第28話 義母への報告と挨拶
かすみと家で家事をしながらふたりでまったりしているとぴろんとラインの通知が鳴る。
「……ん~?」
「なんかラインきたよ~」
「おれー?」
「うん~」
「ちょっと見て~、今手が離せない~」
調度トイレ掃除をしていた。
自分の家をかすみの家みたいな惨状にするわけにはいかないからね。
あと我が女神には綺麗な家が似合うから!!
「…………」
「……誰だった~?」
「…………」
なぜか無言。
「……だれ?」
「…………え?」
「この、『MANAMI♡』って」
絶対零度の視線。
MANAMI……♡?
え?まじだれ?
ぜーんぜん分からん。
「いや、マジで誰?みせて?」
「…………ん!」
ちょっとプクッとしながら突き出してくる。
どれどれ。
クラスの誰かか?
2人共にもう返信してないから、誰かにお願いしたとか?
でも名前のは最後に♡つける人なんて今どきいるのか?
いたとしたら一昔前の人とか、いかがわしい系のアカウントの人とかな気がする。
文面はっと。
『巧君、久しぶり。相談したいことがあるの』
そんな内容。
俺を巧君と呼ぶってことは仲良い人、か?
ん??
でもなんか聞いたことある気がする。
誰だっけ、えーっと、えーっと!?
ポンと続けて連絡。
MANAMI♡:『あ、真希とかすみの母だよ、ごめんねいきなりラインして。電話番後で追加したらでてきたから💦』
あ〜なるほど。
ふーん、へ〜。
ニヤリ。
「かすみ?」
「ふーんだ」
ぷいっとしてるかすみ。
かわゆい。
でもねかすみ。
「これみてみ〜?」
「やだ!」
よ、幼児退行してるっ!?
「いいから!」
「んーっ!?」
結構無理めに見せつける。
ちら、とスマホを見て。
そして、2度見して。
ボンっと顔が赤くなった。
「あ、お、お母さん?!」
え!?
と2度見してる。
「もしかして、お母さんに嫉妬してた??」
「…………むー、してない!」
いや〜絶対してたでしょ。
「ホントに〜?」
「ご、ごめん〜も、もう許して!?」
「えーっ、やだ!」
「や、ヤダじゃないでしょ!!それより返信しなくていいの?」
「うん、しなきゃいけない!」
「ほら返信返信!お母さん待ってるよ!」
Takumiii:『相談したいこと、ですか?』
まぁ十中八九真希のことだろうな。
MANAMI♡:『うん、真希の事でちょっと話したいことがあって、、、』
だよねぇ。
そうだよねぇ。
うーん、どうしようか。
まぁ話すしかないよね。
Takumiii:『分かりました』
MANAMI♡:『私巧君ちいこうか?それともうちくる?』
うん。どっちにしても問題あるな。
お義母さんのとこいったら真希がいるだろうし、うちに居たらかすみが居る。
うん、複雑!
Takumiii:『いえ、カフェとかにしましょう。真希がいたら話しづらいこともありますし、うちも今人が入れる状態では無いので』
MANAMI♡:『分かった、それじゃ駅前のカフェでね』
「かすみ、お義母さんに会ってくるね〜」
「はーい、はーい、う、うん?はい!?え?お母さんに会うの!?」
「う、うん」
な、なんで?
前から何回も話してるよ?
「だ、大丈夫??」
「うん、話さなきゃいけないことあるからね。じゃあ行ってくる!」
待ち合わせしたのは駅前のカフェ。
真奈美さんはすぐ現れた。
「お久しぶりです、真奈美さん」
「久しぶりだね、巧くん」
真奈美さんはかすみと真希のお母さんなだけあってとても綺麗だ。
妖艶な魅力がある大人の女性。
そんな感じだ。
真奈美さんに促されるままカフェに入りコーヒーを頼む。
そして開口一番。
「巧くんなんか変わったね」
「…………え?」
「彼女でも出来たの?」
「…………うぇ?」
え、怖何その勘。
かすみの感も大概だけど、やっぱ母親なだけあって凄い。
いや、かすみが受け継いだと言うべきか。
「その反応、やっぱそうなんだね〜」
「……ええまぁ」
「じゃあ真希の落ち込みは失恋、かな?」
失恋。
「あれ?違う?」
「なんとも言い難いですけど似たようなものですね」
「……うん?」
「ちょっと長くなりますけどいいですか?」
「うん」
俺は語った。
この2週間のことを。
何があってこうなったか。
所々ぼかしながら。
話終わった後。
真奈美さんはただぽつりと呟いた。
「…………なるほどね」
でも俺の話はこれで終わりじゃない!
というよりもここまでがプロローグ。
「そしてご報告があります!」
「……え、え?こっから?」
今お義母さんは真希の事で頭がいっぱいだろう。
でもさ真摯にお義母さん
に向き合うなら今だろう。
「実は…………」
「は、はい?」
「実は先程当てられた彼女の話なんですが」
え、え、今から惚気?
惚気けちゃうの?
みたいな驚愕の顔をしている真奈美さん。
だからより驚かれると思うけどごめんなさい!
「実は、、、付き合う事になった彼女なんですけど」
「う、うん」
「お宅のかすみさんと付き合わせていただいてます!今後もよろしくお願いします!!」
俺は思いっきり頭を下げた。
「…………かす、み?…………え?えぇぇぇっ!?」
真奈美さんの驚き方はどこかかすみに似ているなと他人事のように思った。
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さぁ毎週恒例最高の木曜日です。
明日終われば土曜日!!
最後の一日踏ん張っていきましょう!!
いつも星とか感想ありがとうございます!!
モチベーションにとても繋がってます!
今後もよろしくお願いします!!
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