無茶ながらも(sideガスパオロ)
「人間はこれほどまでに脆いのか……。儚いものだ……。」
ウェイアンが倒された。
いや、これは遅れてくるダメージだ。しかもウェイアンの方はピンポイントで腹部を狙っていると見た。
ジュデボラは回復に専念している。こっちへの回復援護は望めない。
「おい、ラーイーダ!どうするんだよこれ!」
「どうするも何も攻撃を続けるしかないよ。
一人で……!?こいつは何を言ってるんだ。
「おい!なんでお前は攻撃しないんだ!お前には獣化があるだろ!?」
「考えてみな、私が理性を失って攻撃を始めたらあの泥に私もお前も当たるぞ。」
「っち……。それもそうだな!クソが!なんであんな厄介な奴になったんだ!」
「あいつが取り憑いてなければまだ隙はあった。でも、あのラボの時とは違う。一歩間違えれば命取り。」
それもそうだ。聞いた話によると俺が半魔となっている間にあのマイという少女も半魔になりかけたらしい。
そんなやつに魔石を回収させに行ったのだ。何かあってもおかしくはない。なんでもっと早くに言えなかったのだろう。
「クソぉ!一人でやるしかないのか!この斧も限界を迎えてきてるっつーのによ……!」
「だったら……手伝ってやらないことはないけどな……。」
そこには因縁ともいうべき相手が無理をしつつ歩いてきていた。
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