転生した少年はドロップした粗悪品と精製(クラフト)スキルで生きる〜素材とイメージさえあれば何でも作れるのに何故か追放されました〜

ぽてぃ カクヨム金のたまご選出

第一章 魔族侵攻編

学校の帰り道

「じゃあな!陽翔!明日の試合頑張ろうな!」 「もちろん!じゃあな!」

 部活帰り。少し薄い紫に色づいた夕焼け空を背に学校の門を出る。

 学校から家までは近い。

 今日はテニス部があったので疲れているのもあり、ゆっくりと歩いて帰る。


 家の一個前の通りの小さい横断歩道を渡ろうとしたとき、一匹の猫がいた。足を怪我しているようで、ゆっくり歩いていた。

 そこの先にはトラック。おそらく運転手から猫は見えていないだろう。

 そこから自分の体は荷物を全て歩道に捨てて横断歩道へ走り出していた。 

 そしてその後は一瞬だった。クラクションがけたたましく耳元で鳴った。猫をトラックに引かれない位置においたところまでは良かったが、自分はトラックにはねられた。ははは……これは死んだな……



「大丈夫ですか……!」

「もしも〜し!!」

 ん……?なんで声がするんだ……?もうすでに死んだはずなのに……もしかして、ギリギリ生きてた……?それでももうテニスは出来ないだろうなぁ…それに手もうまく使えないだろうし、趣味の工作も無理だろうな……


「それ、全部叶う可能性ありますよ?」

 正体不明の女性の声がそう言う。


 え……?もしかして心読んでますか?

 全部できるって、え?自分を騙そうとしてます……?


「違いますよ。貴方は転生できるんですよ。」


 あー……なるほど?昔読んだライトノベルみたいな感じの奴か。ていうか、これ心で会話してる感じか?


「まぁ、そんな感じですね。それで、そこの先で使えるギフトスキルを1つ選べますよ〜!」


 あー、だから全部叶う可能性あるって言ったのね。


「そうです〜!選べるスキルが『精製クラフト』『獣化バーサーカー』『他界物持ち込み』なんですけどどれにしますか?」


 いや、それだけ言われてもよくわからん……

 一つずつ詳しく説明してくれないか?


「あ、そうですよね!すいません!まず、『精製』から。精製は自分のイメージがついています。そして、自己、または他己に有益なもの。例えば経験値とかですね!そのようなものは作れませんが、その他は素材さえあれば何でも作れます!ノーマルアイテムから、神器まで!それからこのスキルだけはレベル1で最大の代わりにスキルツリーがあります!

『獣化』はスキルを使用したあとしばらく身体能力が異常に上昇します!初期レベルでもドラゴンも倒せるくらいはあります!

『他界物持ち込み』はその名前の通り、前世のものを一セット、または一つのみ転生先に持っていけます!なので、テニスセットを持っていくことも可能ですよ!」


 なるほどな……なら、『精製』だな。手先も元々良かったし。

 イメージがつけばある程度まで作れるならテニスラケットも作れなくないだろう。


「わかりました〜!決定っと!服装は向こうに合わせたものにしますね〜!」


 これはありがたい。制服のままなら明らかに怪しい人だった。


「それじゃあ、お見送りしますね!あっ……そうだ……『精製』スキルにデメリットがあるのを忘れてました!確かノーマルアイテムすらドロップしない……」


 そこで僕の意識は途切れた。



――――――――――――――――――――

今回、初めてカクヨムコンに参加させていただきましたぽてぃと申します。

貴重な読書時間を私の小説に使っていただき、ありがとうございます!

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