エギビエルと戦友
「これで仕切り直しだ。」
「槍よ!急速で氷を溶かせ!!あの剣でぶった斬られるぞ!!」
「今だぁぁぁぁ!」
「我の盾となれ!召喚!!」
エギビエルは下級と見られるガーコイルを一体出し、僕のアイスソードを受けさせた。
「下級にしてはもった方か。フン。所詮弱いのは変わりないがな。」
そういってエギビエルはもう一度燃え盛る槍を手に持ち、体制を立て直してくる。
「さっきの言葉そのまま返す。仕切り直しだ。」
「ちっ……。」
「さぁ、まずはこいつらからだな……。ふんっ!」
「さっき下の階層にいたガーゴイル!?向こうのほうが数が多い……!」
こちらは僕とゴブリンでも8。それに対してガーゴイル達は12体。明らかに分が悪い。
「ガーゴイルども……!いけぇ!」
「っ……!ゴブリン達……!行くな!」
ゴブリン達は数を減らす誘導とは知らずにガーゴイル達へと攻撃を仕掛けようとしている。
「っそ……!こうなったらやるしかないな……!」
僕はアイスソードを背中の剣ショルダーに入れ、マルタの剣を両手に握る。
「こうなったらやけだ!やけ!かかってこいやぁぁぁぁぁぁ!」
僕は2本のマルタの剣をガーゴイルの腕を狙い、振り下ろす。
しかし、さすがは下にいた上級と見られるガーゴイル。攻撃をかわし、逆に攻撃を仕掛けてくる。
「死ねぇぇ!冒険者!」
「そうくるのは読めてたよ!ふっ!」
僕は片方の剣を投げつける。
「なっ……!?よくも……!」
ガーゴイルは剣がお腹に刺さったらしく一瞬のひるみがあった。
「よくも!くたばりやがれぇぇぇ!」
「ガルフスの盾!」
僕はすぐさまガルフスの盾を使ってガーゴイルの攻撃を受ける。
「なっ……!なぜ壊れない!大抵の武器はこれで破損するだ!」
「この盾の効果でね。この剣とセットで使うと耐久値が上がるんだよっ!」
「ぐっ……無念……。」
「ハァ……ハァ……これでやっと一体かよ……。」
ゴブリン達も集団でやっと一体にまともに相手できている状態だ。
「囲め!ガーゴイル達!あいつらをこの世界の塵にしてやれぇ!」
「まずい!囲まれた!!」
ゴブリン達はすぐにやられてしまった。もう護衛はいない。
「こうなったら……。」
僕は失敗することを覚悟で自信の勝手なイメージのモンスターを考えながら召喚ステッキを握る。
「頼む……!我が仲間よ……!この世界には存在し得ない我が仲間よ!この一時のみ、我に力を分けたまえ!」
僕は詠唱し、地面にステッキを打ち付ける。
「世を呼んだのは貴様か……。なるほど……。」
想像したのとはまた違う声が城には響いた。
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