防具新調

「ところで……ハルくん。俺の冥界に来て以来装備を変えてないんじゃないか……?」

「あ……確かに……。でも元の装備は破れたり壊れちゃったりしたし……、マイも昔つけてた装備をあいにく持ってきてないし……」

「そう言うと思って装備を君たちが戦っている間に急いで店に行って作ってきたんだ……。いやぁ……沢山の魔族に店を囲まれて危なかったよ……。ほら。これを!」

僕に渡されたのは普通の鎧が黒く染められたようなもの、マイに渡されたのは盾を持ってない方の腕に小さな盾がついているようなもの。

「これは……?」

「これはライマルクシリーズだ。」

「自分の名前をシリーズにした!?」

「まぁ、これは代々のルールなんだけどな……。自分の最高傑作ができたときに自身の名前をつけるんだ。」

「なるほどな……。で、この装備の効果は……」

「とてもシンプルだがとても強くしてある。ハルくんのは武器を特殊な方法で入手したときにその武器が強化されるもの、マイちゃんのはいつも盾を持ってない方の手が即席小型シールドになるものだ。近接戦には弱いだろうからね。それから、盾の攻撃力が少し上がってる。」

「おおおおお!これはすごい!」

「ありがとうございます!」

マイも満足げな顔をしている。

僕たちは装備をつけてダイスケさんの帰りを待つことにした。

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