国の王がこの街に逃げてきました。その王は大規模の魔物討伐を各国でした際、予想以上の魔物の強さに敗走する各国を守るために進んで殿を務めた小さな国の王でした。その事を知ったユミリアの住人は、何処の国の王とも知らないその人を看病してあげました。それから数日後、ユミリアの街を管理していた国の王が亡くなり、事実上の無法地帯となってしまいました。街の民が嘆き悲しんでいた時、街で傷を治してもらっていた他国の王が、恩返しとしてこの街と共生する事を提案したのです。王がこの街を管理し、民は今まで通りの生活を送る、民は最初こそ悩みましたが、その提案を受けました。しかし新しい王は、街の名前を変える事無く、感謝の意味も込めてユミリアの街としたのです。――以上、街の案内板を丸読みしました。


 よく分かりませんが、つまりはユミリアの街って名前の国で良いんですよね?。


 はぁい、どーも私でーす。エルシアでーす。


 私は今、この街付近の情報を得ようと情報収集しています。ユズですか?別行動してます、多分食べ物屋か銭湯に居るとは思いますけど、一応分担して情報収集する流れにはなってます。


 しかし、各国が動くほどの大規模な魔物討伐なんてありましたっけ?恐らくは空白の50年以前の出来事だとは思いますが、そんな記述を読んだ記憶は無いんですが……。


 さて、情報収集といえば酒場がお決まりですよね、早速向かいましょう。


「こんにちはー」


 私は未成年という事もあり、そぉっと入り、カウンターに座りました。


「いらっしゃいませ、お嬢さん、ジュースしか出せないけど良いかな?」


「はい、ありがとうございます」


 ほう、中々に優しい対応のおじ様ですね、とはいえ周りの視線が痛いんで、早い事済ませて出ましょう。


「えっと、オレンジジュース下さい」


「はい、他は平気かな?少々脂っこいけど食べ物とか」


「大丈夫です。後、この街付近に古い建物とかあったりしないですか?後は魔物の情報だったりとか」


 私は、銅貨1枚で買えるオレンジジュースに金貨1枚出しながら聞きました、おじ様は驚いていましたが、私の余裕そうな表情を見ると、金貨をそっと回収しオレンジジュースを取りに行きました。


「お待たせ、お嬢さん、こういう事に随分と慣れてるみたいだね」


「まぁ、色々とありまして」


 おじ様は、それ以上追及せずに古い建物の事を話してくれました。何でも門から直ぐ北側に古墳の様な物があるらしいです、行ってみましょう。あ、魔物は興味無い為知らないそうです。


 さて、古い建物とやらの下見にでも行きましょうかね、ユズは置いて行きますよ。もう少し情報も欲しいですし。


「そこのお嬢さん、俺と遊んでいかない?」


 ……こんな真昼間からナンパですかね?こんな子供に。面倒なんで適当にあしらっておきましょう。


「ごめんなさいお兄さん、私、これから行くところがあるんです」


 私はニッコリと、そりゃもうニッコリと満面の笑みで返しました、青年さんには、あどけない子供の眩しい笑顔が効くと昔に師匠の持ってた本で読みました。どんな本かって?たしか「ドキッ!幼女にトキメク紳士達!青年編」だったと思います。


