逆転の発想

「なら不完全を作ってやるよ。」

僕は領域魔法を解除する。

「なんだと……?お前はそんなことができるはずがない!」

「いいや。できるね。今だ!」

合図と共にマイが後ろから盾を暗殺者にぶつける。

「ギロチン台よ!囲め!一瞬で切断してやれ!」

暗殺者はマイの周りにギロチン台を向かわせる。

「騙されたね!よっと!」

マイは念力剣で浮き上がり、ギロチン台の攻撃を避ける。

「追え!逃がすな!」暗殺者はすぐさま僕に背を向け、ギロチン台をマイの方へ向かわせる。

「後ろがガラ空きだ!おらぁ!」

僕はマルタの剣を暗殺者の背中に差し込む。下へ。下へ。剣を下ろしていく。

「小癪な真似を……この元処刑人のサンソンに剣を刺すとは……!」

暗殺者は剣をこれだけ刺しておきながらなかなか死なない。

「くっそ!なんで死なないんだ!」

「処刑人とて囚人の叛逆に備えるのは普通のこと!」

「ならば……これでどうだ!」

僕はもう一度領域魔法を展開する準備を始めた。

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