転生した少年はドロップした粗悪品と精製（クラフト）スキルで生きる〜素材とイメージさえあれば何でも作れるのに何故か追放されました〜

ゴブリンキング

「ここまで人が来たのは久々だな……。」

「まぁ、そうだろうな。僕は少し変わった冒険者だからな。」

「まぁそうだろうな。ついさっきまで透明化してたたりしたもんな。」

「流石にお前にはバレてたか……。」

「当たり前だ。これで監視してたからな。」

「ちびゴブリン！？」

「そうだ。」

「変なもの使いやがって……」

「それは私からお前にも言えることなんだがそこに関してはどう考えてるんだ？」

「ははは。確かにそうだな。」

「しかし、ここに入ってしまった以上わしはお前を倒さなくてはならない使命でな。冥界の主も大変だ。」

「だろうと思ってたよ。さぁ。勝負だ！」

「いいだろう！お互い楽しく勝負ができると言うものだ！」

「まずはこいつを喰らえ！」僕はマルタの剣をゴブリンキングのお腹に刺す。

「ん？何かしたか？」

「！？効いてない……だと！？」

「おぉ……剣が刺さっとったか。気づかんかったわ！」

「何だこいつ……」

「ではこちらもやられたからにはお返しと行こう！いでよ！ゴブリン兵士！」

ゴブリンキングのお腹が割れ、装備を着けたゴブリンが一匹出てきた。

「おい、お前性別どっちだよ……」

「ゴブリンは性別がどっちであれ子は産めるぞ？精霊だからな。」

「恐ろしい体だな！」

「いやぁ……そんな褒められてもなぁ……」

「褒めてねぇよ！」

「なんだと！？兵士よ！あいつをやっちまえ！」

「何だあいつ……！？」

僕は向かってくる兵士にマルタの剣とガルフスの盾で応戦する。

「動きが甘いな！そらっ！」

僕はゴブリン兵士を倒す。

「なかなかやるようだな……」

「当たり前だ。シュリエルさえ倒した僕だぞ？」

「なに……？シュリエルも倒したのか。ならばもう少し本気を出してもいいな……！よっこらせ！」

ついにゴブリンキングは王座から立った。

「貴様と本気のタイマンをしてやろう！あの椅子に座っている間は一切の攻撃が効かなかったが今は違う。いくらでも攻撃するが良い！」

「ほぉ……？無敵効果だったって訳か。」

「その通り！ギングとてその程度できなくてどうする！」

「もうこいつ無茶苦茶だ……！」

僕は呆れつつもビッグキラーソードを手に持ち、ゴブリンキングへ斬りかかる。

「ほぉ……なかなかやるようだな……！だかその一撃程度では……うっ！追加攻撃効果だと……？」

「そうだ。よく気づいたな。この剣には巨大生物特攻。おまけで追撃効果がついている。」

「変わったものを……どうだ？わしに譲らんか？」

「アホか。譲るわけ無いだろ……。」

「そうか……それは残念だ……」

「終わってからお前が俺の攻撃に耐えれてたら考えてやらないこともないが……」

「本当か……！？よし……王座に……」

「ちょっと待て待て待て待て！正々堂々勝負って言ったのそっちだぞ！？何考えてんだ！」

「生き残ればもらえるならどんな手段でも使うさ！」

「こいつほど呆れるけど面白いやつは見たことないな……。」

「そこまで褒められると照れるな……。」

「今のは確かにちゃんと褒めた。」

「やっぱりか！わしはとても嬉しいぞ！」

「って……スキあり！」

僕はゴブリンキングが優越に浸っているのを狙ってお腹にビッグキラーソード。追い打ちに合わせるようにスカイソードの剣を飛ばした。

「ぐぉっ……これは流石に耐えれん……無念だのぉ……」

ゴブリンキングはその場で倒れ込んでしまった。しかし、まだ息はあるようだ。

「この猛攻撃によく息する体力残ってるな……。」

「鍛えたからな……こう見えてもわしは強いからな……。」

「あぁ……認めよう。」

僕は回復剣をゴブリンキングに使う。

「おぉ……！体がみるみる回復するぞ……！なんだねこれは！」

「秘密だ。ほら、受け取れ。」

僕はビッグキラーソードをゴブリンキングに渡す。

「これは使いやすそうだ！大きな相手同士で戦うときに有利になれるぞ！やっとあいつに勝てる！」

何やら喜んでくれているようなのでオッケーとしよう。

「んじゃ、僕は失礼……」

「いや、待ってくれ！」

「ん？」

「土の精霊の加護をやろう！」

「シュリエルと同じパターンか……！」

「シュリエルから木の精霊の加護をもらってるのか？」

「一応……な。」

「なら加護の追加効果大地の加護が付くな！」

「大地の……加護……？」

「防御力、防具の耐久値が大幅に上がる加護だ。」

「なんだそれ……結構強いじゃないか！」

「かけ直ししたくなったら来てくれ。」

「お前もお前でかけ直ししてくれるんだな……？」

「もちろんさ。こんないい武器もらってお礼はいくらしても足りねぇよ！」

「まぁ……そこまで言うんだったら……。」

「それからゴブリン部隊を借りたくなったら言ってくれ！いくらでも産んでやる！」

「は、はぁ……使うことがあったら頼るよ。」

「任せとけ！あと百万は出せるぞ！」

「予想以上にいた……！」

「まぁ、あとは右の通路だろ……？」

「そうだな……。」

「右は気をつけろ……？わしらみたいに優しいやつではない。道中全員ボスだ。」

「だろうな……間違えていったときに強さが桁違いだった……。」

「気をつけろよ！」

「ありがとう！」

僕はゴブリンキングの王室を出た。