「まぁまぁ、少しだけだから」


 なんと!私のニッコリが効かないじゃないですか、これは手強そうですね、いいでしょう少しだけ付き合ってあげます。


「少しだけですよ?」


「あぁそれでいいよ、お嬢さん、さっきマスターに情報買ってたろ」


 ……気付いかれてたみたいですね、面倒な事になるから隠密にやったつもりなんですが。


 一瞬、私の肩が動いたのを見たであろうお兄さんは、ニヤニヤとこっちを見ていました、これがケダモノの顔というやつでしょうか?ちょっと怖いですね。


「……だとしたら何です?」ワンピースの中でナイフを握りながら聞きました。


「俺さ、情報屋なんだよね、何か欲しい情報があれば売るよ……エルシアさん」


 ふむ、私の名前を知ってるとすれば、ユズの事も当然知ってるでしょう、下手に扱うのは危険ですね、流石は情報屋です。


「もし本当に情報屋さんなら、私が欲しい情報も知ってるんじゃないですか?」


「そうだな、例えばノヴァの事とかどうだい?中々手に入らない情報だろ?」


 確かにノヴァの動向は探っておきたい所ですね、次に鉢合わせたら多分死んじゃいますし……。


「……金貨何枚ですか?」


「金はいらねぇ、ちょっとゲームしようぜ」


「ゲーム?」


「そう、負けた方が勝った方に身に着けている物を渡す、全部無くなったらそいつの負け、負けた方は勝った方のいう事をなんでも1つ聞く、簡単だろ?」


 つまりはアレですか、私の服が欲しいんですかね、それともローブですかね、……まさか全裸の私ですか?まぁあげませんけど。


「……拒否権は?」


「別にやりたくないならいいぜ、次はユズで遊ぶからな」


 それは駄目です、此処でお兄さんを黙らせましょう。


「良いでしょう、何をやるんですか?」


「ポーカーだ、ルールは知ってるか?」


「えぇ、知ってます」


「それじゃ、勝負といこうか」


 きっとこの勝負は一筋縄じゃいかないと思いますし、隙あらばアレでも狙いましょうかね。



 現在3回戦目、私は2連続で負けてます、1回目はローブ、2回目はワンピースを持って行かれました、これって勝った方が持ってく物を指定するルールってありましたっけ?。


 うぅー、周りの視線が痛いです。私は今、下着と靴下、後はブーツとブローチだけです。


 しかし、この人ズルしてますね……流石にもう脱ぎたくないんでお仕置きしましょう。


「へへっ、悪いなお嬢さん、4カードだ」


「ロイヤルストレートフラッシュです」


 おぉ、お兄さん凄い驚いた顔してますね、まずはワンピを返してもらいましょう。恥ずかしいし寒いし、サービスはここまでです、このロリコンさんたちめ。


「ストーレートだ!」


「ロイヤルストレートフラッシュです」


「このガキ……ふざけんなよ!」


「何がです?」


「イカサマしてんだろうが!!」


「えーっと、証拠はありますか?」


「普通はそんな連続して出ねぇんだよ!」


「0,000075%の確率では出ますよ?私はそれを引いただけです」


 さて、楽しいゲームはここからです。



 さて、それから十数分後、お兄さんはパンツ一丁になってました、私はここまで全部ロイヤルストレートフラッシュを連発してます、はー楽しかった。


「はいはーい、二人ともストップ」


 ん?せっかく楽しんでるのに邪魔するのは誰でしょう?。


「やりすぎよエルシアちゃん」


「リンネさん?何で此処に居るんです?」


 リンネさんは私から、お兄さんの服を没収して彼に渡しました。まぁ要らないん初めからで返すつもりでしたけど。


「酒場で10歳位の少女が天才的な博打を打ってるって聞いてね、まさかと思って来てみたらコレよ、一体何してるの?」


「はぁ」とリンネさんはタメ息を吐きながら聞いてきました、少し面倒ですけど1から説明します、私は悪い事して……殆どしてないんで。


 一通りの説明が終わると、リンネさんはお兄さんに金の小判を差し出しました。


「ごめんなさいね、これで許してあげて」


「ちっ、しゃーねーな」


「ついでにノヴァの事、聞いても良いかしら?」


 ほぅ、上手いもんですね。こんな大金受け取った手前、断れないですよね、勉強になります。


「……此処から南に1キロ先に、廃墟がある、そこで見たって話だ、小判はいらねぇ、持って帰んな」


「え、何で貰わないんですか?」


「あのなお嬢さん、俺は情報屋なんだよ、鮮度の無い情報を売れるかよ」


「え……じゃあ私は何で勝負してたんですか?」


「……元々服は返すつもりだったさ」


 えぇ……私の時間返して下さいよ。


 結果としていうと、お兄さんは私を脱がせたかっただけで、情報は差し出すつもりだったそうです。ただ誤算だったのが、お兄さんは情報取引の厳しさを教えようと思ったら、私が彼以上のやり手だったとの事です……もうなんか色々ごめんなさい。


 その後も少しグダグダしてたので、リンネさんに丸投げして私は古墳の下見をしてきます。



 はぁ、今日は凄く疲れました。古墳はありましたが、外観は特別面白くも無く、何処にでもある様な感じでした。ただ……よく分かりませんけど、何故だか古墳の奥深くから呼ばれてる様な気がするんですよね。まぁとりあえずユズと合流です、もう宿に戻ってるでしょうか?。


