エピローグ これまでの事と、新たな舞台と、これからの事

 良く晴れた青空の上を、濃い赤色のドレスを着た金色の髪の少女が飛んでいました。


 彼女はエルシアと言う名を与えられた……魔女でした。


 そして、彼女の向かう先ですが、世界の果てを見る為に、最終的に北の最果てと呼ばれる場所に向かってるみたいです。


 エルシアは、ビックリする程の巻き込まれ体質です、今までも散々な目に遭ってきました。


 王都を出てからは、ハムスターに蹴飛ばされたり、魔女と初めての戦闘をしたり、デッカイ魔物と戦う羽目になったり、善意だけで動くと痛い目に遭う事を知ったり、ワインの美味しさとアルコールの怖さを知ったり、集落で強い少女にあったり、武闘祭で戦ったり、懐かしい顔に会えたと思ったら魔物に襲われたり、ゴスロリに尾行された挙句くっ殺を言われたり、そのくっ殺と戦う羽目になったり、くっ殺と和解出来たと思ったら処刑されそうになってるのを助けたり、実はエルシアも命を狙われてたり、特訓中に戦って死んだふりをしたり、親友に幾度となく助けられたり、大爆発で大怪我したり……本当に色々ありました。


 最初に感じるのは、彼女は酷い目に遭ってるという事ですが、それだけではありません。


 そんな中でも彼女は色々な人と触れ合って、楽しくて悲しい出来事を越えて、心身ともに強くなっていきました。


 これからも彼女は、色々な事に巻き込まれて、色々な人と触れ合って、そうして徐々に強くなっていくのでしょう。


 そして今、エルシアは新たな物語を紡ぐ舞台……北の最果てに到着したのでした。


 一見すると何も無い場所の様に思えますが、そこで彼女は色々な出来事を体験していく事になるのです。



 そして毎度毎度すみませんが、またやらせていただきます。


 北の最果てに着いて、見えない壁に激突して落っこちて、しりもちを着いたまま涙目になっているこの少女、エルシアとは……実は私の事なのでした。……はい、ありがとうございます。満足です。


 そしてこれは、私が紡ぐ大きな物語の、ほんの始まりに過ぎません。


 これから先、私は語らる事の無かった隠された事実を目の当たりにして困惑する事になるのですが、それはまたいつかのお話で……。

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