外部妨害者

「ハハハハハ!そうはさせないよっ!」

「その声はまさか……ウェイアンさん!無事だっ……」

しかし、その見た目は変わり果てていた。

服装はそれこそ悪役そのもの、純粋な青色をしていたキューブも真っ黒な弾が真ん中に浮いており、周りを灰色の煙が覆い隠しているという様である。

「おいおい……まじかよあいつ……。これでも喰らいな!特性弾だ!」

ダイスケさんが何かを仕込んである銃弾をウェイアンさんに向けて発砲する。

「キューブよ。俺に力を。」

ギン!と音がしてそのまま弾はウェイアンさんの目の前で綺麗に2つに割れていた。

「ハハハハハ!こりゃあいいぜ!切れ味が最高じゃねぇか!ヒャッホウ!」

そのままウェイアンさんはダイスケさん達の方へ向けて走っていく。

「狂ってやがる……!この変人!俺らのダイスケさんに近づくな!」

咄嗟に周りの兵士たちが本来の武器を手に取って応戦しようとする。

しかし、武器は真っ二つに斬られ、全員死には至らないものの、斬りつけられてしまった。

「ダイスケさん!早くこっちに!」

僕はダイスケさんを自分の方へ誘導させ、目でジュデボラに合図をした。

ジュデボラはすぐに目で分かったという風に合図を返してくれた。

「僕が相手だ……。ウェイアンさん……。いや……。そっくりさん。」

「いいだろう……。貴様に絶望というものを見せてやろう。そして……。地獄を味わうといい!」

僕はすぐさまマルタの剣を精製する。

「貴様は俺が一番殺さなきゃいけない相手だからな!容赦はしないぜ!」

そっくりさんはさっきの銃弾を切り落とした大刀に黒いオーラのようなものを纏わせて攻撃してくる。

「っ!?威力が強い……。危なかった……。」

僕はすぐさま避けたので何とか腕を切り落とされずに済んだが、そのまま粘っていたら絶対腕はなかっただろう。

「こっちも援護するぜ!」

ダイスケさんがすかさずに銃弾を撃ち込む。

「この銃弾は厄介だな……。物凄く気分が悪くなってきたぞ……。」

「そりゃあそうだよ。この弾は僕がスキルで作った一級品の銃弾さ。一回につき一発しか打てないけど効果と威力は折り紙付きだからね。」

「小癪な真似を……うぅっ……!もう一発撃ちやがって……!」

「今だハルくん!治療剣を!」

「もちろんだ!」

僕は治療剣をそのままウェイアンさんに刺し込もうとする。

「下がって!」

しかし、僕はラーイーダに押しのけられそのまま地面に転がり落ちた。

「何してんだよ!」と言おうとラーイーダのいる方向を見た時、彼女は体の至る所が赤く染まっていた。

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