 宿に帰るとユズの字でメモが書いてあります、なになに……「炭酸まみれになってきます!探さないで下さい!あっ昨日の銭湯だよ!」との事……。


 これ、迎えに行った方が良いんでしょうか?それとも探さない方が良いんでしょうか?。


 うぅん、私も汗かいたし、銭湯行きますかね……気乗りはしませんが。


 私は着替えを持って、ゆっくりと銭湯へ歩みを進めました。


「ああ!エルシアちゃんやっと来た!」


 いや待ってたんですか?探さないで欲しかったんじゃないんですか?というか全裸で両手振ってこっち来るの止めてもらえませんかね、こっちが恥ずかしいです。


 あぁ、そして此処は混浴でしたね、すっかり忘れてました。まだ夕方なんで男性がそこそこいますね、さっさと帰りましょう……。



「で、ユズ、今日の成果を聞いても良いですか?」


 はい、私たちは銭湯を早々に後にして、宿に帰ってきました。


「え?何の成果だっけ?」


「ユーーズーー」


「え、いや、ちょっと待って、今から思い出すから!」


 はぁ、本気で忘れてるっぽいです。これは余り期待しない方が良いかもしれません、まぁ期待するほどの出来事も無いんですが。


「あ、そういえば面白い話が1つ」


「ほぅ、何でしょうか?」


 私は水筒に入った水を飲みながらユズの話を聞きました。お風呂上りの水は最高に美味しいですね。


「この街の中にノヴァが居るって」


「ブフォォォォ」


「ぬわっぷ」


 私は盛大に水を吹き出し、ユズの顔に命中しました。え?ノヴァが街の中にいるんですか?ヤバいじゃないですか。


 これは明日中にもう一回度古墳を本格的に調査して、さっさと出発した方が良いかもしれないですね……。


 とりあえず今日は寝ます、おやすみなさい。



 おはようございます、私です。


 このユミリアに来て3日目の朝、朝食を取ったら街を出ていくつもりです、という事で私たちは昨日のレストランに来ています。


「おにぃーさあぁーん!」


「ベルを押してください、お客様」「ベルを押してください、ユズ」


「はぁい」


「……ご注文をどうぞ」


「海鮮丼2つとパスタとパンと揚げ鳥」


「海鮮丼1つと抹茶ラテ1つで」


「かしこまりました」


 ……もうユズの食べる量には驚きませんよ、昨日より海鮮丼が1つ多いですけど。


「おはよう、二人とも」


「あ、リンネさん、おはようございます」「リンネさんオハー!」


「ねぇ二人とも、ノヴァがこの街に居るって知ってる?」


 リンネさんは私の隣に座ると、店員さんにコーヒーを注文し、小さくタメ息を吐きました。


「えぇ、昨日の夜にユズから聞きました。今日中にこの街から出て行くつもりです」


「そっか、ユズちゃんは何処で聞いたの?」


「ん?銭湯の前で話してるのを聞いただけだよー」


 さて、そんなこんなでご飯が届きました、とりあえず食べましょう。


 しかし、ノヴァですか……出来る事ならもう関わりたく無いんですが、次に出会った時の為に少しくらい対策しておかないとマズイですよね。


「そういえばリンネさん」


「なに、エルちゃん」


「エルちゃん!?」


「そっちの方が可愛いでしょ」


 うーん、故郷でそんな呼び方する人はいましたが、まさか旅先でも呼ばれるとは驚きです。いやでも、そこは重要じゃないんで流します。


「えっと、話を戻します。リンネさんはノヴァの事をどれくらい知ってますか?」


「うーん、大体の事なら知ってるけど、どうして?」


「私たち、以前ノヴァと対峙した事があるんですけど、その時は1撃でやられちゃったんですよ」


「……普通の人が彼と戦えばそうなるのは当たり前よ」


「誰も彼に殺されてない辺り、手を抜いてたみたいです。だから無意識とは言え一太刀浴びせる事が出来たんでしょうけど」


「瀕死のエルシアちゃんにトドメ刺さなかったしね」


「え、術式を突破したの!?」


「ん?術式ってなんですか?」


「術式は旧世界の技術よ、本来は武器を作る為にある力なんだけど、彼は防御や身体能力強化に回してるの。体から蒼い光が出てたら術式を使ってる証拠よ」


 武器を作るための蒼い光……そんな物があるんですね。


「あの蒼い剣って術式で作った物なのかな?何も無い空間から出て来たんだけど」


「何ですかそれ?私初耳なんですけど?」


「あり?そうだっけ?確かレウィン騎士隊長と戦ってる最中に取り出してたけど」


「私が死んでる時ですね……ソレ」


「蒼い剣……蒼月刀の事かな?あれは切れ味を鋭く、更に軽くした結果、大した耐久性は無い筈よ」


 なるほど……一見最強そうに感じる彼ですけど、一応付け入る隙はありそうですね。


 しかし、リンネさん本当に詳しいですね、まるで何度も見た事がある様な……。


「あたしね、少し前までノヴァと旅してたの」


「はい!?」


「彼はもう、死人なのよ。で、私はネクロマンサーの技術を使って彼を呼び寄せて、一緒に旅してたのよ」


 へぇ、リンネさんってネクロマンサーなんですね、その後もノヴァの情報を教えてもらった私たちは、出くわした際の作戦を考えてました。


 最終的に、ノヴァと遭遇したら出来るだけ抵抗して、ダメなら諦める、とシンプルなものになりました、もはや作戦ですら無い気もしますが。


 さて、ご飯も食べ終わりましたし、早い事買い足しを終わらせて、古墳を調査して街を出ましょう。そう思い、レストランの外に出ると、向こうから血相を変えたお兄さんがこっちに走ってきました、どっかで見た事のある恰好ですね。


