第108❀.譲渡の儀式です!②
あれっ、「譲渡の儀式」を受けた次の瞬間……気付いたらワタシの身体、ふわり浮いてますよ? ふわふわ宙を舞い、頭が下向いてしまったり。
フフッ、これではまるで、日頃のニックみたいじゃ無いですか!? いえ、今のコレはそんな良いモノでは有りませんね。
寧ろ、思わずモフモフされて闇に堕ちかけた
でも、苦い感覚ばかりでは有りません! あの時はピクリとも身体を動かせなかったのに……今は或る程度、身体の自由が効くんです!
だけど真っ暗闇だから、前後左右上下の平衡感覚が覚束ないんですけどねwww
んっ……落ち着いて、ワタシ! 周り、良く見てみましょ? 今回はどうやら、完全な闇では無さそうですよ!
遥か上の方に、輝く白いものが見えてる様な。あそこまで行きたいんですけど、でも手足バタバタさせても……うんともすんとも進まなくて。
最初の、神翼ウサギとの出会いからずっと考えてたんですけど……ワタシの考え通りなら、精神空間って
だったら夢の中では、腕力なんて無意味です。必要なのは、イメージ。自分の両手を動きたい方に向けて、そのまま心臓の鼓動ごとそこに投げ出す訓練……嫌と言う程、して来ましたから。
ホラ、こっちの方がすいすい動けます♪ このまま輝く白いものに近付くと、そこでぷかぷか浮かぶレイラ様が出迎えてくれました!
【これで、まずは「譲渡の儀式」1人目達成ね。おめでとっ! ホラ、祝ってくれるのはアタシだけじゃ無いみたいよ♪】
そう言うレイラ様の傍から、ひょこっと出て来たのは……神翼ウサギ? ひょっとして、譲渡の儀式の間はお邪魔にならない様に……?
【ワタシも此処からアナタの事、ずっと見守ってましたよ。漸く、
でも、今の段階ではまだ……こちらから声を発する事までは出来ないんですよね。会話の一方通行感は、まだ解消出来て無いみたい。
でも神翼ウサギとレイラ様、嬉しそうにコクンと頷き合って。あれれっ、2人は……お知り合いなんですかっ???
【うふふ、アカリちゃん! 刻が来たら教えてあげるわねっ♪】
さぁ、ワタシの精神空間に居られる時間に終わりが来た様ですね。仕方無いですよ、正式な入り方では無くレイラ様のウラ技で来たんですから。
ワタシもレイラ様も、足の先からすうっと薄くなって行きます。
【ワタシは 女…… サ……… ティ。ワタシはこの光の、更にずっと奥に……最後の最後、“力の譲渡” だけでは届かない先に】
それを見送る神翼ウサギ、ワタシの頑張りを認め、アドバイスをくれたんです。
【アナタの女神としての本質は、ウサギ……そして、桜の木。其れを忘れてはダメ! ワタシの許に辿り着く方法、其れは……】
此処から先のひと言だけ、耳には入らなくて。ワタシのココロに直接
【では何時の日か、ワタシの元まで辿り着けるのを楽しみにしてますよ】
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