【完結】くそえっちなお姉さんとのイチャコメ〜家族と幼なじみに裏切られた俺は幼なじみ系お姉さんに救われる〜

湊カケル

1章

第1話 プロローグ

「ぉ…て、起きて?」


「………………んっ?」


「起きなきゃいけない時間よ?」


…………


「…………かすみ、さん?」


俺が1度は諦めてしまった女性。


何の因果か今は俺の腕の中、いやというよりは俺が胸の中に抱えられている。


ふわりと甘い匂いが鼻孔をくすぐる。


「なんで疑問形なの? ……そうよ、あなたの、あなただけのかすみさんですよ~?」


なんか恥ずかしいね、とはにかむその姿さえもとても様になっていた。

布団で身体の大半は隠されているがそれがよりいっそうかすみさんの色気を際立たせる。

そして俺はその色気を身体全体で感じている。


そんなことを考えながら、ぼーっと全身を余すことなく眺めているとふと、かすみさんの頬に赤みがさしているのに気づく。


「……そんな全身見られると恥ずかしいよっ」


俺がそれでも何も言わずに見惚れていると、今度はかすみさんは顔をふくらませる。

その仕草でさえ様になっているのだからもう、なんというかやばい。

反則だと思う。

とは言ってもいつまでも黙ったままと言うのもいかがなものか。


「……ど、どうしましたか、かすみさん?」


「……それ!」


そ、それ?

え?どれ??


「かすみさんじゃないでしょー?」


「……んーとそれじゃ佐倉さん?」


もちろんかすみさんが言いたいことは分かっている。

でもそれはなんか、あー、とても気恥ずかしいと言いますか……。


「……じゃなくて!!って言うかたくみくん分かってやってるでしょ?」


まぁわかってはいますがね?

でもね?

行為の最中に言うのと、普段でいうのはまたねぇ?


「昨日はあんなにも情熱的に呼んでくれたのになぁ? 『かすみ、俺のかすみ、離さないから』って」


「ぐあぁぁぁぁぁっ?!」


台詞を改めて言わないでぇぇぇ!!


「もっと続けようかぁ?た・く・み・くん?」


あ、かすみさんの眼が三日月形になってニヤニヤとしている。

昔からの癖だなぁ、からかってくるとき特有の特徴。

でもね、かすみさん?

俺もあのころとは違うんですよ?


「……そうだね、今更取り繕う必要もないよね…………かすみ?」


そのまま頬に軽く口づけする。

流石に口には恥ずかしくてするのは憚られた。


「………た、たくみくんっ! ふ、不意打ちはずるいよっ!!」


むにっと頬をつままれる。

俺にもダメージはかなりあったがかすみさんを照れさせることには成功したからよしとするかな。


「ってかかすみも名前呼び元に戻っちゃってるよ?」

「……うぅぅっ」


追い詰められた猫のようにうなるかすみさん

でもあぁやっぱかすみさん、いやかすみは可愛いなぁ。

ここ最近は会わなく、というか会わないようにしてたけどそれでも昔より断然綺麗になっていて。

そこに大人の色気も混じっていて。


控えめに言って高校生の俺は火傷しそうです。


かすみ。


俺のかすみ。


と、心の中で思っていたらかすみさんが布団に突っ伏していた。

そのせいでたわわなお胸がむにゅんとなっている。

が、眼福です。

あれを俺は昨日……


「……全部漏れてるよぉ」

「え?」

「心の声!! 全部聞こえてるのもうっ!!」


ぺちぺちと抗議してくるかすみさん。


「なんでたくみくんはすぐ悶えさせてくるかなぁ? 倍返しされちゃったぁ……」


でもそういうかすみさんお頬もゆるい。


喜んでくれているみたいで良かった。


でもね不公平だと俺は思うんだ。


「で、名前は? 俺も名前で呼んでほしかったりして……」


「もうっ!!年上をからかってぇ」


「最初にし始めたのかすみだけどね?」


「な、慣れちゃってもう!! わ、分かったよもう!!」


……


…………


「……………………………………た、……………………たくみ?」


最後は消そうなほどか細かったけど、でもそれでも俺の胸を打つのには十分だった訳で。


「……かすみ」


気付けば自然と彼女の名を口にしていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


二回目を終えてかすみさんを眺める。


そんな彼女が俺の隣で微笑んでくれている。


「この1週間がまるで夢のようだな」


俺のボソッとしたつぶやきを聞いてかすみさんは何も言わず、頭をなでてくる。


なんというか…………こそばゆい。


「ど、ドシタの?」


「んー、なんかなでたくなって?」


あぁなんだか心地いい。


久々にを感じた気がする。


「それと一つ」


「ん?」


かすみさんはなでていた手を止めて顔を耳元に近づけてくる。


ち、近いっ。


「ーー君のここ数日はすごい激しかったと思う、でもね……」


「うん」


「でも、ここにいる佐倉かすみは夢じゃないよ」


そう言ってかすみさんは優しくいたわるように口づけをしてくる。


あぁ、荒んだ心がかすみさんによって溶かされていく。


俺とかすみさんは二人してまた溶け合った。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


新連載始めました。

タイトルは

「正妻戦争~ハーレム嫌いの俺が悪役令嬢、ドS美人教師、腹黒同級生……etc.という超癖ありハーレムを創る羽目になった訳」


https://kakuyomu.jp/works/16817330659846026138/episodes/16817330665985175672


気づいたら大学のマドンナを染めた男になっていた件」


 https://kakuyomu.jp/works/16817330663207506037



お時間ある時にお読み頂ければです!!


ではまた!

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