「おお、二人とも居るな、ノヴァの新しい情報だ!」


「あぁ、誰かと思えば、昨日のお兄さんじゃないですか」


「ん?だれ?」


 そういえば、ユズはこのお兄さんと会って無いんですよね、一応ザックリと説明しておきましょうか。


「昨日、酒場であった私の服を脱がすイカサマのお兄さんです」


「……うわぁ、それ犯罪だよ?」


「ちょ!?誤解を招く言い方するなよ」


 ふふふ、久々にユズのこんな顔を見た気がします、ジト目ってこんな感じなんですね、ちょっと可愛いです。


「はいはいはい、今はそんなふざけてる場合じゃ無いでしょ?」


「あー、ノヴァでしたっけ、どんな情報ですか?」


「つい数分前に仕入れた情報だ、奴が門で誰かを待っている姿を目撃したらしい、もしかしたらアンタ達を探してるんじゃないのか?実際にそこの嬢ちゃん達は1度奴を退いてる訳だし、マークされてても不思議じゃ無いぜ」


「その情報はどの位の正確なのかしら?」


「俺達、情報屋の連絡網から回って来た情報だ、ほぼ確実だろう」


 うーん、だとすると厄介ですね。この街は出入り口が一か所しかないんで鉢合わせてしまいます、かといって街に滞在していても、私たちを探しているなら見つかるのも時間の問題ですし……参りましたね。


「……金貨1枚だ」


「はい?」


「金貨1枚で俺達が使ってる裏道を教えてやる、街からも出れるぞ」


「んー、それはありがたいけど、色々と問題もあるんじゃない?例えば私たちは、門から入って来た時、門兵に名前と滞在日時も聞かれてるし、その時何かメモ取ってたし」


 ユズ!?この話について来れてたんですか!?ずっと黙ってたんで理解できて無いのかと思ってました、すいません。


「ああ入国記録か、そこは問題ない、俺達で改ざんしといてやる、他の問題も何とかしよう」


「あのー、ありがたいんですけど、どうしてそこまでしてくれるんですか?」


「俺個人の意見としては、お前らが気に入ったからだ、だが俺の仲間は、お前らが出て行って、その事に奴が気付いたら街から消えると考えているらしい」


 なるほど、私たちに恩を売りつつ自分たちの安全を優先する、合理的だと思います。


「でも、そうすると私たちが街から出て行った瞬間、お兄さんの仲間たちがノヴァにわざと情報を流すような気がしますが……」


「安心しろ、この一件は俺が連絡係だ、仲間には1日ずらして伝えるさ」


 ほぅ、中々に良い感じの条件ですね……でも何故でしょう、上手くいかない気がします……。


「良いじゃない、この話に乗りましょうよ」


 リンネさんはそう言うと、お兄さんに金貨を1枚渡し、こっちに振り返りました。


「えぇ、とても好条件だとは思いますよ?でも今までの経験上、上手くいかない気がします……」


「今までの経験って、エルちゃん歳いくつよ……」


 リンネさんは苦笑いしながらこう言ってますが、実際に上手くいかない事の方が多いんです、特に最近の私は……。


 とはいえ、私が一人でごねてても始まらないんで、大人しく提案に乗り、取りあえずは買い出しに行って30分後、酒場の前のベンチに集合という事になりました。



 ……来ないです、リンネさんはノヴァの偵察に行ってるんで遅れるのは分かっています、お兄さんも他の仲間たちに怪しまれない為に偽装工作で手間取り遅れるそうですが、何でユズも来ないんですかね?また銭湯にでも行ってるんでしょうか?。


 その後、全員集合するのに1時間ほど待ちました、因みに最後に来たのはユズです。レストランで海鮮丼の食べ放題がやってたらしいです、もう何してるんですかね。


 さて、グダグダとして出発が遅れましたがそろそろ行きましょう、もうこの街に未練は無いです、むしろ早く出ていきたいです。


「よし、それじゃ行くぞ」


「お願いします、お兄さん」


「うほー!細くて暗くて狭ーい!」


「へぇ、こんな道もあったのね」


 ……なんというか、緊張感の無い面子でごめんなさい。私は心の中でお兄さんに謝りながら裏道を進んでいきました。



 抜け道に入って5分としない内に、私たちは街の北側の外壁の外側に出てきました。ふぅ、外の空気は美味しいですね。


 それから私たちは、リンネさんとお兄さんの2人と別れました。お兄さんは仕方が無いとしても、リンネさんが私たちと別れるのは少し意外でした。


 何はともあれ、私たちがもう街に居ない事は彼に気付かれて無い筈です、さっさと此処を離れて古墳へと向かいましょう。


 しかし、まぁお約束といいますか、何といいますか、寧ろこれからが1番大変な事になるんですが、それはまた次のお話で……。

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